広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2006年1月25日発行 第83号

 さて、ODAメールマガジン第83号は、平成17年度ODA民間モニター・ベトナム班から「平成17年度ODA民間モニターからの報告」、グアテマラから「多民族・多言語国家グアテマラ」「グアテマラのこどもの健康プロジェクト」をお届けします。


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 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


平成17年度ODA民間モニターからの報告 原稿執筆:平成17年度ODA民間モニター・ベトナム班福西 寿光 さん(副団長・市議会議員)
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 ハノイのノイバイ空港に降り立って感じたことは、「大阪よりも蒸し暑い」だった。
 そして、市内に向かう車中で私の目に焼きついたのは、「三人乗り・四人乗りで無秩序に走り回るバイクの群れ」だった。
 果たしてこんなところで(失礼)「日本のODAが役に立っているのか」、「我々の税金が無駄に使われていないのか」というのが私の偽らざる心境であった。

 さて、私たちは、実質5日間の日程で、9案件視察した。
 多くの現場を目にすることができた反面、視察時間が制約され、悔いが残ったのも事実だ。
 今後の民間モニターの改善点であろう。

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 また、各案件の視察を通して、総じてベトナムの人は、「日本の援助」という事実をよく認識してくれているように感じた。
 このことは、同じように日本からの援助を受け入れている中国を横目で見た時、援助を行う上で取り分け重要なことだと思う。

 ところで、視察案件とは別に日本大使館を表敬訪問した。
 大使の「ODAは、国際社会における一種の税金と考えることができる」という前向きの言葉が、印象に残った。

 しかし、その「国際社会の税金」は、「日本国民の税金から納められている」という事実を抜きにしては語れないだろう。
 あくまでもODAは、日本国民の理解と協力のバランスの上に成り立っている。
 その説明責任を怠ってはいけない。

 また、援助の目的は、自立を促すことだと私は理解している。
 どのような状態まで援助を続けるのか、その引き際を常に頭の中に入れておく必要があるだろう。

 さて、少し余談になるが、今回の派遣中、子供たちの前で私の手品を披露する機会があった。
 日本の子供が、いつの間にかどこかに置き忘れてしまった輝くばかりの目で、食い入るように見てくれたことを忘れることができない。
 そんなベトナムの子供たちの目を見た時、「この国の将来への援助は、間違っていない」との手応えを私は感じた・・・。



多民族・多言語国家グアテマラ 原稿執筆:在グアテマラ日本大使館 山内 隆弘 書記官
色彩豊かなウィピル(民族衣装)を纏う先住民族。
色彩豊かなウィピル(民族衣装)を纏う先住民族。

 グアテマラは、中米に位置する国で、スペイン語を公用語としていますが、実は、22にも及ぶ先住民族を抱える多民族・多言語国家です。
 先住民族のなかには、公用語であるスペイン語を話せない人々も多く、その大多数が経済的にも貧しい生活を送っています。
 このことは、社会的に大きな経済格差を生んでおり、国連の人間開発指標をみても、グアテマラは、中米5か国のうち、最下位の117位となっています。
 ちなみに、日本は11位です。

ハリケーン・スタンにより太平洋岸の低地帯においては大半の家屋が床上浸水。
ハリケーン・スタンにより
太平洋岸の低地帯においては
大半の家屋が床上浸水。

 また、グアテマラは、その地理的な条件からハリケーンの被害を受けやすく、最近では98年のハリケーン・ミッチ、そして、昨年10月のハリケーン・スタンによって、大きな被害を受けました。
 特に、ハリケーン・スタンでは、死者・行方不明者1,513人、被災家屋3万戸、総被災者数47万人、被災県数15県(全国22県)など、過去最大の被害となりました。

 グアテマラでは、ハリケーン・ミッチ被災を契機として、国際社会からの支援を効果的、かつ効率的に実施していくことを目的に、G13と呼ばれる、各援助国・国際機関で構成される援助グループ会合が設立されました。
 日本は、設立当初からこの会合のメンバーに名を連ねるとともに、これまでの援助経験や知見をもとに、他の援助国や国際機関とともに各分野で援助協調を進めています。

 このような援助協調を進めていくうえで、重要な役割を担っているのが、現地大使館やJICA事務所などで構成される「現地ODAタスクフォース」です。
 現地ODAタスクフォースは、援助協調だけではなく、グアテマラ政府との間で、日本が重点的に援助を行っていく分野についての協議も行っています。

