広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2011年5月11日発行 第204号

 ODAメールマガジン第204号は,東日本大震災に際し日本支援のチャリティ・イベントを開催してくれた2か国からのレポートです。マーシャル諸島共和国からの「マーシャルより愛をこめて」「Mt.マジュロを小さくしよう」と,コロンビア共和国からの,「スカウト協会の募金活動」「ボヤカ県ウムビタ市長からの義捐金」をお届けします。

マーシャル諸島共和国/コロンビア共和国

このメールはHTML形式でお送りしていますが,テキスト形式で読み込むことも可能です。受信環境によっては,HTML形式をうまく表示できない場合がありますので,その際はテキスト形式で読み込んでください。
※迷惑メール対策をされている場合は,oda@mofa.go.jpからのメールを受信できるようにしておいてください。


ODAメールマガジンは,我が国のODAについての様々な情報をタイムリーにお届けしています。
また,外務省ホームページODAコーナーでは,新着情報を次々と更新しておりますので,是非ご覧下さい。

なお,このODAメールマガジンでは,ODAの現場で働いている人々や,実際にODA事業を視察した方々の生の声をお伝えしていますので,本メルマガに掲載されている内容は執筆者個人の感想に基づいた意見であり,政府の立場を示すものではありません。



「マーシャルより愛をこめて」原稿執筆:在マーシャル日本国大使館 宮本 友昭 専門調査員(執筆時)

マーシャルは,中部太平洋に位置しており,29の環礁と5つの島で構成された小さな国家です。 陸地面積は181平方キロメートルとわずかながら,199万平方キロメートルもの広大な海域を有しています。 首都はマジュロですが,一般的にはビキニ環礁の方が有名かもしれません。 この人口6万人の小さな国と日本のつながりは古く,戦前には日本が約30年間,委任統治を行っていました。 多くの日本語が現地に深く根付いており,emman(円満,良いの意)やjambo(散歩)などは日常的によく使われています。

(写真)
ジャルート環礁を上から見た様子
(写真)
ウォッジェ環礁の発電所跡

(写真)
ミリ環礁の子どもたち

マーシャルはその後米国の信託統治を経て,1986年に独立しました。しかしながら,環礁・島であるが故の狭小性や世界的マーケットからの隔離性により,実際には経済活動はしばらくの間停滞が続いています。 今後は,広大な海域をフルに生かした漁業での枠組み作り,美しい海洋資源を生かした観光振興などを通して,安定した歳入を確保したいと考えています。 こうした現状を背景に,日本はマーシャルに対し,主にインフラ整備,水産関連の無償資金協力を行ってきました。 過去には道路,橋,病院などを建設し,そのどれもが当国では唯一の基幹インフラであり,10年以上経過した今でも大切に使われ続けています。

(写真)
無償資金協力によって作られたメインロード
(写真)
マジュロ唯一の総合病院も我が国によって建設されました

今年1月には念願の魚市場も完成しました。 「マジュロ環礁魚市場建設計画」は,平成20年度の無償資金協力として実施された8.25億円のプロジェクトです。 本計画の目的の一つは,離島の漁民に現金収入の機会を提供することです。 今までは離島で捕獲された魚は,その離島内で消費されることがほとんどでしたが,本計画によって首都に水揚げをするという新たな選択肢が生まれました。 また首都の住民にとっても,鮮魚へのアクセスが拡大したことは大変喜ばしく,当時の新聞にも大きく取り上げられ話題となりました。

(写真)
完成したばかりの魚市場
(写真)
財務大臣(当時は大統領代行)による視察が行われました

その他,日本はマーシャルに対し,青年海外協力隊の派遣や研修員の受入,草の根・人間の安全保障無償資金協力の供与など,継続的な開発援助を行っています。 特に青年海外協力隊の活動は広く知られており,マーシャル人の親日感情を高めることにも大きく貢献しています。 先般の東日本大震災においては,当国ではチャリティコンサートが行われ,急な開催であったにもかかわらず,概算で1200名ものマーシャル人が来場しました。 人気バンドの演奏やダンスパフォーマンスとともに,日本を偲ぶ歌や国会議長のスピーチなどが組み込まれ,全体的にメッセージ性の強いイベントとなりました。マーシャルの日本に対する連帯を強く印象づけられた1日でした。

(写真)
コンサートで出番を待つ子どもたち
(写真)
日本の国旗に見えるかな??

