広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2011年1月12日発行 第199号

 ODAメールマガジン第199号は,ペルー共和国からの「資源に恵まれた美しい国・ペルー」「栄養改善プロジェクトに関わって」をお届けします。

ペルー共和国

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「資源に恵まれた美しい国・ペルー」原稿執筆:在ペルー国日本国大使館 中島 良幸 一等書記官

(地図)
ペルーの国土

(写真)
海岸地帯(コスタ)

(写真)
山岳地帯(シエラ)

(写真)
熱帯多雨林(セルバ)

 ペルーといえば,マチュピチュの空中都市やナスカの地上絵を始めとする神秘的な古代遺跡の数々,アンデスの山々にこだまするフォルクローレの音楽,鮮やかな民族衣装をまとった先住民の人々,ジャングルに覆われたアマゾン川流域の密林地帯の豊かな生態系等,様々なイメージを想起する方がおられるかと思われます。多種多様な気候・風土と,南米最大の帝国を築いたインカ帝国を始めとする様々な古代文明の遺跡の数々を有するペルーは,地域によって全く異なる自然環境や文化・風習に触れることができる,観光の魅力に溢れる国です。

 ペルーは,南米大陸の太平洋側,南緯0度から18度,西経69度から81度に位置し,周辺をエクアドル,コロンビア,ブラジル,ボリビア,チリと接しています。国土面積は128万5千平方キロメートルで日本の約3.4倍,人口は約2,800万人で,そのうち首都であるリマとその首都圏内に人口の約30パーセントの800万人が居住しています。我が国との関係では,1873年に中南米で最初に外交関係を結び,1899年に最初の日本人が移住したという歴史的な絆をもつ国でもあります。

 ペルーの地勢・気候はアンデス山脈に大きく縦断されており,コスタ(海岸地帯),シエラ(山岳地帯)及びセルバ(熱帯多雨林)の3つに分かれています。人口の52パーセントが住むコスタは国土の約1割を占め,砂漠地帯となっています。シエラは国土の約3割を占め,標高3千メートルから7千メートルの山岳地帯であり,セルバは国土の6割を占めるジャングルとなっており,アマゾンの源流地帯となっています。

 ペルーは,世界有数の鉱物資源産出国として知られています(銀の生産量が世界第1位,銅及び亜鉛2位,錫3位,鉛4位,金6位)。また,変化に富むペルーの国土では,多様な農林水産資源が産出されています。沿岸地帯ではアスパラガス・サトウキビ,熱帯ないし亜熱帯ではコーヒー・バナナ,山岳地帯ではジャガイモ・トウモロコシ等が生産されています。さらに,ペルー沖の海は豊富な栄養塩を含むフンボルト海流の勇昇により世界有数の漁場が形成されており,魚粉や魚油の生産も活発に行われています。

 これら鉱物資源及び農林水産資源の多くが日本に輸出されており,ペルーは我が国にとって重要な資源国の一つとなっています。



「栄養改善プロジェクトに関わって」原稿執筆:青年海外協力隊 平成21年度2次隊 栄養士 池田祐子さん

(写真)
このような山道を歩いて,各コミュニティーへ向かうこともあります。

(写真)
あるコミュニティーで行われた身体測定に集まったお母さんと子供たち。

(写真)
栄養教室の様子。

(写真)
炭水化物中心の食事。この写真より,普段は芋の量が多かったり,ご飯が加わったりするようです。

(写真)
じゃが芋畑の様子。何種類もの芋が植えられているとあり,色の違う花が咲いています。標高約3,000メートルの村にて。

(写真)
学校で,子供と保護者向けの栄養教室を開催。

 ペルーの首都リマは,東京のような大都会です。しかし,私の活動場所,カハバンバは,ロバや牛,羊が道を行き交う,緑豊かでのどかな町です。首都リマから北東へ約850キロメートル。シエラと呼ばれる山岳部にあります。標高約2,700メートルという,私のふるさとにある山,鳥海山よりも高い場所に町があり,人々が暮らしています。

 ここカハバンバのある州は,ペルー国内で4番目に貧困指数が高い地域であり,妊産婦や乳幼児に慢性的な栄養失調が多く見られます。その割合は40パーセントを超え,州政府もその対策に力を入れています。

 私の配属先は,カハバンバ保健所です。病院も併設されており,カハバンバの人々の健康の拠点となっています。私の主な活動は,保健所や病院のスタッフと共におこなっている栄養普及活動で,各コミュニティーに出向き,栄養教室を開催して,地域のお母さん方のレベルアップを図っています。

 栄養教室の内容は,(1)食べ物の働きについて,(2)離乳食の準備と与え方について,(3)動物性たんぱく質と野菜や果物摂取の重要性について,(4)衛生について(手洗い),というのが柱になっています。

 先に挙げた問題点,「慢性的な栄養失調」ですが,主なものは貧血,発達障害です。これは,この地域の人々の動物性たんぱく質(肉や魚,卵や乳製品等)の摂取が少ないこと,つまり炭水化物(米,いも類など)に偏った食生活が営まれていることが原因と考えられます。そこで,栄養教室では,肉類摂取の重要性を説いています。

 地域に根付いた食生活を変えることは,とても難しいことです。しかし,ほんの少しの正しい知識と行動の変容で,人々がより健康な生活を得ることができます。

 私がここで活動して約1年,活動におけるキーワードは「情報」であると考えています。栄養教室に参加するお母さんの中には,字が読めない人もいます。そういった方も含め,より多くの住民に,また,今後の栄養普及活動の中心となる保健所や病院のスタッフに,いかに正しく有益な情報を伝え,そして蓄積してもらうかが鍵であると思っています。このキーワードを常に念頭に置き,地域の健康増進に寄与できればと思います。



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