広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2006年4月5日発行 第88号

 ODAメールマガジン第88号は、カンボジアから「カンボジアの紹介」「ODA最前線実況中継『ボランティア二人で新たな風を!』」をお届けします。


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New!ODAホームページ新着情報
技術協力に関する日本国政府とフィリピン共和国政府との間の協定の署名について ODAホームページ
2005年度政策評価法に基づく事前評価案件(有償資金協力)
ペルー共和国の「タララ漁港拡張・近代化計画」に対する無償資金協力について
イラン中西部における地震被害に対する緊急援助物資の供与について
円借款制度の改善について
コスタリカに対する円借款の供与について
モロッコに対する円借款の供与について
インドに対する円借款の供与(2005年度分)について
開発教育/国際理解教育コンクール作品検索
ODA体験型ゲーム「国際緊急援助 被災者を救え!」(国際緊急援助隊医療チーム派遣シミュレーションゲーム)について
円借款のニーズに関する調査報告書(投資環境整備)(PDF)
マレーシアに対する円借款の供与について
パンフレット「水と衛生に関する拡大パートナーシップ・イニシアティブ」
セネガルに対する円借款の供与について
ベトナムに対する円借款の供与について
イラクのサマーワにおける大型発電所建設計画の事業開始式および移動式変電設備の据付完工式の実施について
イラクに対する円借款の供与について(事前通報)
インドネシアに対する円借款の供与について
モンゴルに対する円借款の供与について
無償資金協力(入札結果等の公表)(平成17年度)
ケニアに対する債務救済措置(債務繰延方式)について
日本NGO支援無償資金協力(平成17年度の交換公文締結日別)
スリランカに対する円借款の供与について
第4回世界水フォーラムにおける記者発表(経済協力関連)について
「リベリアにおける小型武器回収及びコミュニティベースの開発促進計画」に対する無償資金協力について
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 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


カンボジアの紹介
原稿執筆:在カンボジア日本大使館 森川 恵実 専門調査員
シハヌークヴィルのビーチ
シハヌークヴィルのビーチ

 カンボジアは、国連開発計画の発表する人間開発指標において177か国中130番目に位置付けられる社会的・経済的最貧国です。
 一人当たりの平均国民所得は約320ドル(2004年)、生存のために必要最低限な食料を購入することもままならない貧困層が人口の約36%を占めています。

 戦争や貧困の暗いイメージがつきまといがちな国ですが、戦後復興を終え、本格的な経済発展への道を歩き始めたカンボジアには、過渡期にある社会の持つ面白さがあります。

 首都プノンペンは、1991年のパリ和平後怒涛のように流入してきた外国文化、ドル経済、各種制度改革の波、地方からの労働者や犯罪等、ありとあらゆるものを吸い込みながらダイナミックに発展しています。
 次々と建てられる豪華なホテルや各国料理レストラン、日に日に増える交通量…目まぐるしく変わる街の様子に、発展の道を歩み始めたカンボジアの人々の変化に対する熱意を感じます。

川辺のフルーツ売り
川辺のフルーツ売り

朝の風景
朝の風景

 他方、発展が引き起こす負の面も否めません。
 首都プノンペンの経済発展を背に、地域間及び社会層間の経済格差は年々拡大しており、特に国民総生産の30%強にしか満たない農業に人口の約8割が従事している状況において、農民は低所得の生活を強いられています。

 農業の生産性向上や他の産業育成により地域格差を減らし、公平な経済成長を促進することはカンボジアにおける緊急の課題です。
 フン・セン首相は、2004年に発表したカンボジア開発のための四辺形戦略の中で、農業部門及び民間部門の発展を、それぞれ国家最重要課題の一辺として位置付けています。

