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| 同国においては、急速な経済発展の結果、各地で様々な環境問題が発生しており、我が国を含む周辺国全体に影響を及ぼす重大な問題となっている。環境保全対策を実施する上で必要となる汚染状況の的確な把握、環境データの収集解析体制の確立、即効性のある公害防止技術の研究、人材育成等の課題を早急に解決する必要性から、中核的施設・機材を供与し、専門家派遣により環境保全協力を行なっている。 |
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| 山本 智彦 ………………………………………………………………愛知県 |
| 環境問題は一地域の問題ではなく地球規模で考えなければならない大切な問題であることはわかっているが、日中友好環境保全センターのような環境保全の中核施設を無償資金協力で設立する意義が中々見出せない。なぜ、有償資金協力ではいけないのだろうか?環境問題に対しての技術協力プロジェクトは大いにすべきである。 ただ、この施設・設備を活用してプロジェクトの為の人材を派遣して得られた研究成果をどのようにして活用しているのか、そして意義ある活動なのかをもっとわかり易く日本や中国に対して広報活動をすべきである。環境に関する研究は地味でわかりにくく短期間に結果が出にくい面もあるかもしれないが、様々な方面への提言・啓蒙・警告活動が必要であり、それなくしてはセンターの存在価値はないと思う。 広大な敷地に立派な施設と最新の施設、優秀な研究者がそろっても外部への発信活動がなければ存在価値がなく無駄な援助と誤解されてもしょうがない。 |
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| 中山 隆之 ………………………………………………………………三重県 |
| ■箱ものODAを見直す 箱もののODAに私は、かなり強い反対の気持ちを持っていたが、国際協力事業団(JICA)の山下さんのお話を聞く中で、その考えが少しずつ変わっていった。この環境センターは北京の中心部にあり、しっかりと日本の顔が見える建物であった。また、その仕事の内容も多くの環境問題に対し犠牲を払いながらも克服してきた日本ならではのものである。 さらに、酸性雨や黄砂などの環境問題は地球規模の問題であり、これは援助という枠を越えたものだ。環境保護局の中でドイツ人女性の方が、働いておられお話を聞くことができた。象徴的なことのように思われた。日本が援助をしているのだから感謝をしてもらいたいなどという見解が、この環境センターでは非常に狭い了見だと思った。ただ、これからますます深刻になるだろう中国の環境問題に、このセンターがどのような役割を果たすのか、私の知識が浅いため理解できなかったのが残念だ。このセンターがただの研究機関ではなく、内政干渉ではなく中国・そしてアジアのために提案ができる組織になっていくことが、日中友好環境保全センターの「友好」の真の意味だろうと思う。 |
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| 青木 芳信 ………………………………………………………………兵庫県 |
| 今や日本に於ける中国脅威論はあらゆる分野に広がりつつある。経済・軍事から中国人犯罪者・中国野菜といった日常生活までに及んでいる。しかし、今一番脅威を感じて手を打たなければならない焦眉の問題は「環境汚染」の脅威である。11月の季節外れの黄砂が日本を襲ったことは記憶に新しい。 日本の無償資金協力で建設された「日中友好環境保全センター」は、国際協力事業団(JICA)の専門家派遣などの技術協力を行い、ODAが総力を上げての支援であった。そこでは、酸性雨、黄砂、土壌の劣化、気温の上昇、ダイオキシン、生態環境などの研究が日中両国の専門家により進んでいる。これらの環境門題は二国間だけでの問題ではなく、まさに地球規模の人類の問題であることは言うまでもない。人類に寄与する研究がODAの支援を受けて行なわれていることを知った。さらに、この研究センターから、東南アジア11カ国に情報提供され、共同研究の輪が広がっていることも大きな支援の成果である。 |
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| 松岡 靖 …………………………………………………………………広島県 |
| 中国の急速な経済発展は、様々な環境問題を発生させている。そこで、無償資金協力として、日中友好環境保全センターが設立され、技術協力プロジェクトにより、現在日本人技術者などがその運営に協力している。本センターでは酸性雨、黄砂など日本にも影響を与える大気汚染要因の解析を行い、解決策の提言やダイオキシン等の新たな環境問題への対応、環境教育等の啓発活動を行っている。特に酸性雨に関しては、日本への影響が伝えられている現状があり、汚染状況を把握し、影響を解析するために、日本の関係機関と連携をとることが重要であると感じた。 また、中国の環境教育についての紹介があったが、児童・生徒への啓発が、環境を守る人材育成につながることを考えると重要であり、現在の広域的な環境問題に対応した環境問題についてのカリキュラム開発ができるよう、日本の環境教育との連携も視野に入れた活動が望ましいと考えた。 |
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| 山下 和彦 ………………………………………………………………佐賀県 |
| まず感じたことは、日本の環境問題は中国大陸環境問題にかかっているといえよう。中国では、急速な経済発展の結果、各地で様々な環境問題が発生している。中国政府からの要請を受けて、我が国は日中友好環境保全センターの設立と運営に協力してきた。無償資金協力と技術協力プロジェクトによって、センターの機能は強化されたが、ダイオキシンや環境ホルモンなど新たな環境問題が発生し、また酸性雨や黄砂など広域的な環境問題への対応が必要となっている。北京にある日中友好環境保全センターは96年の無償資金協力による建物ですばらしい。日中間の環境協力によって、北京における砂塵の発生源が明らかになり、生態環境保護等の対策へ科学的根拠を与える。近年、中国で深刻な課題となっている水質汚濁や砂漠化、黄砂などに対し官民連携の強化による環境協力のあり方が必要だと思う。 日本の得意分野を踏まえて、日本の経験や技術力を生かして協力することが必要であると思う。できれば日中友好環境保全センターの研究の成果を情報公開して、国民に広報の充実を具体的に知らせた方が良い。 |
