平成19年度 あなたの目で見る国造りの現場 ODA民間モニター報告書 Official Development Assistance
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エチオピア連邦民主共和国 Federal Democratic Republic of Ethiopia
1. 第三次幹線道路改修計画(無償資金協力)
視察プロジェクト概要
実施年度
供与限度額
実施機関
平成17年度~平成20年度
48億3,200万円
  エチオピア道路公社
イメージ
実施目的
必要性
エチオピア北部の大穀倉地帯と首都アディスアベバを結ぶ大幹線道路である連邦幹線道路3号線を改修することにより、エチオピアにおける食糧安全保障に大きく寄与
連邦幹線道路3号線は、スーダンとの石油輸送路でもあるなど当国の物流の要
事業概要
連邦幹線道路3号線ゴハチヨン~デジェン間(約40.5km)の改良工事及び青ナイル川に架かる新青ナイル橋(約300m)の建設
2008年度中の完成を目標に事業を実施中
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効果  これまでに実施済みのアディスアベバ~ゴハチヨン間(約182.5km)の改修(第一次、第二次)により、
同区間の走行時間が8時間から3時間に大幅短縮
改修前に比べ、交通量が約4倍に増加
改修により新鮮な牛乳をアディスアベバまで出荷することが可能となり、集荷量が約3倍に増加
等の効果がすでに発現しており、本件実施により更なる効果が見込まれる。
備考
 現在実施中のゴハチヨン~デジェン間(約40.5km)の改良工事及び青ナイル川に架かる新青ナイル橋(約300m)の建設現場はアディスアベバから遠い(車で片道約3時間)上、雨季には安全上現場への立ち入りができないため、既完成区間の視察を実施。 イメージ
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モニターからの意見・感想
水谷 篤志
 当道路は特に飢饉時の食糧確保や石油輸送を主目的に実施されている援助です。すでに完成した道路を走行し、第2次計画の竣工記念碑の場所で雨の中、事業担当の日本の建設会社の方から説明を受けました。当道路は新設ではなく既存道路の改修で、新設より改修が優先するこの国の厳しい経済事情が見えます。効果として走行時間の節減や交通量の増加効果の説明がありました。道路は最も基礎的なインフラであり、幹線道路しか整備されていないこの国では、物流の増加、周辺開発、都市の形成、農畜産業の多様化による増産効果を始め、集落の交流の場、人や家畜の生活道路、電気、水道等のライフライン整備効果等多様な効果の発生が走行中に見れました。また、事業費は幅員10mの道路の1m当り事業費は10万円程度と安価で、効率性も高いと思います。この道路の完成により、常時500万人といわれる食料不足の解消に役立つことは援助の目的でありうれしいことです。
柿沼 久美子
 「道路」が人々の生活に可能性を与える、ということを実感。道路が整っていなければ、隣の村にさえ行けない、食べ物が運べない、水道がない場所では水を取りにいくことも困難、教育を受けるどころではないし、産業が発展することもない。
 農業が主要産業の国では特に道路が必要である。なぜなら、食糧生産が出来ない時期・場所に必要なタイミングで届けられなければ、飢餓が起こってしまうからだ。日本にいると「道」が整備されていることは当たり前で、ありがたさ・重要性を感じることは少ない。しかし「道」ができることで、様々な面で可能性が生まれる国もある。ODAでその支援をすることは単に「道を作る」というハード面だけでなく、飢餓を減らすこと・産業を生み出すことなど貧困削減に寄与していると感じた。
横山 勝
 エチオピアを語る時、忘れてはならないのが、首都をはじめとした標高の高いところでの生活と、そこから少しの距離で、標高差を越える、大地溝帯や河川の谷間の存在と、雨期ともなれば、すぐに大量の水を流す小河川である。そのため、この国にとって、物資の輸送はまさに人体の動脈であるにもかかわらず、河川の氾濫で血栓となってしまうし、標高差に耐えられない技術でつくられた道路はそのニーズに応えられない。日本の無償資金協力で改修された道路は、これらの課題を克服する、高い技術力に裏付けられ、他の道路改修と異なっていた。地元の実情に合わせての工夫もされ、完成した区間は、現地の人になくてはならない存在となっていた。
角田 裕三
 本事業は182キロが整備をされ既に供用されている。これにより時間の大幅な短縮、交通量の大幅増大が図られた。特に未整備のためこれまで牛乳を消費地まで輸送できなかった農家にとっては、それが可能となり所得が得られるようになった。更に隣村同士の時間が短縮されたことによりコミュニケーションが生まれるようになったという。工事の実施にあたっては、可能な限り現地で資材を調達し地域住民の雇用に配慮し経済の活性化と所得の増大を図りODAへの意義を示している。そして何よりも成果のあったことは当該事業を通じて技術者の育成が図られたこと(建設会社を設立した者も)により援助後も道路管理が可能となり、効果が持続されるものと考える。
