DAC新開発戦略(「21世紀に向けて:開発協力を通じた貢献」):96年5月、OECD/DACにおいて、21世紀の援助の指針を定めるものとして採択された文書。すべての人々の生活の向上を目指し、具体的な目標と達成すべき期限を設定している。具体的には、(1)2015年までの貧困人口割合の半減、(2)2015年までの初等教育の普及、(3)2005年までの初等・中等教育における男女格差の解消、(4)2015年までの乳幼児死亡率の1/3までの削減、(5)2015年までの妊産婦死亡率の1/4までの削減、(6)2015年までの性と生殖に関する保健・医療サービス(リプロダクティブ・ヘルス・サービス)の普及、(7)2005年までの環境保全のための国家戦略策定、及び15年までの環境資源の減少傾向の増加傾向への逆転、が挙げられている。
新開発戦略では、これら目標の実現のためには開発への途上国の主体的取り組み(オーナーシップ)と先進国及び開発途上国が責任を分担し、共同の取り組みを進めていくこと(「新たなグローバル・パートナーシップ」)の重要性が強調されている。(詳細は第V部資料編第5章参照)