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| 小林 敏子 ………………………………………………………………大阪府 |
| 日中の環境問題研究をするセンターだということで、川の水質や黄砂の調査・研究を見学し説明を頂きました。また、環境教育・環境保護・管理等々の仕事をなさっているとのことでした。ダイオキシンの分析・酸性雨発生メカニズム研究は日本も同様に研究しなければならない事柄です。 この日中友好環境保全センターの建設はすばらしいと思いました。しかしスタッフに日本人が少ないのが気になりました。日中と名付けている限りは、半分は、いや、少なくとも3分の1は日本人であるべきです。そうでなければ、日中環境保全の意味をなさない。お互いの協力により、お互いの立場を良くするためであるなら、なお更です。 今度はもっと職員に日本人を入れた形の技術協力と資金援助をして一対になった協力を目指して欲しいと思います。そうなれば、日本の資金援助が生きたものになるし、せっかく無償資金協力でなされたものであるなら、日本の顔を売っておくべきであると思います。日本が無償資金協力で援助したのなら、もっと大きな顔が出来るのに、スミに追いやられて、中国人が大半、1・2割がドイツ人・日本人等の外国人であるように見受けられました。 |
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| 東口 智子 ………………………………………………………………大阪府 |
| 無償資金協力としてまずは施設を作り、その後莫大な資金が投入されている。この規模の大きさに驚くのはそれが視察では見えなかったからだ。現在行われているフェーズ3と名付けられた技術協力プロジェクトのうち黄砂(砂塵嵐)の発生源解析・北京への影響の解析等の項目に関して現場を見学したが、正直、この項目にある事項があの小さな部屋での計測なのかと驚いた。例えばダイオキシンの計測もこの日中友好環境保全センターでしかできないとも聞いた。 広大な中国で大気汚染問題が北京という都会の一室で行えるのは素晴らしい機材の存在あってのことだろうが、私には解せない案件であった。計測結果は現在どのように汚染対策上生かされているのかと質問したが、それは中国側の問題でセンターは依頼に対し調査・研究を行うだけです。との答えも解せない。何の為に使うという目的が明確ゆえに必要なデーター収集があるはずで、むしろ重要課題の解決に指導的な役割を発揮し、その成果を中国国内に展開し環境問題の改善に寄与することを目標とするセンターが、何に使うかは我々の関与しない所であるとは馬鹿にしたものだと思った。いずれにしても規模の大きさ・文章等説明でしか把握できない案件で、建物と機材はありました、というだけしか報告できない。 |
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| 松尾 しのぶ …………………………………………………………鹿児島県 |
| 日本からおよそ105億円、中国から6,330万元投入され、1996年に完成したこのセンターでは、黄砂の影響など、様々な研究が行われていた。特に興味深かったのは、31省で5,000余ある「グリーン・スクール」である。学校のカリキュラムに組み込み、学校管理の一環として、ごみの少量化、汚染物の削減などに取り組んでいるそうである。資料室内には、中国全土の森林や砂漠及び砂漠化した土地の大きな分布図が展示されていた。中国政府は、土壌劣化に関心を寄せているらしい。 私は、貴陽視察の際に、産業廃棄物を山に廃棄していることを知ったことを述べて、主に人為的な災害(例えば、水銀などによる水質・土壌汚染や大気汚染)に関するセンターの規制力についてお尋ねした。すると、研究機関としてその地域の役所を通すしかないことと、中国がいかにしてひとり立ちするかという、あくまでもオーナーシップとしての取組であることがわかった。やはりと少々落胆したが、中国の国家体制を考えると、日本よりも利害関係が絡まないであろうから、ある意味、理想的な展開が期待できるかもしれないと思った。 |
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| 上原 稲子 ………………………………………………………………沖縄県 |
| 中国各地の酸性雨や黄砂・水質汚染状況等のデータが集積されているセンターであることの説明を受け広い施設内を駆け足で視察した。コンピュータや工学分野にまったく疎いため説明を受けてもなかなか理解しにくい部分があった。 しかしながら、ひとつだけ疑問を感じ日本からの専門家に質問してみた。すなわち、この膨大なデータをどのように活用しているのかということである。具体的にいえば「酸性雨や黄砂の増加や減少がどのような気象条件の変化や人為的な活動と連動しているかを研究している機関とどうリンクしているのか。またはどうリンクしていこうとしているのか。そもそもそのような構想はあるのか」あるいは「水質汚染の状況が年々改善されているというデータと河川の流域に住む住民の健康との相関関係や因果関係を調査分析する機関とはどうリンクしているのか。またはどうリンクしていこうとしているのか。そもそもそのような構想はあるのか」これに関する解答は「残念ながらどこともつながっていない」というものであった。「人々の幸せな生活とつながっていない、データ保存のためのデータはただの数字である」というのが率直な感想である。 |
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