 また、カンボジアは根強い汚職問題に苛まれています。
 当国では政治と商業の癒着が激しく、賄賂とその他手数料の支払い無しに起業することが困難との指摘があります。
 世界銀行によれば、縫製業界が公務員に非公式に支払う経費は売却価格の6%だそうですが、この数字は中国やバングラデシュ等の国を抜いて圧倒的に高いとの由です。
 このような非公式な支払いは起業家達の志気を下げ、経済発展の妨げになりかねません。
 政府も汚職撲滅を先の四辺形戦略の根幹として、全力で取り組む姿勢を打ち出していますが、取り組みの成果に今後期待したいところです。

写真

四辺形戦略とは、2004年7月にフン・セン首相より発表された開発の最優先分野を示す国家戦略。四辺形の第1辺に農業セクターの強化、第2辺には更なるインフラの復興と建設、第3辺には民間セクター開発と雇用創出、第4辺にキャパシティービルディングと人材開発をおき、右各戦略の成功を可能にする前提条件にグッド・ガバナンスがあるとして、汚職撲滅を国家最優先課題としている。



ODA最前線実況中継「ボランティア二人で新たな風を!」原稿執筆:青年海外協力隊 (配属先:計画省統計局)小暮 克夫さん

 業務内容は、「所属する経済統計部の日常業務支援」と「研修を通じた職員の人材育成」。
 着任から7か月、ようやく走り出したところだ。

 着任して間もなく、局長の依頼を受けて、統計分析ソフトの研修会を実施した。
 参加者から高い評価を得たが、体系的ではない単発の講義にもどかしさを感じた。
人材育成は重要だ。しかし肝心なのは、そのやり方だ。それに悩む日々の始まりだった。

 その頃、同じ悩みを抱える人がいた。シニアボランティアの木下さんだ。
 地方職員の人材育成の要請を受けて、僕より半年前から統計局で働いていた。
 思うように活動が進んでいなかった。
 「一緒にやろうか!」親子世代のボランティアコンビが誕生した。

 この7か月間、活動は軌道に乗っていない。
 しかし、統計局のために力になりたいという熱い気持ちを忘れたことはなかった。
 各層の職員と話した。朝食や昼食を共にした。休日に酒盛りもした。
 体育会系のノリと、クメール語での冗談がうまくなり、存在感だけは増していた。
 色々な悩みや目標を話してくれる職員が増え、組織内部がようやく良く見えてきた。
 この職場をこれまで以上に好きになった。

 半年を過ぎた頃、人的資源管理に問題があることに気づいた。
 上級職員は、内部会議やドナー交渉に多忙で、若手職員が育つ環境が整っていない。
 能力があり、やる気もあるのに、チャンスを与えられずに苦しむ職員の姿を見ていた。
 能力をアピールする場が無いことが原因だ。
 現場を知っている自分が何か貢献できる部分だと思った。

 統計局の弱い分野、統計分析分野のトレーニングを幅広い職員層にやろう。
 更に木下さんの地方研修のアシスタントとして、若手職員を抜擢しよう。
 きっといいチャンスになる。二人で始める時期と方法を探った。

 第一回の地方研修の実施が決まった。
 若手職員の一人をアシスタントとして抜擢した。
 以前から潜在能力の高さ、豊かな人間性を感じていた職員だった。
 しかし、彼の上司以外で、彼のことを知る上級職員はほとんどいなかった。
 そんなこと関係なかった。
 結果、すばらしい活躍。予想以上だった。
 彼のような若手職員がまだいる。中央に戻ってからの、人材育成が楽しみになった。

若手職員(奥)の活躍に感銘を受けた地方研修
若手職員(奥)の活躍に感銘を受けた地方研修

 中央に戻って、すぐに統計分析分野のトレーニング案を提案した。
 学ぶ意欲、統計局への貢献、中級程度のエクセル、英語での講義を条件にすべての職員に門戸を開いた。
 やる気があって、ついてきてくれる全ての職員に、チャンスを与えたかった。

 局長のゴールサインがでた。
 すぐさま各部の部長にレターを書いて、全職員に伝えるようにお願いした。
 掲示板にも貼った。
 待ちに待った、アクセル全開。気持ちいい。
 後は情熱のガソリンで走り続けるだけだ。



編集・発行 外務省経済協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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