広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2013年3月27日発行 第249号

ODAメールマガジン第249号は,ミクロネシア連邦から「ミクロネシア連邦と日本の知られざる関係」「ミクロネシア国の環境分野協力」と,「藤原紀香さんの「地球VOCE」モザンビーク取材」をお届けします。


ミクロネシア連邦

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「ミクロネシア連邦と日本の知られざる関係」原稿執筆:在ミクロネシア日本国大使館 浦 隆文 二等書記官(経済協力担当)

「ミクロネシア」というと,多くの日本人の方々は「国」ではなく,太平洋の中の「地域」を思い浮かべると思います。 しかし,「ミクロネシア地域」の中に「ミクロネシア連邦」という国があるのです。 しかも,その国は日本と深いつながりがあります。

ミクロネシア連邦は,グアムの南側,パラオの東側,パプアニューギニアの北側,マーシャル諸島の西側にある約600の島々から構成されている島国で,東側から順にコスラエ州,ポンペイ州,チューク州,ヤップ州という4つの州による連邦制度が採用されています。

ミクロネシアは,多くの島嶼国と同様に(1)人口が少ないこと,(2)島々が太平洋上の広範囲に散らばっていること,(3)主要な海外マーケットから遠く離れていること,などの理由により自立的な経済発展・産業振興が困難であり,現時点では,自給的農業・漁業や観光が主な産業となっています。 国家財源としては,米国からのコンパクト協定にともなう財政支援が約5割を占めており,独自財源としては他国漁船がミクロネシアの排他的経済水域(EEZ)内で操業するための入漁料収入が大きな財源となっています。 しかしながら,米国からの財政支援は2023年度に期限を迎えることから,現在,連邦政府主導による行財政改革・産業振興などによる財政的自立を目標とした施策が進められています。

(写真)
日本の水産無償資金協力により整備されたポンペイ州タカティク港に入港するまき網漁船

日本政府では,ミクロネシア連邦に対して無償資金協力による経済インフラ設備の維持・整備に関する支援に加え,ボランティア派遣,研修事業,草の根・人間の安全保障無償資金協力などを組み合わせて教育・環境分野を中心に支援を実施してきています。 近年では一般無償案件としてポンペイ国際空港改善計画により滑走路の延長とターミナルの整備が実施され,航空輸送の安全性と旅客の快適性が改善され,また,環境分野ではJICAの広域技術協力プロジェクト「大洋州地域廃棄物管理改善支援プロジェクト(J-PRISM)」と環境保護局・NGOへのボランティア派遣,草の根無償資金協力によるゴミ処理場整備や塵芥車の供与などを組み合わせることにより,廃棄物管理の取り組みを進めているとともに,環境気候変動対策無償資金協力によりミクロネシア短期大学(COM)と大統領府へ太陽光パネルを設置したところです。

(写真)
日本の一般無償資金協力により整備されたポンペイ国際空港のターミナル

日本との関係を見ると,第2次世界大戦までの約30年間,国際連盟からの委任統治領として多くの日本人が暮らした歴史 があり,今でも日系人が多く暮らしています。 また,かつお・まぐろ類の漁場として多くの日本漁船がEEZ内で操業しており,歴史的・経済的に強いつながりを持っています。

このような関係から多くのミクロネシアの人々は日本と日本人が大好きで日本語を勉強している学生も少なくなく,街中を歩いていると片言の日本語で話しかけられることも度々あります。 また,町中や道路ですれ違うとき,知らない人でも会釈をします。日本統治以前から会釈をする習慣があったとの話もありますが,今日までそのような習慣が残っているということは,日本統治における影響も少なからずあるのかもしれません。

(写真)
火葬場の名残として,今も通りがYakipa Streetと呼ばれている。

このように過去から現在まで当国は日本と非常に良好な関係を有してきており,政策としてのみならず,国民の生活の中にも日本の影響が色濃く残っているミクロネシア連邦とのこの良好な関係が将来に渡って維持されることを望んでやみません。