渡邊 直之
 私が最も注目したのは、現地技術者育成が重視されている点である。本事業では日本企業と現地企業が共同で建設作業に当たり、現地の人々の意見を取り入れ、広い意味での現地の土壌に適した道路建設がなされている。共同作業は、現地の企業や大学生を教育する効果をも有している。実際に本事業に携わったエンジニアから、サブコンやコンサルタントとして働く者も輩出された。今後は、道路が耐用年数に達して以降、現地の企業や技術者が、自らの手で道路を改修・補修していくだけの能力が身についてきているのかどうか、それが現地技術者育成という観点から問われることとなろう。
小野里 純子
 喧騒の都市アディスアベバを脱出すると遥か彼方まで草原が続く。約100キロ走った地点の日本とエチオピア国旗のはためくモニュメントに到着。無償資金協力で4年掛けて(2008年完成)改修工事中の幹線道路3号線について日本側の工事責任者の説明を受けた。既にこの先ゴハチオンまでのアスファルト改修工事が終了している。これまでの工事の結果、今までの走行時間が半分以下に短縮され、スーダンからのタンクローリー車が増加し、物流も3~4倍になった。その他牛乳の出荷量が増加する等経済効果が目覚しく特に沿線の村落の恩恵は計り知れない。ODAが引き揚げた後のメインテナンスの技術者の育成はとの質問に「その努力の甲斐があり技術者が育っています」と胸を張って答えた。それを聞きODAの確かな実績を確信した。願わくば100キロ先の現在進行中の工事現場に行き常時約1000人が作業している現場を視察して、現地技術者の思いを聞きたかった。
上野 優
 現地の人々が技術を習得し、彼らが自身で立ち上がっていくという話に感動した。他国の援助と自国の人々から湧き上がる向上心とが組み合わさった時、その国は本当の意味で成長するのだと思う。ODA重点国のエ国は政府の敷居が高く、援助に慣れてしまっている節もあるという話も耳にしたが、視察を通じ、生活向上のため一生懸命技術を取得し、道路を修繕する人々の姿が浮かんだ。今回驚いたことは、交通量増加に伴って副次的に引き起こされることへも多くの配慮がなされている点である。交通事故の増加に対し、近隣の学校への安全指導が進んでいると聞き、道路によってもたらされる良くない面にも目を向け、解決していく姿勢を高く評価したいと思う。
高山 昇
 インフラ分野については「無駄な公共工事なのでは」という疑問があった。しかし、劣悪な道路事情のなかで、道路開通により物流(穀物・牛乳・石油など)は飛躍的に進歩し、農業・食糧問題への効果もみられた。現地の評価・意見も取り入れられ、教育や生活面にも波及効果が見られた。まさにエチオピアの大動脈といえる事業だった。もう1つの疑問は「日本企業の利益のためなのでは」という点であった。実際は現地の人々を雇用して技術者を養成し、現地で資材を調達し、付随したプラントの建設、運転手の養成など、日本の建設関係者が一から手ほどきしながら行われていた。今後もさらなる道路建設が望まれるが、同時に交通事故対策や安全指導も必要になると感じた。
林 久枝
 首都の市街地を離れ、牧歌的な農村地帯を貫いて走る3号線は、この国の発展を願う人達の希望の象徴のように感じた。沿線の農家の発展を促し、この国の輸送量を増やし、さまざまな経済的効果は計り知れない。このODA事業が、単に道路の改修だけでなく、若者が工事に関わることにより、技術を磨き独り立ちできるまでに成長したこと、またこの工事に雇われたことで、安定した収入を得、家族を養い、子供を教育することができるようになったことは、もうひとつの効果としてすばらしいことだと感じた。3号線の沿線の農村で働く人々、牛や羊などが草を食む姿、そして牧場の緑、その向こうの山々などの風景が、心に焼きついている。
松井 明美
 舗装道路のありがたさについては、4日目アレム・テナに向かっていた時道がぬかるんでランド・クルーザーが通れなくなった状態を経験して実感した。
 私達の車のドライバーさんからは「道路が良くなったので車のメンテナンスにかかる費用が格段に安くなった。長時間運転していても疲れない。ゴンダールまで丸2日かかっていたのが10時間に短縮された。道が2車線になり、バス停ができたので運行がスムーズにできるようになった。」などの声を聞くことができた。
 道路の建設により物流が何倍にも増えて産業の活性化に繋がるのは勿論のことだが、建設時に労働者の雇用促進ができるので、失業者対策にもなっていると感じた。
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