広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2005年12月7日発行 第80号

 ODAメールマガジン第80号は、平成17年度ODA民間モニター・中国班から「平成17年度ODA民間モニターからの報告」、インドから「ポリオ撲滅を目指して(インドの取組み)」と、「日本の自治体やNGOと連携したJBICの取組み(インド)」をお届けします。。

 また、今回の特集国であるインドについては、現在国別援助計画を策定しており、11月24日に実施されたODA総合戦略会議で最終報告が行われました。その内容について、ODAホームページのODA総合戦略会議第25回会合をご覧下さい。また、インドに対する援助の概要については、国別データブック2004をご覧下さい。。


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New!ODAホームページ新着情報
スマトラ沖大地震およびインド洋津波被害に対する二国間無償資金協力 中間報告会のお知らせ ODAホームページ
無償資金協力におけるプロジェクト・レベル事後評価報告書(平成17年度)
「ODAの点検と改善」(報告書)(PDF)
対インドネシア円借款ロングリスト
イラク(ムサンナー県)における草の根・人間の安全保障無償資金協力について
ベナンに対する無償資金協力(食糧援助)について
技術協力に関する日本国政府とセルビア・モンテネグロ閣僚評議会との間の協定の署名について
ベトナムに対する円借款の供与について
マリ共和国に対する無償資金協力(ノン・プロジェクト無償及び食糧援助)について
モロッコに対する無償資金協力(ノン・プロジェクト無償資金協力)について
モロッコの王立図書館に対する一般文化無償資金協力について
モロッコに対する円借款の供与について
アフガニスタンに対する無償資金協力(道路セクター・プログラム無償資金協力「マザリシャリフ市内道路改修計画」)について
アフガニスタンのカブール国立博物館に対する一般文化無償資金協力について
スリランカの「ジャフナ教育病院中央機能改善計画(詳細設計)」に対する無償資金協力について
ニジェールに対する無償資金協力(食糧援助)について
ホンジュラス共和国における熱帯性低気圧「ガンマ」による豪雨災害に対する緊急援助について
ホンジュラスに対する債務救済措置(債務免除方式)について
イラク共和国に対する債務救済措置について
ギニアに対する無償資金協力(食糧援助)について
「ハイチ共和国における予防接種強化計画」に対する無償資金協力について
シエラレオネ政府の「小児感染症予防計画」のためのユニセフに対する無償資金協力について
マラウイの「ブワンジェバレー灌漑施設復旧計画(詳細設計)」に対する無償資金協力について
ODAメールマガジンは、ODA政策や様々な情報をタイムリーにお届けします。
また、外務省ホームページODAコーナーでは、新着情報を次々と更新しておりますので、是非ご覧下さい。
  ODAホームページ
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.html


 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


平成17年度ODA民間モニターからの報告 原稿執筆:平成17年度ODA民間モニター・中国班 水野 幸恵さん
排水ゲート
排水ゲート

 この中国訪問は私の中の中国のイメージを大きく変えた。
 日本のメディアや、よく目立つところだけを見ていた私にとって、中国のイメージはどちらかというと良くはなかった。

 しかし実際に訪れてみて中国という国は一つでは表せない国だということを知った。
 今回出会った人たちはどの人もいい人であった。
 確かに反日感情を抱いている人もいるわけだが、みんながそうではないということを実感した。

 一つ一つの視察の中で何よりもうれしかったことは現地の人達の笑顔が見れたことであった。
 そして私たちのために時間を割いてくれたり、歓迎してくれたことをみれば、今までやってきたことは十分成果があったと言えると私は思う。

 しかしながらその反面矛盾もたくさん見えた。
 建物を見ても政府関係の建物はとても立派であるが、その横には石の塊としか言いようのない家がひっそりと隠れていたり、病院では政府関係者専用の窓口があって優遇されている一方、下の階では並んで順番を待っている一般人がいたり、資金に困っているといいながら乗っている車は高級車であったり疑問に思える点も多かった。国外からではなく国内で直接資金を貸しあうとか、 政府がもっと地方を援助するようにできないものかと感じた。

 そして今後、日本と中国は資金協力ではなく、技術協力や文化交流に力を入れ、お互いに援助、協力し合っていく方法をとってはどうかと思った。
 しかし、中国は発展途上国としての基準を満たしており、まだ援助を受ける権利はあるし、実際今回の視察でまだまだ物足りなさがあったことも私自身感じていた。

 それと、他国が中国に対し援助を続ける中で、日本だけが対中援助をやめてしまったら、今までやってきたことが無になってしまうような気もしている。
 このような状況の中で目立つ部分だけを見て、もう援助は必要ないと止めてしまっていいのだろうかと不安にも思う。

 色々な面から見て判断していかなければならないということを実感して、私の中ではこれだという答えはなかなか決まらずにいる。
 本当に国際関係は難しいと感じた。

 今回の体験を踏まえて、今後自分なりの考えを言えるよう知識もつけて、色んな事を経験しながら国際協力に参加して行きたいと思う。



ポリオ撲滅を目指して(インドの取組み)原稿執筆:在インド日本大使館 神山 敬次 参事官

 皆さんはポリオ(脳性小児麻痺)という病気をご存じですか。
 不衛生な環境下で食物等を通じ人の口を伝わって入り込むウイルスにより1~2歳児がかかる病気で、手や足に麻痺が発生し、その麻痺が一生残るとても恐ろしい病気です。

 日本では20年以上も前に撲滅されたのですが、世界ではインドをはじめまだ数カ国で撲滅されていません。
 日本は、この病気をなくすために世界的に取り組んでいますが、インドでは、ユニセフ(国連児童基金)を通じて、1996年から10年の長きにわたって累計約70億円、免疫力を付けるためのポリオワクチンの供与という形でこの問題に取り組んできており、インド政府や国連機関から高い評価を受けています。