(写真)
みんな日本のことが大好きです!!

今後もこのような心の交流を大切にして,日本とマーシャルの絆をより深めていきたいと考えています。 詳しい事業展開計画については,外務省のホームページをご覧ください。 引き続き,日本国民のみなさんのご理解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。



「Mt.マジュロを小さくしよう」原稿執筆:マジュロ環礁廃棄物管理公社 大塚 康治 JICAシニアボランティア

首都マジュロは美しい自然を残す一方,多くの島しょ国と同様にごみ問題を抱えています。 もともと豊富な自然の恵みで営んでいた生活から,大量の製品輸入・消費スタイルに変わり,自然の力では浄化されなくなってしまっているのです。 昔からの生活習慣から不要物を海岸や空き地に投げ捨て,ごみの山を築き,生活環境を悪くし,そして海を汚してしまっています。

(写真)
機上からみたマジュロ環礁
(写真)
発電所の冷却水給水口に集まったラグーン浮遊ごみ

サンゴなどの海洋生物を保護したり,美しい島を保っていくため,ごみの散乱や不法投棄を防止するための取り組みが行われていますが,築き上げられたごみの山は約70~80箇所に及んでいます。

(写真)
ごみの散乱,不法投棄防止を呼びかける看板。
後ろはODAで建設(1983年3月竣工)された日本・マーシャル橋
(写真)
海岸線に高く積まれた廃自動車や生活ごみ

ごみ収集は約70箇所に設置された大型ごみ箱を使って混合収集(台所ごみから冷蔵庫・廃自動車まで)で行われていました。 しかし,平成21年1月のごみ収集用パッカー車の導入を機に,普通ごみ,庭ごみ(剪定ごみ等),粗大ごみの戸別分別収集を開始し,約1年の併用期間終了後大型ごみ箱の使用は中止されました。 また,戸別収集と同時に一部地区を対象に96ガロンの車輪つきごみカートを配布し,ごみ箱利用による投げ捨てや散乱防止を促進しました。ここでの実績を踏まえ廃棄物関連としてははじめて,平成21年度に草の根無償資金協力プロジェクトにより同様のごみカートの配布が約1200世帯を対象に行われました。 残念ながら全世帯には行き渡っていませんし,20人を超えるような大家族世帯では1世帯1個の配布では不足気味ですが,配布された地区ではごみの散乱が少なくなり環境美化に大変役立っています。

(写真)
ごみカート配布時にごみの出し方の説明を受ける住民(右側が筆者)
(写真)
カートを使ったごみ排出・収集状況

JICAは平成12年12月から青年海外協力隊員を環境保護局に,2009年9月から廃棄物管理公社にシニアボランティアを派遣し,環境教育,廃棄物管理強化支援を行ってきています。 また,平成22年度から5カ年の計画で大洋州廃棄物管理改善支援プロジェクトを開始しています。 この技術協力プロジェクトは,1人1日当たり約1キログラム排出されるごみ(筆者推計)から,学校を拠点とした資源の回収システムの構築や,約25%を占める庭ごみのコンポスト化等のリサイクルの促進により,埋立が必要なごみを低減することを目的としています。

資源ごみのリサイクルもすべて輸出に頼らざるを得ないこの国ですが,美しい島の人々の生活環境が改善され,いつ見ても美しい海であり続けるために,これらの無償資金協力・技術協力が活かされるようサポートしていきたいと考えています。

(写真)
Mottainaiクリーンアップ活動

(写真)
ごみ処分場のようす。
中央奥には筆者がMt.マジュロと呼んでいる大きなごみの山が見える



「スカウト協会の募金活動」原稿執筆:在コロンビア日本国大使館

コロンビアの首都ボゴタでは4月9日と10日に東日本大震災のためのチャリティーイベントが開催されました。 イベントではTシャツなどのグッズ販売や,コロンビア人児童の絵画展,日本武道等のデモンストレーションなどが行われましたが,その中でも注目の的となったのがボーイスカウトの子供たちによる募金活動でした。