現地ODAタスクフォース・グアテマラ政府間で毎年開催される現地ODA政策協議。
現地ODAタスクフォース・グアテマラ政府間で
毎年開催される現地ODA政策協議。

 昨年の協議では、農村生活の改善、持続的な経済開発、民主化定着が援助重点分野として、両国間で合意されました。
 「農村生活の改善」では、先住民族にも配慮しつつ、零細農家の所得向上、保健・衛生サービスの改善、基礎教育の改善が開発課題として取り上げられています。

草の根無償資金協力により各地農村地域における飲料水供給事情が改善。
草の根無償資金協力により
各地農村地域における飲料水供給事情が改善。

 「持続的な経済開発」では、環境に配慮した運輸・交通インフラの整備、環境の保全、生産性向上・競争力の強化が、また、「民主化定着」では、治安の改善、行政機能強化が開発課題となっています。

 これまで日本が行ってきた、さまざまな支援は、多くのグアテマラ国民からとても感謝されています。
 今後とも、必要な支援とは何かを考えながら、援助を実施していきたいと考えています。



グアテマラのこどもの健康プロジェクト 原稿執筆:JICAグアテマラ事務所 工藤 芙美子 専門家
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 グァテマラの南西部にあるケツアルテナンゴ県は、人口742,000人のグァテマラ第2の都市。
 中心部は標高2,300メートルでスペイン調の古く美しい建物が残り、語学を学びにやってくる人と先住民の衣装を着た人々で、にぎわいのあるエキゾチックな町である。
 県の中部から北部にかけては山が多く、その住民の80~90%以上がキチェとマムという二つのマヤ民族でそれぞれの言語を持つ。
 県内でも乳児死亡が多いこの山岳地帯の6つの市(人口約105,000人)で調査を行い、子供の健康プロジェクトを2005年10月に開始した。
 育児は女性の仕事で畑仕事は男性の仕事。

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 しかし、先住民の多いこの地域は貧困のため出稼ぎに行く人が多く、男性のいない家庭の多い村では、体が隠れるほど大きく束ねた草を担いで歩く女性達を多く見かける。

 小学校にも行っていない女性は50%で、1~2年で中退した人を入れると60%もの人が基礎教育を受けていなく、国語のスペイン語を話せない人もいる。
 子供の死亡率の高さが先住民に多いのはこのような要因がある。
 子供が病気をしても重症になるまで気がつかなかったり、売薬や伝統治療をし、その間に重症になって保健センターにいくことが多い。
 また保健スタッフへの不信感から、行かないままに死亡することもある。

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 家族が適正な世話をし、子供が重症にならないうちに保健サービスを利用するために、保健スタッフの態度と診療技術の改善、家族の子供の世話に関する知識の向上を目指している。

 健康に生活する為にも病気から早く改善する為にも、1. 栄養 2. 水分補給 3. 清潔衛生 4. 保温、体温調節 5. 休養 地域で出来るこの5原則によって一人でも多くの子供の健康を改善するために、保健スタッフと共に地域保健のあり方を考え実施している。

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 保健スタッフの置かれた状況は厳しい。
 丘陵が大きく、さらさらした土は上るときに滑りやすく、雨が降るとぬかるむ僻地で働くスタッフには交通も限られ、たった一人で働いている。
 しかし、子供の死亡に関心の低かった彼らが変わってきた。 毎月のトレーニングへの参加が積極的になり、気になる病気の子供の家庭訪問を始めた。

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 食事の主食はとうもろこしをつぶして作るトルティージャ(タコスと同じようなもの)や笹団子のように丸めてとうもろこしの皮に包んで蒸す“タマル”を山ほど食べる。
 炭水化物がほとんどで、おかずは毎食のようにフリホーレスという小豆を煮て油と塩で炒めたものを食べ、卵は時々肉は月一回くらいしか食べられない。
 村から帰ってくると、町には食べ物がいっぱい。
 毎朝親は子供を学校までバスで送るが(子供1人は無料)、8時にはドアが閉められる為いつも門のところで、一時間目が終わるまで待っている親子を見かける。

 どのような開発を望んでいるか村の女性に聞いたとき、一人の母親が言った。
 “町に行かなくても、この村で子供の中学教育が受けられるようになればよい”と。

仲村トオルの地球サポーター【グアテマラ編】

 俳優の仲村トオルさんがナビゲーターを務めるODA広報テレビ番組「仲村トオルの地球サポーター」は現在、下記放送局・日程にてグアテマラ編を放送しています。

【放送局】:テレビ東京
【放送日・時間】:毎週金曜日 夜9時54分~10時00分
 (グアテマラ編は1月27日・2月3日に放送)

 次回放送1月27日は「生まれ変わる市民のための警察官」です。

 詳しくは、番組のホームページをご覧下さい。
 http://www.tv-tokyo.co.jp/chikyu-s/



編集・発行 外務省経済協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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