平成19年度 あなたの目で見る国造りの現場 ODA民間モニター報告書 Official Development Assistance
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ホンジュラス共和国 Republic of Honduras
1. テグシガルパ地域橋梁架け替え計画(無償資金協力)
視察プロジェクト概要
実施年度
供与限度額
実施機関
平成12年度~平成14年度
22.33億円
公共事業・運輸・住宅省
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実施目的
必要性
 1998年10月末から11月初旬にかけて中米各国を通過し、当国に未曾有の人的・物的被害をもたらした「ハリケーン・ミッチ」による集中豪雨・洪水で損壊・流失した当国の首都テグシガルパ中心部に位置するフアン・ラモン・モリーナ橋及びエル・チレ橋、並びに当国の主要穀倉地帯であるオランチョ県と首都を結ぶ重要な幹線上に架かるリオ・オンド橋の架け替えを実施することにより、完全に麻痺した首都圏の交通網を復旧し、当国国民の通常の社会・経済活動の遂行を可能とすること、また、あわせて大きな打撃を受けた当国の農業分野を筆頭とした主要産業の復興に貢献すること、更には、中米諸国間の円滑な物流を確保し、域内の経済統合の促進に貢献することをその目的とした。 イメージ
事業概要
 「ハリケーン・ミッチ」による集中豪雨・洪水で損壊・流失した当国の首都テグシガルパ中心部に位置するフアン・ラモン・モリーナ橋及びエル・チレ橋、並びに当国の主要穀倉地帯であるオランチョ県と首都を結ぶ重要な幹線上に架かるリオ・オンド橋の架け替え。 イメージ
効果
 上記3橋の架け替えにより、首都圏における社会・経済活動の再活性化及び市民生活の利便性の回復が図られると共に、首都とオランチョ県間の円滑な物流が確保された。 イメージ
備考
 今次訪問では、首都の中心に位置するフアン・ラモン・モリーナ橋及びエル・チレ橋を視察。
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フアン・ラモン・モリーナ橋
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エル・チレ橋
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モニターからの意見・感想
太田 博之
 見学した二つの橋は、首都機能を維持する為の重要な地点にあり、その災害復旧は緊急支援に広義には該当すると思われる。災害緊急支援は、ODAの一つの柱であり、国際協力そして人道支援の面からも大切である。
 橋は有効に使われており、長期間使用に耐えられる構造であった。日本の会社が設計施工を担当し、技術移転もなされたようであるが、ホンジュラスは山国であり橋のみならず多角的に日本の土木技術が役立つと思われる。風水害に対処するには治山治水だけでも総合的な対策が必要であり、随所に未整備な個所が見受けられた。経済効果に見合った重点投資を選択せざるを得ないが、課題は山積しているようである。
小林 新
 橋の計画段階からホンジュラス政府との共同作業の基に設計を行なっていた。車道・歩道共に取り付け道路以上の幅員を持ち、将来の拡幅も視野に入れた設計となっていた。この橋の設計技術・工事の施工方法がその後のホンジュラスにおける橋梁工事の手本となっていること、地元労働者を採用しての工事の施工など、単なる物件提供にとどまらずに技術協力・雇用促進効果が認められた。視察日は休日で交通量が少ないというものの、満員のバスと多数の通行人が行きかい、重要な市民の生活道路としての役割を果たしていた。インタビューした通行人も日本の援助で橋が再建されたことを承知しており、日本とホンジュラスの友好の懸け橋となっていた。
木下 陽子
 ハリケーン・ミッチによりホンジュラス中の橋はほぼ全壊した。その後通勤や物品輸送が不可能となり、市民生活は大打撃を受けていた。その後日本の援助で作られた橋により、彼らの生活が恩恵を受けたことは容易に想像できる。実際視察中にも多くの車や人々が行き交っており、市民生活の重要な一部であることを感じた。橋を渡り、生活費を稼ぎに町に通勤する人、遠くの村から町へ農産物を運ぶ人、皆日本の援助に深く感謝しているということだった。橋の造りは、今後のハリケーン襲撃にも耐えうる頑丈なもので、メンテナンスは地元のホンジュラス人スタッフに指導済みであった。橋の建築にホンジュラス人を起用した点も、地元経済に貢献することができたと言えよう。
請川 剛史
