広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2006年3月8日発行 第86号

 ODAメールマガジン第86号は、平成17年度ODA民間モニター・セネガル班から「平成17年度ODA民間モニターからの報告」、マラウィから「マラウイの紹介ならびにマラウイに対する我が国ODA政策」「マラウイ一村一品運動のための制度構築と人材育成プロジェクト」をお届けします。


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 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


平成17年度ODA民間モニターからの報告 原稿執筆:平成17年度ODA民間モニター・セネガル班 宮田 早霧さん(学生)
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 今年日本のアフリカ向けODAの倍増が決まり、アフリカへの開発支援が注目され始めた中でセネガルを訪問した。

 サハラ以南のアフリカでは貧困・飢餓、低い就学率、保健医療問題、環境問題、HIV・エイズやマラリアなど多くの問題がある。
 実際セネガルを訪ね、ODAの視察や住民との交流を通してアフリカが抱える問題を実感した。

 それらの問題がセネガル、アフリカの発展を遅らせているため国際社会の支援無くしてアフリカの自立は難しく、ODAをはじめとする国際協力にお金、時間や労力をかける必要性があることを改めて認識した。

 日本にいてはどのようにODAが行われ、途上国発展に貢献しているのか、なかなか実感できない。
 しかし今回ODAの視察を通して、日本の援助が住民の生活向上や、自立への意欲・努力への良い起爆剤となっている様子や現地に根付いている様子を見ることができた。

 また何でも手に入る日本とはまったく違う遠く離れた環境で、青年海外協力隊員や専門家が現地に自ら赴いてとけ込み、国際協力の最前線の現場で熱意を持って住民と共に活動している姿を実際に見て彼らと話をすることができた。

 ODAの視察を通し日本の援助が現地に根を張りセネガル、国際社会の発展のために行われているのだと感じることができた。

 ただ援助は途上国の発展のために必要であるが永久的に行えるものではない。
 援助は住民が主体となって行動する単なるきっかけであり、その国が抱える問題を解決できるのは住民自身である。
 その自助努力を助けるのが援助であるため、「人づくり」が援助の重要な柱であると私は考える。
 現地では現地の時間が流れる。
 そのためすぐに援助の結果や成果を求めて成功・失敗と判断するのではなく、長い目で援助や国の発展を見ていくことが支援をする側、される側双方に必要だと思う。

 アジアの極東に位置する日本とアフリカの極西に位置するセネガル。
 遠く離れてはいるが、日本とセネガルのつながりを感じ、人や国のつながり・絆には国境はないと思った一週間であった。
 今後は日本そして国際社会の将来を引っ張っていく一人として何ができるのか考え行動し、周りにもはたらきかけていきたい。



マラウイの紹介ならびにマラウイに対する我が国ODA政策 原稿執筆:在ザンビア日本大使館 財津 知亨 一等書記官
子供達の笑顔
子供達の笑顔

 マラウイと聞いて、即座に地図上に位置を思い浮かべることが出来る日本人は数少ないでしょう。日本人にとって馴染みの薄いこの国はアフリカの南部に位置し、ザンビア、タンザニア、モザンビークの3か国に囲まれた内陸国です。

 1891年から英国の保護領となり、ニヤサランドと呼ばれていましたが、1964年に独立を果たしました。
 (隣国のザンビア共和国(旧北ローデシア)も同年に独立)。

 1993年には一党制から複数政党制へ移行し、2004年5月の総選挙により、現在のムタリカ大統領が3代目の大統領として選出され、大きな混乱もなく政権は交代しています。

 人口は約1千万人、国土はおおよそ北海道と九州を合わせた面積で、日本の3分の1程度です。
 紅海から南に向かって走る大地溝帯(グレート・リフト・バレー)の南端に位置するマラウイ湖(ニアサ湖)は、格安でスキューバ・ダイビングのライセンスが取得できることで知られ、世界自然遺産に登録されているマラウイ湖国立公園(ケープ・マクレア)では マラウイ湖固有の魚種を楽しむことができます。

マラウイ湖と漁村
マラウイ湖と漁村

 住民は穏やかで、
 「ウォーム・ハート・オブ・アフリカ」をキャッチフレーズとするマラウイですが、1人当たりのGNI(国民総所得)は約170米ドルと世界の最貧困国に属し、多くの人々は1日百円以下の生活を強いられています(2004年世銀データ)。

