広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2014年6月25日発行 第279号

ODAメールマガジン第279号は,ハイチ共和国からの「カリブ海に浮かぶアフリカ」「日本がハイチとドミニカ共和国を繋ぐ希望の架け橋に!」をお届けします。

ハイチ共和国

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「カリブ海に浮かぶアフリカ」原稿執筆:在ハイチ日本国大使館 井上理恵 三等書記官

ハイチ共和国は,カリブ海に浮かぶイスパニョーラ島という北海道程度の大きさの島の西側三分の一に位置します。ハイチと聞いて,カリブの美しい海に囲まれ,太陽がさんさんと降り注ぐ自然豊かな楽園というイメージを持っている方もいるかもしれません。または,20世紀初頭の米国による占領や30年近く続いた独裁政権,軍事クーデターによる政情不安定といった独立以来続く混乱に焦点を当てられるでしょうか。実は,ハイチは西半球では米国に次いで二番目,1804年に独立を果たした歴史上最初の黒人共和国と紹介すると,驚かれる方も多いようです。いずれにしても,日本がまだ江戸時代に,旧宗主国フランスから独立を勝ち取ったことに思いを馳せると,この国の歴史の深さを感じて頂けると思います。

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当時フランス軍の侵攻を防ぐため山頂に造られた要塞シタデル

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サン=スーシ宮殿。シタデルと併せて1982年にはユネスコ世界遺産に登録

ただ,世界でも先駆的に独立したにも関わらず,むしろ独立が早すぎたからこそ,歴史の波に翻弄され,長い間この国の開発は進みませんでした。ハイチは西半球の最貧国とされています。そこに2010年1月には,マグニチュード7.0の大地震が発生,死者約31万人を超える甚大な被害を出し,ハイチは今世紀最悪の災害に直面しました。

日本は震災国としての経験と知見を活かし,ハイチの大地震からの復興と基礎社会サービスの確立を基本方針に,ハイチの国家再建を支援しています。震源地に近かったレオガン市では,地震後一週間以内に国際緊急援助隊が医療活動を開始しました。同市では,2012年末まで国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTA)に派遣されていた自衛隊も,病院建設用地の造成や結核療養所の解体,瓦礫除去に従事しました。また,紛争予防・平和構築無償資金協力の枠組みで整備されたレオガン市街地道路は,2013年6月に完成,多くのレオガン市民に喜ばれました。今後は同無償資金協力の枠組みで,レオガン市給水システムの復旧整備も実施されることになっています。

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地元のレオガン市民を雇うことで雇用創出効果もありました

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紛争予防・平和構築無償「レオガン市復興のための市街地道路整備計画」によって完成した道路
(写真:JICS提供)

また,近く着工が予定されている「南東県ジャクメル病院整備計画」では,ジャクメル市の中核となる病院が免震構造で新たに再建される予定となっており,ここでも日本の震災国としての知見が活かされる予定です。このような協力を通して,日カリブ交流年となる本年,両国の友好関係も益々発展していくことが期待されます。



「日本がハイチとドミニカ共和国を繋ぐ希望の架け橋に!」原稿執筆:JICAハイチフィールドオフィス 増本浩光 企画調査員

イスパニョーラ島を西と東に2分するハイチとドミニカ共和国。ハイチといえば,長年に渡る政情不安,中南米の最貧国,ブゥードゥー教とゾンビ,そして2010年1月の大震災と10月のコレラ流行といった暗いイメージばかりです。一方,ドミニカ共和国は,ラテン,ダンス音楽のメレンゲ,日本の3連覇を拒んだ2013年ワールドベースボールクラッシックでの優勝,地下鉄が走る大都市サントドミンゴと明るいイメージがあります。1つの島を人間が作った国境により2つの国に分けられ,そのコントラストはまるで光と影のようです。実際,車での国境越えをするとその差にまるで別世界ではないかと愕然とします。

しかし,2010年1月のハイチ大震災をきっかけに,2つの国が歩み寄っています。そんな状況下,2010年10月に日本とこの2カ国の間での三角協力「対ハイチ農業技術研修コースプロジェクト」が始まりました。このプロジェクトの目的は,ドミニカ共和国にあるISA大学においてハイチ人普及員対象の農業研修を実施し,研修後ハイチに帰国した研修員の活動現場でのフォローアップを行うことで,農業技術のハイチ国内における定着・普及を図ることです。

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ISA大学にてアクションプラン作成
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ドミニカ共和国派遣中の協力隊員が活動しているコンポスト化施設を訪問
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ハイチの農村にて傾斜地活用についての実習

3年間で約100名のハイチ人がドミニカ共和国で農業技術を学び,その技術を使って農業を実践し,研修に参加できなかったハイチ人への技術移転を行いました。また,5週間の研修の間,寝食を共にすることにより研修員同士の連携が強化され,この横のネットワークを生かし,帰国後それぞれの技術を伝える場を作るようにもなりました。これらの協力が評価され,2012年11月には国連南南協力EXPOでソリューション賞を受賞することができました。

現在は乾季の農業用水不足を解決するため,在ハイチ日本大使館の協力を得,草の根・人間の安全保障無償資金協力を活用して,帰国研修生が地域のための小規模灌漑施設を建設中です。この建設についてもドミニカ人専門家がハイチの建設現場を訪れ,ハイチ人と一緒に汗を流しつつ技術指導が行われ,間もなく完成予定です。

また,このプロジェクトは中長期的な視点に立ち,身近にあるものを使って有機肥料や有機農薬等を作ることにより,小規模農家への経済的な負担を減らしつつ土壌管理や森林の保全を行い,持続可能な農業を目指しています。

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ハイチにて地元で入手できる資材を活用したコンポスト製造実習
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ハイチにて木酢作りの講義
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ハイチの農村にて病虫害防除の実習

プロジェクトは2013年10月に終了しましたが,現在も帰国研修員を中心に技術移転が行われています。また,第2フェーズ開始を目指して3か国間で協議が進んでいます。これらの小さな一歩の積み重ねが,お互いを見つめ直す機会となり,島全体の豊かな環境作りにつながることを期待しています。



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