当国スカウト協会は,2010年度草の根・人間の安全保障無償資金協力により,国内にいる約1万5千人のスカウト隊員の育成と教育活動の場として研修施設を建設している縁もあり, 以前から日本に対し感謝をしていましたが,3月11日の東日本大震災のニュースに心を痛めていた同協会代表のハビエル・ペレス氏は, ボゴタ在住日本人主催のチャリティーイベントが行われるとの話を聞き,是非とも有志のスカウト隊員で日本のために奉仕活動がしたいと申し出てくれました。 その結果,イベントが行われるショッピングモール内に6才から18才までのボーイスカウトのグループが各所に配置され,モールに来るお客さんを対象に募金活動をすることになりました。

イベント期間中,総勢200名のボーイスカウトの子供たちが参加し,彼らが集めた金額は2日間で6,949,900ペソ(約3,819米ドル)に達しました。 また,募金活動に貢献しただけではなく,イベント会場から離れた買い物客にもこのイベントの情報を広く宣伝し, 日本武道等のデモンストレーションの際には観客の誘導や整理を行ってくれるなど,スカウト隊員の活躍なしにはこのイベントの成功はありませんでした。

このイベントはラジオ等でも紹介されるなど大きなイベントとなりましたが,なによりも,日本語で「こんにちは」や「ありがとう」などのあいさつを覚え, 大きな声で買い物客に募金を呼びかけるスカウトの子供たちの姿が,会場に集まったコロンビア人と日本人の心を一つにさせてくれました。

(写真)



「ボヤカ県ウムビタ市長からの義捐金」原稿執筆:在コロンビア日本国大使館

在コロンビア日本国大使館では学校建設,図書館建設などを中心とした草の根・人間の安全保障無償資金協力を行っていますが, 今回の東日本大震災のニュースをうけ,過去に支援を行った団体や市町村から当館に対し,哀悼の表明や,子供からのメッセージの送付,義捐金の申し出などが相次いでいます。

中でも,当館が2006年草の根・人間の安全保障無償資金協力にて児童図書館建設および書架等の供与をしたボヤカ県ウムビタ市のロメロ市長は,4月6日に車で2時間以上かけて当館へ直接来訪し,1,850,000ペソ(約1,015米ドル)の寄付をして下さいました。 未就学児童も多く,人口9,160人のうち約47%が貧困層に属している決して裕福とは言えない同市の状況ですが,日頃から児童図書館建設により恩恵を受けている多くの市民から日本への恩返しということで,市長夫人が中心となり同市の住民に声をかけ寄付金を募ったということです。

寄付金は図書館利用者の児童や,その親たちから多くの募金があったそうで,児童図書館を管理する司書からは「児童図書館が完成後には,大使館の本やビデオの貸し出し制度を利用したことが何度かあり, 同市民は日本に感謝をしているだけではなく愛着も持っている。是非この機会に今までの感謝の気持ちを込めて多くの寄付金を集め,少しでも日本の力になりたかった。」とのコメントを頂きました。

(写真)
現在も活用されている児童図書館での記念写真



New!ODAホームページ新着情報
「ODA出前講座」講師を派遣いたします!
ODA出前講座(第132回)開催報告
第三回TICAD閣僚級フォローアップ会合
技術協力に関する日本国政府とセネガル共和国政府との間の協定の署名について
松本外務大臣のワッド・セネガル大統領表敬
TICAD IV年次進捗報告2010年ダイジェスト版
グエン・フー・ビン駐日ベトナム社会主義共和国大使による伴野外務副大臣表敬
日・パプアニューギニア(PNG)外相会談
ミレニアム開発目標(MDGs)フォローアップ会合の開催
ODAメールマガジンは,ODA政策や様々な情報をタイムリーにお届けします。
また,外務省ホームページODAコーナーでは,新着情報を次々と更新しておりますので,是非ご覧下さい。
ODAホームページ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.html


編集・発行 外務省国際協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

ODAメールマガジンをご利用いただきありがとうございます。
本サービスの登録,削除及び電子メールアドレス変更は,下記の画面にて受け付けております。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/mail/index.html
このODAメールマガジンの内容について改善していきたいと考えておりますのでご意見・ご要望がありましたら,こちらからどうぞ。
ご意見メール
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/

バックナンバートップへ戻る
Copyright(C): JAPAN Official Development Assistance

Adobe Acrobat Readerダウンロード Adobe Systemsのウェブサイトより、Acrobatで作成されたPDFファイルを読むためのAcrobat Readerを無料でダウンロードすることができます。左記ボタンをクリックして、Adobe Systemsのウェブサイトからご使用のコンピュータのOS用のソフトウェアを入手してください。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る