 いわゆる「公共事業的箱モノODA」は1件当たりの援助額が大きいため日本国内で頻繁に批判の対象となる。そのため私も訪問前は橋梁工事にいい印象はなかった。今回見た橋も設計が日本のコンサルタント会社で、施工が在阪大手ゼネコンだから日本企業振興という一側面もある。けれども実際に橋を見て考えが少し変わった。橋は予想よりも小さかったが、これでさえホンジュラス経済の大動脈で、架けかえ前よりいい橋なのだという。交通インフラはまだ整備中の段階なのだなと感じた。もし橋が落ち交通が止まったままだと経済活動も止まる。何より付近の住民がまず不便になる。「立派な橋ができて便利になった」という地元の人の声を聞き額の大きな援助も必要だと感じた。
白野 絹子
 「自力で再建するのは不可能でした。国際社会に援助を訴え、インフラ整備への協力を要請しそれに応えてくれたのが日本でした。」都市と農村を繋ぐ大切な動脈となる橋梁のアーチ上に架かるプレートを示し、公共事業官は感謝の意を述べた。この橋梁工事の1年半の期間、被災のため失業した多くの市民の雇用の増大につながり市民の経済安定に寄与したこと、また洪水時の流木や土石などでも壊れにくい橋桁と橋梁の技術を学べたとのことであった。フアン・ラモン・モリーナ橋は1日2万5千台以上の車輌と多くの人々が安心して渡河でき、経済の回復と発展、そして安全な市民生活に寄与していることは、現地の方へのインタビューからも伺えた。
山本 百合子
 ハリケーンにより崩壊してしまったとはいえホンジュラスにも橋を架けかえる技術等は存在するだろうと思い、日本企業が得をするヒモ付き援助ではないかという疑いを持って視察に臨みました。実際に現地の方のお話を伺ったところ、一度ホンジュラス側が再建した橋が崩壊してしまったことや、日本技術の方が耐久性に優れていることなどがわかりました。更に多くの交通量を担い、現地に益する事業となっているようです。また日本が考えた橋のデザインが、スウェーデンが考えたものより現地の人々の意に適っていたとも聞きました。援助される側の視点に立ち物づくりを行うことは、橋建設に止まらず全ての援助に通ずる大切なことだと思います。
山口 裕美
 インフラ整備への援助は、莫大な資金はかかるが受益者は圧倒的に多く、成果が見えやすいといわれているが、人の存在が見えにくい分、日本では批判の対象となりやすい。
 しかし、ホンジュラスの人々にとって今回視察した橋は生活の中でなくてはならないものであり、ハリケーン・ミッチの被害からの経済・社会活動の回復において必要不可欠なものであることを強く感じた。
 また、この援助によって雇用機会の創出にもつながり、橋造りのノウハウも得た。援助後、従事者の中には失業の問題も少なからず生まれたようだが、管理などは自己資金によってなされており、その習得した技術を持続的に駆使していけることを望みたい。
河野 久美子
 公共事業省における日本からの支援で最も多いのがこの無償資金協力での橋の架け替えである。今回視察した2本の橋は、2件とも98年のハリケーンミッチによる崩壊後ホンジュラス政府の要請を受けて日本政府が援助をしたもので、設計や建設技術は日本の企業により労働力の80%は現地人であった。そのため一時的ではあるが橋建設の際は雇用の拡大が実現。また今回の視察で私が最も印象に残っているのは、橋の維持管理はテグシガルパ市が行い、維持管理において日本の援助は受けていないという点だ。きっかけを日本が作り、後は自分たちで自立して維持してというのは全ての支援が目指すべき目標であり、その点でこの件は目標を達成していると思った。
楡木 悦夫
 フアン・ラモン・モリーナ橋とエル・チレ橋の2箇所を視察し、ホンジュラスの担当者より説明を受けた。日本のODAでの橋への援助は8箇所で7,000万ドルである。大きな地震のないホンジュラスでは、ハリケーンによる被害が大きい。視察した2つの橋も地元住民の生活に密着した橋であり、フアン・ラモン・モリーナ橋は1日25,000台、エル・チレ橋は8,000台が通行する主要な橋である。
 この橋は、日本の建設会社が建てたものであるが、資金面は基より、技術面のソフト・ハード両面の援助により建設されている。また橋を建設するということで、一時的ではあるが、労働力の雇用も促すことができているので、ODAは大いに役立っているといえる。
石川 晴朗
 今回は、フアン・ラモン・モリーナ橋とエル・チレ橋を視察した。どちらもテグシガルパ市の中心を流れるチョルテカ川に架かる重要な橋である。特に前者は、1日の通行量が2万5千台ということで、私たちが説明を聞いている間にも、バス、トラック、乗用車がひっきりなしに通っていた。近くの国立競技場でサッカーの試合があるということで歩いて渡っている人もたくさんいた。たまたま通りかかった青年が、橋ができたことに素直に感謝している姿が印象的だった。建設技術者の80%がホンジュラス人だったということで、いわゆる技術移転もされているようである。橋中央の友好のシンボルが、この国に日本の技術が高く評価された証のようであった。
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