広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2010年12月8日発行 第197号

 ODAメールマガジン第197号は,タンザニア連合共和国からの「タンザニアの総選挙と開発の今後」「タンザニアの援助協調」をお届けします。

タンザニア連合共和国

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「タンザニアの総選挙と開発の今後」原稿執筆:在タンザニア日本国大使館 本田 誠 一等書記官

 10月31日,タンザニアでは5年毎の大統領選挙及び国会議員選挙が平和裡に実施され,現職のキクウェテ大統領が再選を果たし,第二期キクウェテ政権が始動しました。タンザニア憲法では大統領三選は禁じられていますので,向こう5年間がキクウェテ大統領にとっては最後の任期となります。

(写真)
大統領就任式の様子

 1992年,それまでの一党制から複数政党制へ移行したタンザニアですが,今回の総選挙では野党勢力の躍進が一層顕著となりました。これは,過去5年間のキクウェテ大統領及び与党CCMの政策実績に対する批判票が野党に向かったことにもよると見られています。このような選挙結果を踏まえ,キクウェテ大統領がどのような政策運営を行うか,とりわけ向こう5年間で国家開発と貧困削減に向けた成果をどのように出していくか,が注目されるところです。

(写真)
選挙期間中の風景(巡回中の警察)
(写真)
投票終了後の票読み
(写真)
投票結果記入中。
作業を行う小学校の教室に電気がないため、暗闇の中ランターンや携帯電話の画面の光を利用していました。

 また,2010年には,公用語の1つであるスワヒリ語で「ムククタ」(MKUKUTA)と呼ばれる,タンザニアの国家貧困削減戦略(PRSP2)の期間が終了し,次期戦略(PRSP3)となる「ムククタ2」が策定されました。ムククタ2の適用期間はタンザニア2010および2011会計年度(2010年7月より)からの5年間となりますが,こうした意味でも,向こう5年間,タンザニアは貧困削減に向けた1つの大きな正念場を迎えることになります。

 タンザニアは,1961年の独立以来内政は安定し,アフリカ諸国独立期よりアフリカの連帯のために貢献してきた東南部アフリカの平和と安定の中核国であり,わが国としても対アフリカ外交上で重点的に支援する国の1つと位置付けています。こうした長期的・基本的な位置づけに加えて,上記のような「向こう5年間」という中期的な区切りの視点からも,次稿に紹介するような援助協調枠組みの下で,わが国として今後ともどのような対タンザニア支援を展開していくのか,国別援助計画のあり方なども含め,現地ODAタスクフォースとして現場からも常に考えていく必要があると考えています。



「タンザニアの援助協調」原稿執筆:在タンザニア国日本国大使館 中村泰徳 専門調査員

 タンザニアの援助協調(注)の歴史は,1990年代中頃から始まります。当時,援助資金をめぐる腐敗疑惑が表面化し,援助国はタンザニアに対する援助の効率性に対して強い懸念を感じ始めました。その結果,タンザニア政府と援助国間の信頼関係は悪化していきました。

 そこで,タンザニア政府と援助国間の信頼関係の改善のためにカナダのトロント大学教授率いる調査チームにより報告書がまとめられ,その中で援助協調に関する提言も行われました。これが,タンザニアの援助協調の歴史の始まりです。援助協調の国際的な取り決めであるローマ宣言(2003年)やパリ宣言(2006年)が定められる何年も前に援助協調が開始されたこともあり,タンザニアはしばしば援助協調の先進国と言われています。

 具体的には,援助協調のための枠組み文書であるタンザニア支援戦略(TAS)が2002年に策定されました。その後,国際的な潮流を受け,タンザニア共同支援戦略(JAST)が2006年に策定されました。JASTでは,援助協調のためのタンザニア政府と援助国の役割,政策対話の枠組み等に関して記載されています。タンザニア政府と援助国はその具現化に取り組んでいます。

 最近,タンザニア政府と援助国間の政策対話の枠組みを巡る新しい動きがありました。ボトムアップ型に構造化した政策対話の枠組みが開始したのです。我が国は,作業部会の一つである成長と貧困削減作業部会の共同議長を務めており,タンザニア政府との政策対話においても貢献できるよう取り組んでいます。

 このようにタンザニアでは援助協調のための戦略や枠組みが概ね整っていますが,それらを実施に移す上で一番大切なタンザニア政府のオーナーシップはまだまだ強化が必要です。我が国の援助の特徴の一つは,被援助国政府の自助努力の尊重であり,タンザニア政府のオーナーシップの強化を常に念頭においた政策対話を心がけています。

(写真)

(注)開発目標を達成するために複数の援助国/機関が被援助国の国レベル,分野レベルで戦略に沿って共同で支援に取り組むこと



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