 日本でも予防接種として投与されているポリオ生ワクチンは、注射ではなくほんの数滴飲むだけの簡便なものなのですが、この簡便な投与であってもインドでは物事がなかなかスムーズに運びません。

 10億人を超える人口を有するインドでは、一日1ドル以下で生活する貧困層といわれる人々が約3億人いると言われています。
 この人達全てに、ポリオをはじめとする感染症の病気の重要性を認識してもらい、衛生状態を清潔に保ち、かつ必要なワクチンを接種してもらうためには、相当の組織的な啓発活動が必要となります。

 「日々の生活に追われ接種どころではない」という認識を是正し、「ワクチンを飲むと死んでしまうのでは」という迷信を払拭することが、保健医療活動を行うにあたっての大前提となるのです。

 ユニセフは、WHO(世界保健機構)やインド政府と協力して、毎月のように「全国一斉ワクチン投与デー(日曜日)」を設けています。
 一斉に実施しないと投与効果が薄れてしまうからです。
 黄色のポスターは、ワクチン投与日の目印です。日にちがしっかりと刻まれてます。

黄色いポスター
黄色いポスター

 先日の投与デーに、ユニセフの方と共に、発症例が根強く見受けられる地域を視察してきました。
 ポリオワクチンは生ワクチンなので、冷蔵保存に気をつけて当日各地区に一斉に運ぶのですが、これがとても手間のかかる仕事です。

 当日はあいにくの雨の中、各地区の保健担当や医者が集会所等に投与場所を設け、盛んに赤ちゃんのいる両親にスピーカー等で呼びかけていました。
 小学校の子供達も一生懸命に手伝っています。

子供達が手伝う集会所風景
子供達が手伝う集会所風景

 私も投与のお手伝いをしました。
 ほんの数滴ですが、赤ちゃんにワクチンを飲ませるのはなかなか難しいものでした。

筆者によるワクチン投与
筆者によるワクチン投与

 こうしたインド政府や国連機関の活動のおかげで、ポリオ感染者の数は格段に減ってきています。撲滅までもう少しです。
 ポリオ、日本脳炎、コレラ、AIDSなど、「感染症の宝庫」と言われる悪名高きインドにおいて、こうした「貧困撲滅」の取り組みは、日本のODA政策の重要な柱の一つとなっています。



日本の自治体やNGOと連携したJBICの取組み(インド)原稿執筆:国際協力銀行ニューデリー首席駐在員 中川 聞夫 さん

 インドは近年目覚しい経済発展を遂げつつありますが、その一方で様々な問題にも直面しています。

 例えば都市部では急激な人口増加や工業の発展に伴い、深刻な水不足や河川や湖の汚染が進行していますし、都市の発展の一方、農村が経済発展の恩恵から取り残され都市と農村の格差が広がることが懸念されています。

 このような状況を踏まえてインド政府は近年公衆衛生や環境問題、地域振興等の分野に対する円借款の支援を求めるようになってきました。

 こうしたインド側のニーズに応えるべく国際協力銀行(JBIC)は、日本において公衆衛生、環境問題、地域振興等の分野における知識とノウハウが蓄積されている日本の自治体やNGOと連携することにより地域社会に根付いた国際協力を行っています。
 以下、昨年から今年にかけて実施された連携事例について簡単に紹介させていただきます。

(1) 上水道分野(福岡市・大阪市・横浜市・社団法人アジア協会アジア友の会)

 インド西部のジャイプールで実施している上水道整備事業で、節水・漏水対策や住民への広報活動、貧困層に配慮した料金体系について助言していただきました。
 特に日本の自治体が長年にわたって地道に漏水対策に注力してきた経験やノウハウには誇るべきものがあり、インド側も高い関心を示しています。

(2) 下水道分野(岡山県、滋賀県彦根市、彦根市国際協会、滋賀県立大学)

 ガンジス川浄化をテーマにしたワークショップにおいて住民への啓発活動や下水道整備事業を岡山県の方々に紹介していただきました。
 また、ハイデラバードにあるフセイン・サガール湖浄化の事業では、琵琶湖を有する彦根市の方々から高度成長に端を発した、同湖の水質汚濁に対する官民一体となった取組みを紹介していただきました。

(3) 植林分野(特定非営利活動法人ソムニード、財団法人オイスカ、秋田県、秋田大学)

 特定非営利活動法人ソムニードには、タミールナド州やカルナタカ州の、植林事業における地域住民の事業参加を促す仕組みづくりに、財団法人オイスカにはハリヤナ州の植林事業の一環として実施している学校での環境教育活動に協力していただいています。
 また、自然災害の緩和に向けたオリッサ州での植林事業形成にあたっては、日本海中部地震津波の被害経験を持つ秋田県及び秋田大学の方々より海岸周辺地域におけるサイクロン対策について貴重な助言をしていただきました。

秋田県及び秋田大学の専門家
秋田県及び秋田大学の専門家

(4) 観光分野(奈良県、道の駅「ふたかみパーク當麻」・東京文化財研究所)

 世界的にも有数の仏跡観光地であり、且つ仏跡観光の促進と並行して県内に11箇所の「道の駅」を設置し、地域振興にも積極的に取り組んでいる奈良県の取組みをウッタル・プラデシュ州仏跡観光開発事業で紹介していただきました。

僧侶と意見交換する道の駅駅長
僧侶と意見交換する道の駅駅長


編集・発行 外務省経済協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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