ODAとは? 官民連携

平成24・25年度 草の根・人間の安全保障無償資金協力を活用した官民連携案件

2014年5月

  1. 我が国企業がCSR(企業の社会的責任)活動を通じて事業を実施(予定を含む)する国等において,途上国の経済社会開発に貢献することを支援するため,外務省では,草の根・人間の安全保障無償資金協力(以下「草の根無償」)を活用して,我が国企業がNGO等と協力して行うCSR活動との連携などの官民連携を推進しています(草の根無償の詳細および申請書については「草の根・人間の安全保障無償資金協力」ページ参照)。公共性の高い企業活動とODAによる経済協力活動が連携することにより,経済社会開発上の課題のより効果的かつ効率的な達成が期待されます。
  2. 平成24年度および25年度に採択した草の根無償のうち,上記のように官民が連携して実施した案件の代表的事例を以下のとおり紹介いたします。本取組にご関心をお持ちの企業,NGO等の皆さまにおかれては,ご検討の参考にしていただければ幸いです。ご不明な点がありましたら,外務省国際協力局開発協力総括課までご照会ください(電話:03-5501-8373,Eメール:odakanminrenkei@mofa.go.jp)。

(1)インドネシア「西ジャワ州プルワカルタ県における水道整備計画」

(概要)
 インドネシア西ジャワ州プルワカルタ県のチカドゥ村において,ポンプ施設,浄水処理装置,配水管等の上水道設備を整備し,安全な飲料水や生活用水を確保できずにいる住民の生活改善を図るもの。

(企業との連携)
 ヤマハ発動機株式会社が,水管理委員会の組織作りや運用・維持管理のノウハウを支援。

(2)インドネシア「ジャカルタ特別州マンパン交差点における渋滞緩和・環境改善計画」

(概要)
 ジャカルタ市内では近年の急激な経済成長に伴い交通量が著しく増加しており,各所で慢性的な渋滞と,それに伴う大気汚染や騒音といった沿道住民の日常生活に支障をきたす公害問題が発生している。本案件は,渋滞の激しい交差点の一つであるマンパン交差点において,車線の改良,安全地帯の設置,信号機の設置,交通標識の移設等の交差点改良を行い,交差点付近で多発する交通事故の回避や,大気汚染・騒音・振動問題といった渋滞に伴う公害が原因とみられる呼吸器疾患等の健康被害の軽減を図るもの。

(企業との連携)
 トヨタインドネシア及びその関係会社が,交差点改良の設計,工事の施工監理を支援。

(3)タイ「難民帰還に向けた職業訓練計画」

(概要)
 ミャンマー人難民が避難しているタイ・ミャンマー国境沿いの難民キャンプにおいて,農業機械メンテナンスおよびコンピューターに関するスキルを身につけるための職業訓練環境を整備し,ミャンマー難民の母国帰還後の生計の維持や社会の安定を図るもの。

(企業との連携)
 ホンダ技研工業株式会社の現地法人Asian Honda Motor Co., Ltdと株式会社クボタの現地法人SIAM KUBOTA Corporation Co., Ltdが,職業訓練の教材となるエンジンや工具類の提供,講師となるエンジニアの派遣を支援。

(4)マレーシア「孤児院拡張整備計画」

(概要)
 収容人数の上限を満たしているため多くの入居希望者を受け入れることのできない状況が続いている孤児院において,新規の建物を建設して孤児院を拡張整備し,地域の孤児や貧困層の子どもたちの生活の改善を図るもの。

(企業との連携)
 イオン・マレーシアが,孤児院の家具や備品の整備を支援するとともに,イオン・マレーシア主催のクリスマス・パーティーといった各種イベントに孤児を招待することで孤児院を支援。

(5)ラオス「サワンナケート県セポン郡における医療スタッフ及び村落医療ボランティア研修センター建設計画」

(概要)
 ラオス中部のサワンナケート県セポン郡を中心に,同郡を含む4群の医療スタッフと村落医療ボランティアを対象とした研修センターを建設して必要備品を整備することで,医療スタッフ・ボランティアの能力向上および地域住民への保健医療サービスの向上を図るもの。

(企業との連携)
 株式会社日立製作所,長崎大学,総合地球環境学研究所が,センターでの研修の実施を支援。

(6)ガーナ「アセレワディ小学校建設計画」

(概要)
 ガーナのアセレワディ地区において,小学校校舎を建設するとともに学習用の備品を整備することで,児童の安全で快適な教育環境の整備を図るもの。

(企業との連携)
 株式会社明治が,校舎で使用する机やイス等の備品の整備を支援。

(7)タンザニア「キリマンジャロ州サメ県マビリオーニ村浄化装置整備計画」

(概要)
 タンザニアのマビリオーニ村において,簡易診療所に水浄化装置を整備し,汚濁した河川の水を浄化することで,安全な水の簡易診療所と地域住民への供給を図るもの。

