広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2005年11月9日発行 第78号

 ODAメールマガジン第78号は、パプアニューギニアから「平成17年度ODA民間モニターの報告」、タイから「タイ王国におけるODA政策について」と、「タイに根付いた日本の犯罪捜査」をお届けします。


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New!ODAホームページ新着情報
政府開発援助(ODA)白書2005年版 本編 ODAホームページ
パプアニューギニアに対する無償資金協力(ノン・プロジェクト無償資金協力)について
ウクライナのM.ルイセンコ記念キエフ音楽学校に対する一般文化無償資金協力について
日本NGO支援無償資金協力(平成17年度の交換公文締結日別)
パラグアイの国家観光庁に対する一般文化無償資金協力について
紙芝居 「MDGs」ってなんだろう?
ルワンダに対する無償資金協力(ノン・プロジェクト無償資金協力)について
世界食糧計画(WFP)を通じたアフリカ諸国に対する食糧援助について
グアテマラ共和国における豪雨災害に対する緊急無償資金協力について
パキスタン等大地震に対する我が国の対応(PDF)
ジブチに対する無償資金協力(ノン・プロジェクト無償資金協力)について
ニカラグアに対する無償資金協力(ノン・プロジェクト無償資金協力)について
インドネシア共和国に対する債務救済措置(債務支払猶予方式)について
イラク(ムサンナー県)における草の根・人間の安全保障無償資金協力について
インドネシアにおける鳥インフルエンザの感染被害に対する緊急援助の実施について
政府開発援助(ODA)白書2005年版 概要
世界の国の報道から(モロッコ)
ホンジュラス首都圏及び主要幹線上の橋梁建設プログラム評価(概要版)
ボリビア 草の根・人間の安全保障無償資金協力評価(概要版)
無償資金協力(入札結果等の公表)(平成16年度)
無償資金協力(入札結果等の公表)(平成17年度)
レバノンのレバノン国営テレビ局に対する一般文化無償資金協力について
パキスタン等大地震被害に対する国際緊急援助隊・医療チーム第二次隊の派遣について
ODAメールマガジンは、ODA政策や様々な情報をタイムリーにお届けします。
また、外務省ホームページODAコーナーでは、新着情報を次々と更新しておりますので、是非ご覧下さい。
  ODAホームページ
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.html


 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


平成17年度ODA民間モニターの報告 原稿執筆:平成17年度ODA民間モニター・パプアニューギニア班副団長
和泉 幸喜さん (山梨県 会社員)

 子供の頃、日がな地球儀を見ては、まだ見た事のない国の生活を想像するのが好きだった。

 日本を真下に降り、赤道を過ぎたあたりに、まるで恐竜のような型をした島があった。
 十分な知識を持たない私にとって、その島はまさに「不思議な国」であった。その国にまさか訪れる機会があろうとは・・・。

 今回のODAモニター参加を前にして何冊かのODAに関する本を読んだ。
 「日本のODAの本音はアメリカの世界戦略上重要な地域の重視」
 「日本財界の利益を優先する国益」
 「被援助国の自然破壊のお先棒担ぎ」等々、いずれもネガティブなものばかりであった。

 おそらくこれらは日本のODAの一面に違いない。

 私が同国で会って話をした青年海外協力隊、シニアボランティア、大使館員、在留邦人の誰もが、パプアニューギニアの発展を真に願い汗を流している人達であった。

ポートモレスビー総合病院改修計画
ポートモレスビー総合病院改修計画

 彼らは同国が将来、海外の援助に頼ることなく自立できる道を模索し、各人の持っている能力・技術を伝えようと努力を重ねていた。

 ODAはアメリカのためでもない、日本のビジネスの為でもない、先進国と発展途上国が共に平等で平和な未来を目指すという、揺るぎない原則を私達自身が確認させ続け、それを制度化して行くことではないだろうか?

 今回のパプアニューギニアの旅は、私にとって自分を再確認する旅でもあった。

 ほこりの舞う校庭を駆け回っている姿、外国人が珍しくて遠巻きに眺めている姿は、40年前の私であった。
 パプアニューギニアの人々から、人間にとって最も大切なものは何かを教えていただいた。
 そして、これからの私の人生の過ごし方のヒントを得たような気がした。

 パプアニューギニアの子供達の目はキラキラと輝き、無限の可能性を秘めているように思えた。
 彼らが大人になった時、飛躍的な発展を遂げているに違いない。
 しかし、同時にあの神の住む大いなる大自然も大切に守っていくことを切に願っている。

 最後に、"I love Papua New Guinea!"

民間モニター参加者・土井謙次さん作成ウェブページのご紹介

 平成17年度ODA民間モニター・中国班の土井謙次さんによる個人サイト
 「中国みてある記」には今回のモニター視察の記録が写真付きで分かり易く紹介されています。ご興味のある方は、是非ご覧下さい。

  • 中国ODAみてある記
    http://www.tcp-ip.or.jp/~syaraku/oda/


タイ王国におけるODA政策について 原稿執筆:在タイ日本国大使館 奥田謁夫 書記官

 タイと聞いて思い浮かべるイメージは、人によって様々だと思いますが、金箔で装飾されている華麗な仏塔、街中を象が闊歩し、都心から離れればのどかなビーチリゾートが広がっている、といったところでしょうか。

 そのようなイメージの一方で、タイの経済的な発展ぶりはめざましいものがあります。
 ベトナムやカンボジアなど他のインドシナ半島諸国と比較しても、タイの発展は群を抜いており、人口にしてインドシナ半島諸国の3割でありながら、GDPは7割を占めています。

