広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2015年2月25日発行 第295号

ODAメールマガジン第295号は,タンザニア連合共和国からの「活気あふれるタンザニア」「研修から生まれた日本・タンザニアの地方の絆」をお届けします。

タンザニア連合共和国

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「活気あふれるタンザニア」原稿執筆:在タンザニア日本国大使館 吉田 環 専門調査員

2013年,5年ぶりにダルエスサラームを訪れた私の目に最初に飛び込んできたのは市内の高層ビル群と建設現場でした。インド洋に面し東アフリカ内陸諸国への玄関口であるタンザニア最大の都市,ダルエスサラームの街は2001年に初めて私がタンザニアを訪問した時からその姿を大きく変えました。近年の経済成長率は年平均7%を達成し,日本企業を含む外資の参入も増加しています。ビルの建設ラッシュが進む市内には360度回転するレストランまであります。一方で,タンザニアの友人とエレベーターに乗った時に,彼女の戸惑う姿を見てその理由を尋ねてみると,初めての体験だと嬉しそうに教えてくれました。郊外の人々にはエレベーターはまだまだ珍しい存在のようです。

(写真)
360度回転するレストランから見たダルエスサラーム

GDP(市場価格)の比較(単位:百万シリング)
出典:タンザニア国家統計局 2014年に基づき作成

しかし,経済成長の影で地域間,世代間そして都市部内での貧富の差は拡大しています。タンザニアの豊富な農水産物はバリューチェーン構築の遅れから市場に出ないまま捨てられてしまうこともある一方,ダルエスサラーム市街地から5キロほど離れた地域の小学校には将来の夢を叶えるために一日一食で勉学に励む生徒も居ます。

(写真)
中学校で数学を教えている青年海外協力隊員
(キリマンジャロ州)

日本政府は,農水産業,産業開発,生活と産業を支える電力・水・交通分野におけるインフラ開発,歳入を効率的に管理し社会サービスを公平・公正に提供するための行財政分野への支援を行っています。また,2013年に日本で開催された第5回アフリカ開発会議(TICAD V)の後には二度の官民ミッションとJETROミッションの訪問もあり,日本企業のタンザニアへの関心は高まっていますが,実際に当地に事務所を構えて展開しているのは約20社で500社以上存在すると言われる中国企業と比べまだまだ少ない状況です。

(写真)
最新式機械を導入しオートメーション化されたビール工場

現地におけるリスクも十分に理解した上で,長期的な視点に立ち活気あふれるタンザニアで活動を始めようとする日本企業に対し,大使館及びJICAは様々な形で支援をしています。

例えば,広島県のトロムソ社は,米産地であるタンザニアの籾殻を活用した固形燃料とその製造装置の普及に取り組んでいます。大使館とJICAは,同社のタンザニア展開支援の一環として通関手続きのための当局への働きかけ,広報展開等の側面支援を行いました。タンザニア北部のキリマンジャロ州や南西部のムベヤ州ではJICAの協力隊員も専門分野を超えてサポートを行っています。官民を挙げて推進する取り組みは,ゴミとして捨てられる籾殻の活用を通じた収入機会の創出だけでなく,薪炭の代替品の提供を通じた森林保護の促進にもつながります。

(写真)
ODAを活用した中小企業の海外展開支援
(トロムソ社によるデモンストレーション)

2013年には当地JICA事務所が中心となり,年に一回開催されるダルエスサラーム国際見本市に12年振りに日本ブースを設置しました。また,昨年はJETRO主催で,独立したジャパン・パビリオンが設置され,大使館及びJICAは企業招致,担当当局との調整,当日対応,4日間の締めくくりには出展企業同士のネットワーキング等を行いました。期間中にはキクウェテ大統領,タンザニアを訪問中の秋篠宮同妃両殿下も同パビリオンを御訪問されました。今年も更に規模を拡大した日本企業の展示が予定されています。

(写真)
2013年ダルエスサラーム国際見本市
(日本ブース)

タンザニアはもちろん企業活動や支援活動をするだけの場所ではありません。穏やかなタンザニアの人々との交流を深めながら,変化し続ける社会経済環境と人々のニーズに寄り添った支援を官民が垣根を越えて進めることがますます求められています。



「研修から生まれた日本・タンザニアの地方の絆」原稿執筆:JICAタンザニア事務所 木全 洋一郎 次長

【本邦研修からタンザニア各地に広がるグッドプラクティス】

2002年,大阪でタンザニア向けに「地方政府改革研修」(通称「大阪研修」)がスタートしました。これは,タンザニアの地方行政のリーダーである地方自治庁幹部や州・県の行政長官などが参加し,日本で地方分権や地域づくりを学び,タンザニアのあるべき姿について考える研修です。

2004年には,この研修独自に同窓会が設立。現在では,研修参加経験の有無に関わらず全国すべての州と県の行政長官が加盟するネットワーク組織に成長し,大阪研修での学びを活かした全国各地での実践事例が共有されています。

こうしたインパクトに注目したのが,ムワンリ地方自治副大臣。副大臣は,これだけの変化を引き起こした“秘訣”を是非知りたいと,自らの研修参加を熱望し続けた結果,2013年の大阪研修への参加が実現しました。副大臣が日本で最も感銘を受けたものの一つが自治体の環境への取り組み。タンザニアに帰国後すぐに地元シハ県で自ら植林を進めるイニシアチブをとりました。

【茨木市からの自転車寄贈】

副大臣のこうした熱意は日本の関係者の心も動かしました。研修中に茨木市長を表敬訪問した際に,日本の2.5倍の面積をもつタンザニアでは郡や村の面積も広く,コミュニティを巡回する普及員の交通手段が深刻な課題である点を共有したところ,茨木市が放置自転車500台を寄贈することを決定してくれました。

(写真)
茨木市職員とタンザニア研修員
中央右がムワンリ副大臣。その左が木本市長。

500台の自転車は2014年10月にシハ県に届けられ,普及員たちによって使われるほか,市民に安く販売した資金で,シハ県の老人,孤児,障害者のための福祉基金を設立することになっています。

(写真)
シハ県での自転車寄贈式典でテープカットをするムワンリ副大臣(中央右)と在タンザニア日本大使館の松永公使(中央左)

自転車を父親に買ってもらったゴッドリッスン・キレオ君は,「これまで中学校までの道のりを毎日2時間歩いていたので,行き帰りだけで疲れ果てて勉強に集中できなかった。でも,自転車がある今は勉強もがんばれるようになった。お父さんと日本に感謝しているよ」と言っていました。

(写真)
自転車を買ってもらって勉強に集中できるようになったキレオ君

ムワンリ副大臣は力強く話されていました。「研修と自転車を通じた日本の人々の温かい支援によって,シハ県の生活は間違いなく良くなってきている。是非この変化を支援して下さった日本の方々に見に来てほしい。」

研修から始まった日本とタンザニアの地方の絆は,これからも双方を元気にさせてくれることでしょう。



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