「ミクロネシア国の環境分野協力」原稿執筆:JICAミクロネシア支所 佐上 裕俊 企画調査員(環境)

ミクロネシア連邦国は,全人口を合わせても10万人程度の小さな島嶼国です。 しかし,このような小さな島嶼国でもグローバル化の波を受けており,生活スタイルの西洋化が環境に負荷をかけています。 特に,自然において分解しないゴミ(プラスチック類や廃車等)が急激に増えており,廃棄物処理は大きな課題となっています。 このような状況を受け,日本国政府は「環境保全・気候変動対策」を重要な開発課題と位置づけ,様々な協力を実施しています。

(写真)
廃棄物処理は大きな課題となっている

ミクロネシア連邦国への環境分野における日本援助の特徴として,無償資金協力(草の根・人間の安全保障無償資金協力),JICA技術協力プロジェクト,ボランティア派遣事業,研修員受入事業のそれぞれの利点を活かし,連携した援助をおこなっている点です。

一つの例を挙げれば,2011年,チューク州へ草の根無償による中古塵芥車(コンパクター)が2台贈与されました。 その際,事前にJICA技術プロジェクト「大洋州地域広域廃棄物管理改善支援(J-PRISM)」の専門家,現地の環境機関所属のJOCV(環境教育)が,コンパクターを活用した収集計画と,メンテナンス等の維持管理計画の作成を支援しました。 このような事前準備も功を奏し,贈与された2台のコンパクターは順調に活用され,同州の廃棄物収集が改善されています。

(写真)
チューク州に贈与された中古塵芥車

このように,いわばハードとソフトが一体となった取組みは,先方機関からの評価も高く,2012年11月に開催されたミクロネシア連邦国開発フォーラムの場において,先方の代表(環境危機管理局(OEEM))から,日本による廃棄物管理の協力について感謝の意が述べられました。 今後も,廃棄物を中心に,相乗効果が期待できる連携した援助を行っていく予定です。 また,その成果を元に,他課題(気候変動対策や水資源管理など)とのクロスカッティングな協力についても,検討していくことが重要になると考えています。



「藤原紀香さんの「地球VOCE」モザンビーク取材」

国際協力紹介番組「地球VOCE(ヴォーチェ)」(毎週金曜夜9時54分から放映の5分番組)の2月と3月放送分は,藤原紀香さんがお届けするモザンビーク編です。

人口およそ2400万人の人々が暮らすモザンビークは,300年以上にわたりポルトガルの植民地でした。そのため,モザンビークの街角はポルトガル植民地時代の名残が感じられる街並みです。
今回,地球VOCEナビゲーターの藤原紀香さんは,モザンビークを支援する日本人を取材してきました。

モザンビークの地図と国旗

人口200万人が暮らす首都マプトは目覚ましい経済発展を遂げています。しかし,地方の農村部では長年続いた内戦が未だに大きな影響を及ぼしています。それは,今も残る地雷。地雷が埋まっているため,土地を耕すこともできず,農作業が出来ない地域があるのです。このような状況に対し,日本政府は資金援助を行い,モザンビークに日本の企業が開発した地雷除去機を導入(巨大なカッターで地面を堀り起こし爆破させることで地雷を除去するこの機械のスピードは手作業の数百倍),現地で技術指導もしています。これにより人々が安心して農作業が出来るようになってきています。

(写真)地雷除去支援

しかし,農作業が出来るようになった土地をいかに有効に使うかもモザンビークの課題の一つ!農業に適した広大な土地があるにも関わらず,わずか4%の土地しか有効に活用されていないと言われています。

そこで,日本とブラジル,モザンビークの3カ国が協力してモザンビークを世界的に重要な農業地帯の1つとするためのプロジェクトを実施しています。
これは30年前のブラジルで日本がおこなった農業開発(セラード開発)の経験を活かしてモザンビークの農業生産拡大を目指すプロジェクトで,多くの日本人・ブラジル人の専門家たちが参加しています。