 ここまでタイが高い発展を遂げることができた理由について、戦中戦後を通じて独立を保ってきたことにも分かるように巧みな外交を行ってきたこと、海外の資金や技術などを上手に活用したことがよく挙げられます。

 タイから見た日本も驚くほど存在感があり、経済的な繋がりを見てみれば、タイにとって日本は輸入元として1位、輸出先として2位を占めています。
 タイにいる日本人の数も、大使館に届け出ているタイ在住者だけで3万人を超えており、旅行者などを含めれば常に数万~10万人程度の日本人が滞在していると言われています。

 このようなタイの発展には、我が国のODAが大いに貢献してきたことは疑いの余地がありません。タイは、日本のODAの成功例であると言われています。

ラマ9世橋
ラマ9世橋

 交通インフラを見ても、バンコク市内の高速道路、レムチャバン港(コンテナ取扱量は今や横浜港を超えています)や、市内を流れるチャオプラヤ川に架かる橋の数々、昨年開通した地下鉄、整備中のバンコク新空港など、数多くの主要プロジェクトが日本の援助により実施されてきました。

バンコク地下鉄建設計画(IV)
バンコク地下鉄建設計画(IV)

 ところが、タイは近年、ODAに対する姿勢に大きな変化を見せています。
 好調な国内経済を背景として、開発途上国を脱して「中進国」化しつつあり、都市化や少子高齢化など先進国型問題に直面しています。

 また、依然としてODAの対象国でありながら、海外からの援助の受け入れを大幅に抑制する一方、自ら「ドナー」として、周辺国を初めとする他の途上国への支援に乗り出しています。

 同時に、日本を初めとする先進諸国に対しては、タイへ援助するよりもタイと一緒になって周辺国を支援して欲しい、と呼びかけています。

 もちろん他国への援助規模は先進諸国には遠く及びませんが、日本としても、このような自立心の強いタイの姿勢を評価し、タイとの新たな関係を築いていくため、タイに対するODAの基本方針である「国別援助計画」を改訂しているところです。

 この計画においては、タイのみならず広域の問題である感染症や自然災害などに対しては今後とも積極的に協力を行っていく一方、これからはタイを援助の「受け手」としてだけではなく「パートナー」として捉え、周辺国やアフリカへの支援に共に取り組んでいこうとしています。

対タイODAについての詳細は在タイ日本大使館ホームページをご覧下さい

 http://www.th.emb-japan.go.jp/(他のサイトヘ)



タイに根付いた日本の犯罪捜査 原稿執筆:シニア海外ボランティア 戸島國雄さん 在タイ日本大使館編集

 警視庁鑑識課で数々の難事件解決に尽力した戸島國雄さん。その経験を生かし、現在はシニア海外ボランティアとしてタイ国家警察の捜査技術向上に協力しています。

 戸島さんは警視庁鑑識課で御巣鷹山日航機墜落事故やオウム真理教事件など、数々の重大事故・事件を担当してきました。

 その経験を買われ、1995年、タイ警察局科学捜査部にJICA専門家として派遣されました。
 しかし、現場の状況はひどいものでした。
 事件現場にはマスコミややじ馬が入り込み、捜査官は手袋もはめずに指紋を採取しています。

事件現場は野次馬で荒らされ、報道機関の規制も無い
事件現場は野次馬で荒らされ、
報道機関の規制も無い

 現場は破壊され、証拠が得られずに迷宮入りした事件も多くありました。
 戸島さんは、全国の警察幹部を対象とするセミナーを開催し、「事件解明にはいかに現場を保存し、多くの手がかりを採るかが重要」と訴えると同時に、自ら現場に足を運び、 捜査官らとともに汗を流しながら鑑識技術を指導しました。

現場鑑識活動の装備機材等の確認
現場鑑識活動の装備機材等の確認

 教えたことは徐々に警察官に浸透し、犯人検挙率アップなど具体的な成果につながりました。

 その後、2002年からはシニア海外ボランティアとして再びタイで活躍されています。
 ボランティアとはいえ、「警察大佐」の称号を与えられた戸島さんは、警察士官学校の教官として指導するほか、自ら犯罪現場へ赴き鑑識の指導にあたっています。

 戸島さんの役割は、鑑識捜査の後継者を育成できる、プロの指導官を各警察部署につくること。

 全国各地でベテランから若手まで各層別に鑑識技術のセミナーを実施するほか、警察士官学校での講義、そして日々起こる事件・事故の現場での捜査・指導と、多忙を極めます。

 また、昨年のスマトラ沖地震による津波がタイを襲った際にも、被災直後よりタイ警察と共に、最もひどい被災現場とされるパンガー県へ赴き、2000名以上の身元不明者の指紋採取を行いました。

証拠品からの指紋の検出
証拠品からの指紋の検出

 また、日本を含む各国から派遣された鑑識専門家チームと協力し遺体の確認作業にあたりました。

 そんな戸島さんの真剣な姿勢に影響を受け、タイの警察官の間では、彼らの技術だけではなく「意識も目に見えて変わって」います。

 これまで犯人を捕まえても、証拠が不十分で無罪になり、悔しい思いをしてきた彼らは、裁判で事件を立証できる証拠を押さえることの重要性をかみしめています。

 何よりも犯人を検挙しなければ、市民は安心して過ごすことができません。
 自分たちの捜査技術を高めることが、人々の安全につながるのだという意識が高まっています。



編集・発行 外務省経済協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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