広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2010年12月22日発行 第198号

 ODAメールマガジン第198号は,モンゴル国からの「一村一品プロジェクト視察に参加して」「モンゴル・バガノールの病院に医療機器を」「第8回国際教育協力日本フォーラム開催のお知らせ」をお届けします。

モンゴル国

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「一村一品プロジェクト視察に参加して」原稿執筆:在モンゴル国日本国大使館 石崎高博 一等書記官(執筆時)

 私は今年5月,日・パートナーシップ基金でUNDPが実施しているプロジェクト(一村一品に係る産業振興プロジェクト)のサイト視察のため,UNDP関係者,城所駐モンゴル大使とモンゴル北部のセレンゲ県を訪問した。

 本件プロジェクトは2006年からスタートしたものであるが,それまでその地域で生産されていた製品に対し,本件においてマーケティング,ローン,職業訓練,ビジネス開発トレーニング等の技術支援を行い,6つの製品(蜂蜜,パン,フェルト製品,乳製品,燻製魚,茶)により付加価値を付け製造・販売を実施していた。

 今回私が注目したものは,蜂蜜とパン及びフェルト製品(靴等)である。まず,蜂蜜については,木製の巣を宿とする蜂が夏の時期,周辺5キロメートルから6キロメートルまで飛び花粉を集めてきて蜂蜜を製造する。冬にはマイナス30度まで下がる同地区では,蜂は地下倉庫で越冬するとのことで,地下シェルターを見させてもらったが,一定の温度が保てるような環境づくりに感心した。製造された蜂蜜はモンゴル国内で販売されるが今後は,隣のロシア市場に輸出することを目指している。一方,中国から安価で低品質の蜂蜜が輸入販売されているため,厳しい競争を強いられているとのことであった。

(写真) <セレンゲ県シャーマル郡のShijir蜂蜜工場>
木製の巣を宿とする蜂たちは夏の時期,周辺5,6キロメートルの距離まで飛び,花粉を集める。冬はシェルターで冬眠する。

 二つ目はパンの製造である。大小2種類のパンを製造し,大きいサイズのものは1日800個,小さいサイズのものでは1日600個製造していた。本件の支援(ローン)を受ける前後の比較では,年間の販売収入が277パーセント上昇するまでに至っている。視察したパンの製造工場は,民家の家を改造した程度のものであるが,製造された大きいサイズのパンは普通の食パンの4倍ぐらいの大きさで思わず驚いた。

(写真) <セレンゲ県スフバータル市に位置するパン工場>
出来上がったばかりのパン。普通のパンの4倍近くの大きさ。

 三つ目はフェルト製品である。羊毛を原料に,靴を製造する過程を視察した。製造された多種多様な靴は,現在ノルウェーに輸出されているそうだ。視察した工場には14名の職員が働いていた。なお,年間の販売収入は2006年と比較すると1700パーセント増加したそうで,この極めて驚異的な上昇に驚きを隠せなかった。

(写真) <セレンゲ県スフバータル市Shilmel Esgiiフェルト製品工場>
同工場はスリッパをはじめとする多様なフェルト製品を生産し,現在ノルウェーに輸出している。

 本件プロジェクトは,地方の産業育成のみならず,雇用の創出,労働者の収入増加及び技術向上など様々な面で貢献している様子が窺えた。今後は自助努力により持続的な発展が期待されると強く感じた。



「モンゴル・バガノールの病院に医療機器を」原稿執筆:青年海外協力隊 平成21年度1次隊 モンゴル・バガノール派遣看護師 大野亜矢さん

 バガノールは人口約3万人(約半数が子供),毎年約700人の赤ちゃんが生まれているとても元気な町だ。しかし,医薬品・医療機器不足により亡くなっていく子供達がおり,医療水準はまだまだ低い。

 日本では知られる事の少ないモンゴル医療の現状を発信したい。そんな私の思いに他の隊員や,日本側の協力者が集まり,バガノールの子供達のために「バガノールの病院に医療機器を」実行委員会が立ち上がり,2010年5月2日,3日の2日間,東京で毎年開催されている「ハワリンバヤル(春祭り)」に,モンゴル及びバガノール地区の医療事情紹介,文化交流,募金活動を主としたブース展示を行った。

