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I-1 CDFとPRSPに共通する基本理念


(1)当該国のオーナーシップ重視:PRSPは当該国自身による開発計画であり、当該国主導で、策定、実施、モニタリング、評価が行われる必要がある。

(2)結果重視(具体的目標の設定):PRSP策定においては、まず貧困の状況把握と原因分析を行った上で、達成目標、指標を設定する。さらにその目標に至るのに必要な政策手段を選択する。この指標に基づき実施した政策や援助をモニタリング・評価する。

(3)包括的アプローチ:貧困削減のためには経済成長だけではなく、所得の分配、人間開発、良い統治等の包括的アプローチが必要である。

(4)パートナーシップ:PRSPは、幅広い関係者(各ドナー国、国際機関、NGO、市民社会、民間セクター等)の参加を得て作成される。計画策定への関係者の参加を得ることは、各関係者がPRSPを自らのものと捉え、実施において関係者の協力を得ることにつながる。

(5)長期的視野:貧困削減は、当該国のキャパシティ・ビルディング等の時間のかかるものであることから、PRSPは長期的視野に立って計画・実施を考える必要がある。


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