ネパール 人工呼吸器技術指導 写真提供: JICA評価対象評価の視点/評価基準/検証項目 外務省の実施するODA評価は、評価の対象によって、フィリピンなど特定国・地域に対するODA政策を評価する「国別・地域別評価」、教育、保健、環境など特定の課題に関するODA政策の評価や技術協力、無償資金協力など日本の援助形態(スキーム)を評価する「課題・スキーム別評価」などに分類されます。 また、2017年度からは、外務省が実施する無償資金協力のうち供与限度額が10億円以上の個別事業を対象とした事後評価も、第三者評価の形で実施しています。なお、供与限度額2億円以上10億円未満の個別事業については、内部評価を実施し、結果を公表しています。 外務省ODA評価(第三者評価)は、支援を受ける国の開発にどの程度役立っているか(開発の視点)に加え、評価対象となるODA政策が日本の国益にとってどのような影響があるか(外交の視点)という2つの視点から評価を行っており、評価基準は以下のとおりです。<ODA個別評価報告(内部評価)>https://www.mofa.go.jp/mofaj/ms/oda/page24_000056.html国別・地域別評価A国B国C国課題・スキーム別評価課題別教育・保健・環境などスキーム別日本の開発協力無償資金協力有償資金協力技術協力開発の視点からの評価 国際的に認知されている経済協力開発機構開発援助委員会(OECD/DAC)の設ける6つの評価基準(妥当性、整合性、有効性、インパクト、効率性、持続性)を基礎として、日本のODA政策全体を評価するのに相応しい以下の評価基準に発展させてきています。また、それぞれの評価基準ごとに具体的な検証項目を設定しています。■ 政策の妥当性日本の上位政策(開発政策、人道政策、教育政策など関連する政策の一貫性を含む)、支援を受ける国のニーズ、国際的な優先課題と合致していたか、他国と比較して、日本が比較優位を持つ内容であったか、など。■ 結果の有効性当初の目標・目的がどの程度計画どおりに達成され、具体的にどのような効果があったか、など。■ プロセスの適切性ODA政策を企画・立案・実施するプロセスや実施体制は適切であったか、他の支援主体との効果的な連携は行われていたか、など。1外交の視点からの評価■ 外交的な重要性国際的な優先課題の解決、二国間関係の強化、日本の安全・繁栄などにとってどのような点で重要であったか。■ 外交的な波及効果国際社会における日本のプレゼンス向上、二国間関係の強化、日本の安全・繁栄などにどのように貢献したか。204
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