広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2006年3月22日発行 第87号

 ODAメールマガジン第87号は、平成17年度ODA民間モニター・セネガル班から「平成17年度ODA民間モニターからの報告」、セルビア・モンテネグロから「『セルビア・モンテネグロ』って?」「セルビアでの輸出振興」をお届けします。


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New!ODAホームページ新着情報
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アルジェリアの「漁業養殖技術学院訓練機材整備計画」に対する無償資金協力について
「大湖地域元児童兵社会復帰支援プログラム」に対する無償資金協力について
パレスチナに対する食糧援助について
世界食糧計画(WFP)を通じた食糧援助について
マラウイに対する無償資金協力(ノンプロジェクト無償資金協力)について
カンボジアの「地雷除去活動支援機材開発研究計画」に対する無償資金協力について
「シエラレオネにおける小型武器回収及びコミュニティベースの開発促進計画」に対する無償資金協力について
水と衛生に関する拡大パートナーシップ・イニシアティブ(WASABI)
キリバスに対する無償資金協力(ノン・プロジェクト無償資金協力)について
政府開発援助(ODA)国別データブック 2005
ウクライナに対するノン・プロジェクト無償資金協力について
グルジアに対する無償資金協力(セクター・プログラム無償)について
「水と衛生に関する拡大パートナーシップ・イニシアティブ」の発表について
イラク・ムサンナー県評議会関係者等に対する研修について
平成18年度ODA広報TV番組イメージキャラクター関口知宏さんによる金田副大臣表敬
第二回 開発教育/国際理解教育コンクールの外務大臣賞受賞作品を使った授業風景
「コンゴ民主共和国における武装解除・動員解除・社会復帰プログラム」に対する無償資金協力について
イラク南部湿地環境保全関係者に対する研修について
スリランカにおける日本NGO支援無償資金協力について
パキスタン・イスラム共和国で発生した地震復興のためのノン・プロジェクト無償資金協力について
国際会議「アジア2015」の概要と評価
コンゴ民主共和国の「小児感染症予防計画」のためのユニセフに対する無償資金協力について
ベナンに対する無償資金協力(貧困農民支援)について
技術協力に関する日本国政府とアゼルバイジャン共和国政府との間の協定の署名について
ラオスに対する無償資金協力(セクター・プログラム無償資金協力)について
ツバルに対する無償資金協力(ノン・プロジェクト無償資金協力)について
ブルキナファソに対する無償資金協力(ノン・プロジェクト無償資金協力)について
アルメニアに対する無償資金協力(貧困農民支援)について
ニカラグア共和国に対する無償資金協力(貧困農民支援)について
ボリビアに対する無償資金協力(貧困農民支援)について
エチオピアに対する無償資金協力(貧困農民支援)について
「日本・UNDP(国連開発計画)インフラ共同研究」発表会開催について
平成18年度NGO専門調査員受入希望団体一覧
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 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


平成17年度ODA民間モニターからの報告 原稿執筆:平成17年度ODA民間モニター・セネガル班 野上 道代 さん(教員)
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 今回視察した案件のどれをとってみても「日本は実りある援助を頑張っている」と生徒に伝えられるものであった。

 「実りある」とは現地の人々の自助努力を支援した持続可能な支援であり、それぞれの地域やニーズに根ざした支援である。
 ハードの充実をただ図り、それでよしとするような案件は1つも見られなかった。
 もちろん限られた日数の中で見てきたものは全てを語るのに十分でないことは承知しているが、過酷な条件下で現地の人々とともに汗を流し真摯に活動している青年海外協力隊員や運営団体等の関係者の姿を見て、今ある日本の援助全てが「税金の無駄づかい」であるとか「失敗」という、紙上媒体の一語で世間に踊らされるものであってはならないと強く感じた。

 確かに傍目には、運用面において、そのシステムをより一層整備する余地が残される施設やより効果的で発展性のある技術提供が望まれる支援、そして費用対効果に疑問が感じられる案件もあるだろう。

 しかし、だからと言って失敗と捉えるのは安直すぎる結論であると旅を続けるうちに気づかされた。
 どの村や町に行っても村人たちの熱烈な歓迎と感謝の言葉の中に、数値的な結果では計ることのできない裨益効果と、今後の展望を生み出す上での重要な現時点でのプロセスが そこにあることを少なからず感じたからだ。

 国民にODAの実情が見え難い部分が多くあるということは事実である。
 さらに政府や関係機関は国民に透明性のある情報の提供を今後も続けていくことを期待したい。
 私自身もこの度の視察により見えてきた日本の援助についてより多くの人に伝えていきたいと思っている。
 まずは、世界の中の日本人としての自覚と誇りをもって活躍していた現地スタッフの様子を生徒たちに伝えよう。
 いつか国際的な視野にたち、積極的に他のために貢献できる大人になってくれることを祈りながら。



「セルビア・モンテネグロ」って? 原稿執筆:在セルビア・モンテネグロ日本大使館 経済・経済協力班 宮本 みち子 専門調査員

 セルビア・モンテネグロは、バルカン半島のほぼ中央に位置し、セルビア共和国及びモンテネグロ共和国という二つの共和国から成る連合国家です。2003年までは「ユーゴスラビア連邦共和国」という国名でした。

