(注9)
「国連子ども特別総会」は、2002年5月8日~10日、ニューヨークの国連本部にて開催され、 187カ国の政府(内首脳級65カ国)が参加し、最終日の10日には、児童の権利の保護・促進及び児童の福祉の向上のための今後10年間の国際社会の取り組みにつき定める成果文書「子どもにふさわしい世界」がコンセンサス採択された。同成果文書は、「健康な生活の促進」、「良質な教育の提供」、「虐待、搾取及び暴力からの保護」及び「HIV/AIDSとの闘い」を4つの重要分野とし、それぞれの分野について具体的な目標とその達成のための戦略を定めている。教育については、以下の6項目が目標とされている。
1.男児及び女児、特に最も脆弱かつ不利な立場にある子どものための包括的な幼児ケアと教育の拡大・改善
2.2010年までに基礎教育を受けていない子どもの数を50%削減し、選択的かつ良質な初頭教育への総就学率あるいは参加率を少なくとも90%まで高める。
3.女児が完全かつ平等に良質な基礎教育を受け、基礎教育を達成できることに焦点をあて、2005年までに初等及び中等教育における男女格差を無くし、教育における男女平等を2015年までに達成する。
4.子ども及び若者が、特に算数、識字及び必要な生活技術について、認定され、かつ測定可能な学習成果を得ることができるよう、教育の質を全ての面において改善する。
5.適切な学習及び生活技術プログラムを受けられるようにすることにより、すべての若者の学習需要の充足を確保する。
6.2015年までに、大人、特に女性の識字率を50%改善する。