 このような中でマラウイ政府は経済成長を通じて貧困削減を達成することを政策に掲げ、経済開発を進めています。

 主要産業は農業で、主な輸出品はタバコ、砂糖、紅茶ですが、コーヒーや綿花、豆類、マカダミアナッツ、農産物加工品など輸出品目の多角化や衣類など製造業の振興、観光分野の強化、経済インフラの整備などが重要な政策課題となっています。

 他方で、灌漑が普及していないことによる干ばつに伴う食糧不足、エイズの蔓延、低い就学率などへの対処も求められています。

日本の伝統的技術を応用した灌漑用堰
日本の伝統的技術を応用した灌漑用堰

 日本は在ザンビア日本国大使館(マラウイ兼轄)とJICAマラウイ事務所が協力しつつ、
(1)食糧増産・農業生産性の向上
(2)保健・医療サービスの充実
(3)人材開発・教育
(4)持続的経済成長
を重点課題として、経済協力を実施しています。

マラウイ政府との政策協議
マラウイ政府との政策協議

 具体的にはアフリカで唯一の「一村一品運動」への支援、累計派遣数世界第2位、アフリカ地域第1位の青年海外協力隊事業(2月現在、青年海外協力隊員:78名、累計1,291名)、灌漑技術の普及、橋梁の建設など、マラウイ政府の政策に沿った形で援助を行っており、今後も経済成長を通じた貧困削減を達成するため、大使館とJICA事務所で知恵を絞りつつ、援助を実施してきたいと考えています。

農民と一緒に米を収穫する隊員
農民と一緒に米を収穫する隊員
藁葺きの教室で教える教師隊員
藁葺きの教室で教える教師隊員

 さて、3月中旬にはムタリカ大統領が同国大統領として初めて日本を公式訪問する予定です。
 今次訪日を通して両国の結びつきが一層強化されていくことと思います。
 皆さんにも是非、この機会にマラウイのことをよく知って頂けたらと思います。



マラウイ一村一品運動のための制度構築と人材育成プロジェクト 原稿執筆:JICA専門家 松島 恭範 さん
ワークショップで一村一品運動を説明する松島専門家
ワークショップで一村一品運動を説明する松島専門家

 「一村一品運動」は日本の大分県で始まった「地域おこし」「村おこし」の運動です。
 その理念や活動モデルは世界各地でも地域活性化の手本とされています。
 世界の最貧困国の一つであるマラウイでも、2003年から経済開発の国家プログラムの一つとして日本の協力のもとで意欲的に実践されています。

 「え?一つの村で一つの物しか作っちゃいけないのか!?」とは、よくマラウイの人々から聞かれる質問ですが、「その村(グループや地域)で出来る(採れる)産物で、他の村に負けない売りになるような産品を、一つ作ってみようというのがマラウイ一村一品運動の基本コンセプトだよ」と説明するところから始めています。

一村一品製品 キャッサバパン
一村一品製品 キャッサバパン
牛乳
牛乳

 農業国のマラウイでは、主食のメイズ(白とうもろこし)を始め、野菜、果実など多くの産品が作られています。
 また、マラウイ湖での漁業や高原地帯での酪農も盛んです。
 しかし、その加工技術やマーケティング能力に弱く、その産品に付加価値を与え、より高値で売る技術や知識が必要とされていました。

 マラウイ版一村一品運動では、小規模農民グループを対象に簡単な加工技術の研修や加工機材の供与を行い、マラウイ全国でジャム、パン、豆乳、きのこ、乳製品、干魚、乾燥野菜、植物油、養蜂、米、石鹸等の分野における農民グループの活動を支援することが考えられています。

落花生油の展示販売を行う村人
落花生油の展示販売を行う村人

 自分たちで作った農作物が、簡単な技術で姿を変える、高く売れる、日持ちも長くなる、そんな姿を目の当たりにして、農家の若者やおばちゃんたちの起業精神も高まっています。
 将来的には、こうした産品を一堂に集めた「一村一品アンテナショップ」や「道の駅」の設置も計画されています。

 試行的な協力を経て、2005年10月から本格的に始められたこのプロジェクトでは、今後、こうした農民中心の一村一品運動を対象に、起業支援、加工技術指導、品質改善指導、経営指導、マーケティング指導などを行っていく予定です。
 こうした活動を通して、将来、マラウイが世界に誇れる「一品」が創造されることを両国の関係者が夢見ています。



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