 「ユーゴスラビア連邦共和国」の時代(1992~2003)には、ボスニア紛争、コソボ紛争等、民族問題に起因する内紛が相次ぎ、NATOによる空爆や国連による経済制裁を受けました。現在、セルビア・モンテネグロの人々は、経済復興に取り組んでおり、我が国を含む国際社会はそれを支援しています。具体的には、2000年10月の民主化(公正な選挙を通じた大統領の選出)を受け、国際社会は紛争後の対セルビア・モンテネグロ(コソボを除く。コソボについては末尾を参照)支援策を協議、日本は総額約5千万ドルの支援を緊急支援として表明しました。その後、2005年現在で支援累計は約2億ドルとなりました。

日本政府による緊急支援:

(1)バス93台の供与

(1)バス93台の供与

(2)発電所の改修

 安定した電力供給は、病院等での人命救助から経済発展まで、国の基礎として極めて重要です。以前、日本の融資により建設され、日本の無償支援により20数年ぶりに改修された発電所はセルビア・モンテネグロの約10%の発電を担っています。

(2)発電所の改修

(3)主要病院への医療機材供与

 セルビア共和国の第三次医療を担う公的医療施設(セルビア全土に計4か所)に対し、国民への高い裨益効果が期待される外来、救急部門等を中心とした主要機材供与を実施しました。

(3)主要病院への医療機材供与

 これらの支援の成果もあり、現在セルビア・モンテネグロの経済は発展しつつあり、EU加盟への道を歩き始めました。これに伴い、日本政府による支援は、緊急支援から開発支援へと移行しつつあります。特に技術協力に重点を置き、日本人専門家による民主化・市場経済化の促進支援を実施、また日本における様々な研修にセルビア・モンテネグロの人々も参加しています。

 また、豊かな文化が残した世界遺産などを生かした観光振興に対する支援も実施しており、人の交流の促進にも努めています。

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 また、セルビア共和国の南端には、コソボ地域があります。1999年のNATO空爆のきっかけとされたコソボにおけるアルバニア系住民とセルビア系住民の対立は、各当事者や国際社会の努力により、解決が模索されているところです。

 日本政府は、対コソボ支援として、これまで総額約2億ドルの支援を実施済みです。特に緊急支援として国際機関を通じた人道支援に協力し、学校・病院等の再建、住宅建設、独立メディア支援等を実施しました。

 現在では、支援の重点は技術協力に移行し、研修員受入を実施している他、草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じ、住民のニーズに即した案件を迅速に実施するよう努めています。



セルビアでの輸出振興 原稿執筆:JICA貿易促進専門家 舟橋 學 さん

 「失われた10年」は1991年バブル崩壊以降の日本経済を表す言葉である。これはまた、旧ユーゴスラビアを構成した他共和国との戦争のため、同じ年から経済制裁を受けたセルビアにも、そっくりそのまま当てはまる。1990年には54億ドルだった輸出が、1996年には17億ドルに激減した事実がそれを如実に物語る。そんな国で、私は貿易促進専門家として2か月間活動した。

 市場経済化支援として投資促進専門家が既に派遣されており、この一環としての位置づけである。そんな中、数か月で出来るお手伝いは何か。私は企業の将来的な成長を考える際に、ヒト・モノ・カネ・情報という4つの経営資源をベースに考える。そこで、今回もこれらにアプローチする活動に仕立て、日本による協力の一端を担えればと考えた。

 まず、日本の消費者行動、食品・繊維・木材加工など特定産業動向、輸入業者が外国取引先に求める要件等を紹介するセミナーを開催し、情報の提供を基点とした。そして、それをどう読み取りビジネス機会と捉えるか、そんな考え方の訓練を事業者であるヒトを対象に行う狙いがあった。また、日本で販売される商品と見比べてモノの品質について理解を深め、同価格で販売するには国内コストはいくらに抑えるべきか、カネについても考えてもらいたかった。

 さて、全国10都市、11回のセミナーのために東西南北を駆け回った感想は、「存在し続けるのがやっと」という失われた10年を生き残った企業は堅実なビジネスを展開しており、「日本への有望な製品は何ですか」と結論を急ぐマスコミなどに振り回されていないことに、逆に安心した。
 国内や近隣国との取引が中心のローカル企業の活性化は、輸出振興に負けず劣らず経済発展にとって大切である。その点、過大なファンタジーを描くのではなく、現実的な取引を緊密にするヒントを得ようとする企業の姿に、セルビアの将来性を感じた。

チャチャック市(セルビア中部)で開催されたセミナーの様子(写真中央が舟橋専門家)
チャチャック市(セルビア中部)で開催された
セミナーの様子(写真中央が舟橋専門家)

 JICAは本年より中小企業振興プロジェクトも開始する。これを通して、そんな愚直な企業に対するサポートを日本が出来れば、即効性は無くともじわりと浸透し、市場経済化に貢献する協力が出来るのではないだろうか。



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