(写真)セラード開発

日本とブラジルが協力してモザンビークを支援する例が他にもあります。日系ブラジル人の伊藤ルーシー小百合さんは日本でJICA研修員として学んだ後,モザンビークの医療従事者育成の専門家として同国に赴任しました。モザンビークの医療を改善するために,同国の保健省で医療人材の育成に貢献しています。日本の医療を知り,ポルトガル語が話せるルーシーさんは貴重な存在となっています。

(写真)JICA専門家

今回のモザンビーク取材で,藤原紀香さんの心に特に残ったのが「東洋の星」という小学校の訪問。この小学校は日本の支援で建てられた小学校です。

教育水準の低さも課題のひとつであるモザンビーク。子どもの数に比べて,先生も,教室も,机も足りない,その結果,授業も受けられなかったり,ついていけなかったり,やめてしまう子たちも多い。そんな中,学ぶことの楽しさを伝えにこの国に来ていた青年海外協力隊の原田先生も取材しました。子どもたちは,とてもエネルギッシュ!写真のように,わいわいともみくちゃになっていました!

(写真)藤原紀香さんと子どもたち

モザンビーク取材を終えた藤原紀香さんは次のように語っています。

「今回のモザンビークの訪問は,まだまだ世界には,支援を必要とする国々が沢山あり,私たち日本人が,東日本大震災後,世界中から受けた温かい支援の数々を決して忘れてはいけないということを改めて感じました。世界はひとつ。私たちひとりひとりが,世界とともにあることを,これからも地球VOCEを通じて伝えていきたいと思います。」



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国際協力紹介テレビ番組「地球VOCE」

「ODA出前講座」講師を派遣いたします!