(企業との連携)
 積水化学工業株式会社の現地法人である積水化学タンザニアが,水浄化装置の設置工事,ワークショップの開催,外部監査,技術者の日本からの派遣を支援。

(8)インドネシア「中部ジャワ州カリムンジャワ島における電化促進による初等教育環境改善と貧困削減計画」

(概要)
 インドネシア中部のジャワ州カリムンジャワ村において,小学校に独立型太陽光発電装置を設置することで,小学校や周辺地域で電気が使用できる時間を延ばし,初等教育の学習環境改善と貧困削減を図るもの。

(企業との連携)
 パナソニック株式会社が,独立型太陽光発電装置の輸送や工事と,運営・管理委員会に対して実施する研修やメンテナンス指導を支援。

(9)セネガル「路上で暮らす若者達の社会復帰支援施設整備計画」

(概要)
 セネガル・ダカール郊外のバンビロール村にある「パイロット・ヴィレッジ社会復帰施設」において,寮1棟を建設し,農地用給水ポンプとホースのセットを供与することで,路上で暮らす若者の安全な住居の確保と,農業研修受講を通じた若者の自立を図るもの。

(企業との連携)
 三菱商事株式会社が,本計画に必要な溶接アトリエの建設を支援。

(10)マレーシア「身体障害者によるリサイクルごみ収集システム拡張計画」

(概要)
 クアラルンプール周辺の都市において,リサイクルごみ箱とごみ収集用の車両を整備し,リサイクル業における身体障害者の雇用確保と,リサイクル品の分別業務に関する職業訓練を通じた障害者の自立促進を図るもの。

(企業との連携)
 王子製紙の株式会社の子会社であるGSペーパー・アンド・パケジング社が,収集したリサイクル紙の購入や収集活動の効率性を高めるためのアドバイザーの派遣,研修生の受入れを支援。

(11)パキスタン「シンド州カラチ市ビンカシムタウン・アマン二次救命救急車配備計画」

(概要)
 救急救命サービスのニーズの高いカラチ市ビンカシムタウンにおいて,救急車を供与することで,同地区の市民に対する救急医療体制の向上を図るもの。

(企業との連携)
 トヨタ自動車株式会社と豊田通商株式会社の合弁会社であるインダスモーター社が,救急車に搭載する高度な救命措置のための追加機材や,救急車の販売保証期間の拡大を支援。

(12)マレーシア「貧困層児童対象教育補助教材発行および教育促進活動強化計画」

(概要)
 マレーシア人貧困層のマジョリティーを構成するインド系児童に対し,教育補助教材として英語力向上を目指した教材冊子の編集に必要な機材と,スクール・ビジットで使用する機材を供与することで,インド系児童の学力向上および地域住民の教育への関心の向上を図るもの。

(企業との連携)
 学研ホールディングスが,教材冊子の内容についてのアドバイス,スクール・ビジットを通じた教育促進活動,教材冊子のコンテンツ提供を支援。

(13)ケニア「太陽光発電によるロイトキトク県ンカマ地区住民の生活環境改善計画」

(概要)
 アンボセリ国立公園に程近い国境付近の小さなコミュニティであるカジアド郡・ロイトキトクの小学校において,児童の学力向上のため、敷地内に太陽光発電装置を設置し、同校内に電気を供給するとともに,同校隣接の地域集会所に充電式ランタン用の充電装置を設置することで,地域住民へ安価な電力を提供し、それによる生活環境改善を図るもの。

(企業との連携)
 京セラ株式会社が,太陽光発電装置の被害防止対策や,設置後の維持管理を支援。

(14)ケニア「ムンジェ海産物販売所建設計画」

(概要)
 インド洋に面するクワレ郡ムンジェにおいて,零細漁業従事者が漁獲後の海産物を売買する施設を建設するとともに,同施設に太陽光発電装置を利用した保冷機器等を整備することで,海産物の鮮度を保ち,適正価格での取引を実現し,同地域の成人男性の9割を占める零細漁業従事者の収入向上及び貧困改善を図るもの。

(企業との連携)
 シャープ株式会社が,無電源地域でも使える100%ソーラー発電の保冷機器の導入に関し、被供与団体と協議しつつ、現地に見合った施工方法を指導。

(15)モルディブ「ディフシ島太陽光発電設備整備計画」

(概要)
 北マレ環礁ディフシ島において,太陽光発電装置を整備し,環境への負荷がなく安定した電力供給の実現を図るもの。

(企業との連携)
 関西電力株式会社が,電力供給を安定させるための需給制御部分に関する技術指導,輸送費,工事費,人件費,研修費等を支援。

(参考)

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