 当日は医療事情紹介の掲示だけでなく,リサイクル玩具のゲームコーナー,活動先スタッフが作成したメッセージ付きの桜が咲いた。2日間で計300人がブースを訪れ,口座振込を含め10万6,569円が集まり,更には模造紙一杯にスタッフへの応援メッセージがあった。

 また実行委員会の活動の一環として現地のスタッフも巻き込み,日本語セミナーも開催。 参加者は紙で作った桜の花びらに習いたての日本語で一生懸命メッセージを書いた。

 日本でのブース展示の後,日本から送付されたメッセージと共に現地でイベント報告を実施した。募金は目標としていた子供用医療機器の金額まであと少し。そのお金を皆に募っていいかと提案すると,「勿論!」とスタッフから一斉に拍手が沸いた。次々とスタッフが笑顔で募金を。思いが形になった瞬間だった。

(写真)
バガノール病院のスタッフ(医師・看護師・検査技師等)からの募金を募った時の様子。

 今年9月には念願の医療機器を購入し,配属先で贈呈式を実施。数日後,贈呈した産科病棟へ視察に行くと早速医療機器が使用されていた。その際,アラームの対処法で困っていたスタッフがいたため,その場で対処法を指導することができた。

(写真)
NICU(新生児集中治療室)にて、ポンプが正しく使用されているか視察する様子。

 現在,毎月1テーマに沿って看護師達に「看護技術」のセミナーを行っているが,医療機器の取り扱い方法・トラブルの際のフォローも私の活動の1つであると思っている。

 今回の活動を通し,思い切って発信する事はその後大きな力になる。その事を一番学んだのは自分自身だった。

(写真)
NICU(新生児集中治療室)の医師達と共に働く様子。

『バガノールの病院に医療機器を』実行委員会
委員長 21-1 大野 亜矢(看護師)
委員  21-1 篠崎 祐士(環境教育),尾島 礼子(観光) 21-3 上岡 有智子(保健師)



第8回 国際教育協力日本フォーラム(Japan Education Forum VIII)開催のお知らせ

 我が国は,人間の安全保障を推進するために不可欠な分野の一つとして教育分野を重視し,国際社会が進めているMDG2,3への取組や「万人のための教育(EFA: Education for All)」の推進を積極的に支援しています。外務省は2010年9月のMDGs国連首脳会合において,「日本の教育協力政策2011-2015」を発表しました。基礎教育分野への支援に加え,疎外された子どもや脆弱国等支援の届きにくいところへも対応し,初等教育修了者の教育の機会継続にも配慮した支援を行っていきます。併せて,開発途上国のEFA達成に向けた取組に対する支援も強化しており,その一環として,文部科学省及び大学と連携し,本フォーラムの主催の一端を担っています。

 本フォーラムは,開発途上国の自立的な教育開発とそのための国際協力のあり方について,開発途上国や内外の援助機関関係者が意見交換を行うことを目的として2004年から開催しているものです。第8回目となる今回は,「教育改善と地域社会の役割」をテーマとして,学校教育の改善に向けた地域社会の主体的な関わりについて,活発で建設的な議論を行います。開発途上国の教育開発に関わる援助関係者や研究者はもちろん,途上国の教育,国際協力に関心のある方々まで,幅広い参加をお待ちしています。 プログラム(日英仏同時通訳付)の概要は外務省ホームページをご参照下さい。

日時:
平成23年2月3日(木曜日) 10時より17時まで

場所:
学術総合センター 一橋記念講堂(東京都千代田区一ツ橋2-1-1)
(東京メトロ半蔵門線,都営地下鉄三田線・新宿線 神保町駅,または東京メトロ東西線 竹橋駅から徒歩5分)

申込締切:平成23年1月27日(木曜日)17時まで

申込方法:
氏名,ご所属,連絡先(住所,電話・FAX番号または電子メールアドレス)を明記の上,電子メール又はファクスでお申し込み願います。

連絡先:
広島大学 教育開発国際協力研究センター内JEF事務局
電話:082-424-6959
ファクス:082-424-6913
Eメール:japaneducationforum@yahoo.co.jp

主催:外務省,文部科学省,広島大学,筑波大学

後援:国際協力機構(JICA)



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