広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2011年6月8日発行 第206号

ODAメールマガジン第206号は,ニカラグア共和国からの「ニカラグアの今」「ラ・プラヤ川の111メートル沈下橋」をお届けします。

ニカラグア共和国

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「ニカラグアの今」原稿執筆:在ニカラグア日本国大使館 経済協力班 西山 愼二 一等書記官

中米ニカラグアでは,1979年7月の革命によりソモサ独裁政権が倒れた後,ダニエル・オルテガを首班とした革命政権が次第に左傾化し,80年代は,キューバ,ロシアの支援を受けた革命政権と米国の後押しによる反革命勢力(コントラ)の間で内戦状態となり,同国は東西冷戦最前線の地として世界に知られました。 革命前の1970年代は中米一と言われた経済も10年近くに及ぶ内戦を通じて疲弊し,1990年の選挙により民政移管した時は,中南米地域の最貧国の一つとなっていました。 その後は世界的に注目される機会も少なくなりましたが,民政移管し20年以上を経過したニカラグアは,今どうなっているのでしょう?

(写真)
マナグア旧市街を南から北へマナグア湖方向に望む風景。
1972年マナグア大地震の後,旧市街は長く空き地だらけでしたが,民政移管後は整備されてきて,緑の多い落ち着いた町並みとなっております。中央右手のマナグア随一の高層ビルは,マナグア大地震前に日本の建設業者により建設されたもの。

1990年以降の歴代政権は,内戦で疲弊した国の再建に取り組み,日本を含む国際社会も積極的に支援してきましたが,いまだ米州の中でハイチに次ぐ貧しい国と言われています。 しかしながら,2010年1月の地震被害により混迷するハイチとは異なり,2009年には一人当たりGDPが1,000米ドルを超えて世界銀行分類で低所得国から低中所得国への移行を果たしています。 興味深いのは,80年代サンディニスタ革命政権下の大統領であったオルテガが,2006年大統領選挙で政権の座に返り咲き,反米チャベス政権のベネズエラと接近する一方,経済政策を中心にIMF等の国際金融機関等との良好な関係を保つという現実路線を進めていることです。 他方,理由はそれぞれの国々により様々なのでしょうが,これまで積極的に対ニカラグア援助を実施してきたデンマーク,スウェーデン等の欧州7カ国は,援助撤退か撤退表明を行っており,これまでニカラグアで盛んだった援助協調も一時程の盛り上がりはありません。

たまたま,筆者は80年代にもニカラグアに勤務した経験がありますが,首都マナグアでもスーパーに商品がなく,商店,レストランの数も少なく,車も少なく閑散として停電も多く町が暗かった当時に比べ,大型スーパー・マーケットが出現したり,大型SUVも見受けられる町に活気がある今は,隔世の観があります。

とはいえ,社会経済開発に必要な基礎インフラの整備も行き届かず,教育の普及・水準向上が依然として必要なニカラグアの発展はまだまだこれからであり,更に発展を遂げられるかは未知数です。 それでも,明るい風土と人懐っこい人々のいるニカラグアは,発展の可能性を内に秘めていると思えるのです。

(写真)
建て替え前の古い校舎と生徒たち
(写真)
新しい教室の完成を喜ぶ生徒たちと柴崎大使


「ラ・プラヤ川の111メートル沈下橋」原稿執筆:在ニカラグア日本国大使館 小川 由紀子 草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員

ニカラグアでは,1990年の民政移管後,我が国ODA実施が本格化しました。長い内戦で疲弊したニカラグアに対し,我が国は社会経済開発の基盤となる基礎インフラ分野,水源開発と上水道,学校施設,病院・保健所他の建設整備に協力し,貧困削減,防災等の分野で技術協力を展開してきました。 これらの援助の中でも橋梁建設はニカラグア国民に広く知られ,ハリケーン・ミッチによりニカラグアが甚大な被害を受けた時も,我が国の協力で建設された橋は損傷を免れています。

草の根・人間の安全保障無償資金協力は,ちょうどニカラグアへの我が国ODAが本格化する時期と同じ頃の1989年度に制度が発足し,案件実施は1990年度から本格化しました。 ニカラグアでは,過去10年以上に亘り,年間30件以上の草の根・人間の安全保障無償資金協力を続けていますが,中米最貧国のひとつで基本的人間ニーズが保障されていないニカラグアにおいて,草の根協力の中心となってきたのは,教育と飲料水の分野でした。すなわち,学校建設と井戸掘削や給水システムの建設で,この2分野で全体の約半数を占めてきました。

上記の2分野に加え,近年特に農村部の人々の生活改善に大きく寄与しているのは橋の建設で,その多くが沈下橋と呼ばれる増水時には水中に沈む橋です。

(写真)
コンクリートヒューム管を使った沈下橋
(写真)
箱型の沈下橋

沈下橋には,コンクリートヒューム管を配置しその上に盛土をするもの,コンクリートの箱を並べた箱型橋梁等がありますが,下記写真のマクエリソ市オココナ村のラ・プラヤ川に建設したアーチ型橋梁は全長111メートルのニカラグアの草の根協力史上最長の橋です。 この橋のおかげで,マクエリソ市の対岸の農村部人口2,200人に加え,隣接するサンタ・マリア市の4,200人が雨季に陸の孤島となり,病人の搬送や通学,生産物の出荷に悩まされる状況が改善されました。

(写真)
大雨が降ると橋の上まで,水嵩が増すこともある。
(写真)
ラ・プラヤ川の水深は浅いが川底が砂質のため,橋がないと車輌が通行できない。

(写真)
乾季は水が無いが,以前は砂のため四輪駆動車輌しか通過できなかった。
現在は全ての車輌が通行可能である。



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