経済協力専門員の募集(南西アジア・中央アジアコーカサス)
2013年度(平成25年度)NGO事業補助金募集要領について
2013年度(平成25年度)JPO派遣候補者選考試験募集要綱(他のサイトヘ)
ミュラー世界銀行副総裁による松山外務副大臣表敬
クレヘンビュール赤十字国際委員会(ICRC)事業総局長による阿部外務大臣政務官表敬
国別援助方針(1か国)のご意見募集を開始しました
ナイジェリアに対するノン・プロジェクト無償資金協力「途上国等の要望を踏まえた工業用品等の供与」に関する書簡の交換について
リベリアに対する無償資金協力に関する書簡の交換について(「モンロビア首都圏ソマリアドライブ復旧計画(詳細設計)」)
リベリアに対する無償資金協力に関する書簡の交換について(「鉱業,建設及び農業分野における若者雇用創出計画(国連工業開発機関(UNIDO)連携)」)
ケニアに対する中小企業を活用したノン・プロジェクト無償資金協力に関する書簡の交換について
第2回野口英世アフリカ賞受賞者の決定について
ムワキェンベ・タンザニア運輸大臣による松山外務副大臣表敬
モロッコに対する中小企業を活用したノン・プロジェクト無償資金協力及び次世代自動車ノン・プロジェクト無償資金協力に関する書簡の交換について
ボスニア・ヘルツェゴビナに対するノン・プロジェクト無償資金協力「途上国の要望を踏まえた工業用品等の供与」に関する書簡の交換について
ナイジェリアに対するユニセフ(国連児童基金)を通じた無償資金協力「小児感染症予防計画」に関する書簡の交換について
ガーナに対する無償資金協力「貧困農民支援」及び「貧困削減戦略支援無償資金協力(セクター財政支援(保健))」に関する書簡の交換について
マダガスカルに対する無償資金協力「マダガスカルにおける選挙支援計画」に関する書簡の交換について
カメルーンに対するノン・プロジェクト無償資金協力に関する書簡の交換について
コートジボワールに対するノン・プロジェクト無償資金協力に関する書簡の交換について
TICAD V閣僚級準備会合(概要)
シエラレオネに対する無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換について
ベナンに対するノン・プロジェクト無償資金協力に関する書簡の交換について
ブルンジに対するノン・プロジェクト無償資金協力に関する書簡の交換について
ザンビアに対する無償資金協力「貧困削減戦略支援無償」に関する書簡の交換について
ジブチに対する無償資金協力「ジブチ市消防救急機材改善計画」に関する書簡の交換について
ネパールに対する円借款に関する書簡の交換について
政策評価法に基づく事前評価書(ネパール「タナフ水力発電計画」)
岸田外務大臣によるラージャパクサ・スリランカ大統領表敬
スリランカに対する円借款4件に関する書簡の交換について
政策評価法に基づく事前評価書(スリランカ「大コロンボ圏送配電損失率改善計画」)
日・スリランカ首脳会談(概要)
第4回アジア開発フォーラム(概要)
スリランカに対する無償資金協力4件に関する書簡の交換について
ベトナムに対するノン・プロジェクト無償資金協力に関する交換公文の署名について
フィリピンに対するノン・プロジェクト無償資金協力(2件)に関する書簡の交換について
カンボジアに対する無償資金協力「ラタナキリ州小水力発電所建設・改修計画」,「カンボジア工科大学施設機材整備計画」及び「シハヌーク州病院整備計画」に関する交換公文の署名について
政策評価法に基づく事前評価書(カンボジア「シハヌーク州病院整備計画」)
東ティモールに対する無償資金協力に関する交換公文の署名について
「中央アジア+日本」対話・第5回東京対話議長サマリー
ミャンマーに対する無償資金協力に関する交換公文の署名について
ベトナムに対する円借款12件に関する交換公文の署名について
フィリピンに対する円借款及び無償資金協力に関する交換公文の署名について
政策評価法に基づく事前評価書(ミャンマー「ヤンゴン市フェリー整備計画」)
政策評価法に基づく事前評価書(ミャンマー「気象観測装置整備計画」)
政策評価法に基づく事前評価書(ミャンマー「農業人材育成機関強化計画」)
政策評価法に基づく事前評価書(ベトナム「第一次経済運営・競争力強化貸付」)
政策評価法に基づく事前評価書(ベトナム「ハノイ市エンサ下水道計画(第一期)」)
政策評価法に基づく事前評価書(ベトナム「ニャッタン橋(日越友好橋)建設計画(第三期)」)
政策評価法に基づく事前評価書(ベトナム「第二期国道改修計画」)
政策評価法に基づく事前評価書(ベトナム「気候変動対策支援プログラム(第三期)」)
政策評価法に基づく事前評価書(ベトナム「ゲアン省北部灌漑システム改善計画」)
政策評価法に基づく事前評価書(ベトナム「オモン3コンバインドサイクル発電所建設計画(第一期)」)
政策評価法に基づく事前評価書(ベトナム「ハノイ市都市鉄道建設計画(1号線)フェーズI(ゴックホイ車両基地)(第一期)」)
ドミニカ共和国に対する中小企業を活用したノン・プロジェクト無償資金協力に関する交換公文の署名について
コスタリカに対する一般文化無償資金協力に関する交換公文の署名について
ホンジュラスに対する無償資金協力(「テグシガルパ市内給水施設小水力発電導入計画」及び「デモクラシア橋補修計画」)に関する交換公文の署名について
パキスタンに対する無償資金協力「選挙支援計画」に関する書簡の交換について
ヨルダンに対する次世代自動車ノン・プロジェクト無償資金協力に関する書簡の交換について
トンガに対する無償資金協力「マイクログリッドシステム導入計画」に関する交換公文の署名について
政策評価法に基づく事前評価書(トンガ「マイクログリッドシステム導入計画」)
パプアニューギニアに対する円借款に関する交換公文の署名について
日・パプアニューギニア首脳会談
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http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.html


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