広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2010年1月20日発行 第176号

 ODAメールマガジン第176号は、パラグアイからの「南米随一の親日国「パラグアイ共和国」」と、「パラグアイの小農の自立を支援する」をお届けします。

パラグアイ地図

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南米随一の親日国「パラグアイ共和国」原稿執筆:在パラグアイ日本国大使館経済・経済協力班  藤本 和己 三等書記官
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首都アスンシオンの眺望

 パラグアイは、南米大陸のほぼ中央に位置する内陸国で、国土の大半は丘陵及び平原地帯となっており、山岳部はほとんどありません。主な産業は農牧畜業となっており、農産物の輸出額が総輸出額の8割以上を占める農業大国です。主な農作物は、大豆、ゴマなどで、日本で使用されている食用白ゴマの約6割はパラグアイ産となっています。

 人口はおよそ622万人、公用語はスペイン語とグアラニー語を使用しており、英語はほとんど通用しません。国土面積は日本の約1.1倍(約407千平方キロメートル)を所有し、その自然条件や立地条件は、パラグアイ中部を北から南に流下するパラグアイ川により東部地域、西部地域に2分され、2つの地域で大きく異なります。

 東部地域は、年間を通じて温暖な気候で雨量も多く、広大なサバンナが広がっており、テラロシアと呼ばれる赤色土壌は非常に肥沃で多くの作物栽培に適し、広く農・牧畜業が営まれています。首都アスンシオンを始め、シウダー・デル・エステ、エンカルナシオンといったパラグアイの3大都市がこの東部地域に位置し、全人口の98%が住んでいます。

 他方、南部地域は全体的に乾燥しており、雨量も少なく、土壌は水分不足と高い含量の塩類を含んでいるため農業には殆ど利用されていません。地下水も(場所によっては)塩分を含んでおり、飲料水としても適さず、主として放牧に利用されています。

 パラグアイには325万ヘクタールの広大な農地があるのですが、その94%の農地を全農家数の9%の一部の大・中規模農家が所有しており、多くの小規模農家が貧困にあえいでいます。パラグアイにとって、その貧困農民対策が喫緊の課題となっており、日本政府はその支援を続けています。
 日本に住んでいる多くの方にとって、パラグアイは国名を知っている程度で、あまり身近な存在ではないと思います。ところが、パラグアイは南米随一の親日国といわれるように、多くのパラグアイ人にとって日本人は非常に身近な存在であり、そして尊敬の対象となっています。

 これは、日本人移住者や日系人がパラグアイの主要産業である農業や牧畜業のみならず医療・商業などあらゆる分野で活躍し、パラグアイの発展に大きく貢献したことや、長期にわたる数多くの日本からの経済・技術協力、そしてボランティアの派遣等が基盤となり、伝統的に友好関係が続けられているからです。

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世界で唯一裏表のデザインを持つ国旗
(表)
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世界で唯一裏表のデザインを持つ国旗
(裏)


パラグアイの小農の自立を支援する 原稿執筆:JICAパラグアイ事務所 次長(業務グループ) 岩谷 寛

 「貧困対策」は対パラグアイ援助の重点分野です。その取り組みの一つとしてオールジャパンの協力プログラムとして「小農自立化支援プログラム」があります。パラグアイでは農産業がGDPの27%を占める基幹産業ですが、世界第4位の輸出量を誇る大豆をはじめ大規模な農家が生産の主役です。

 他方、耕作面積が20ヘクタール以下の小農は農業人口の8割以上を占めていますが年間農業収入が400ドル以下というデータもあるように、これら小農の社会的・経済的自立はパラグアイの貧困対策上も非常に重要です。
 長年にわたりパラグアイ政府は農業・農村開発に重点を置いてきました。また、日本を含む援助国や国際援助機関も多くのプロジェクトを行ってきました。しかしながら、各種援助事業の成果が持続的に小農の自立促進に役に立ってきたかどうかは、前述のデータのとおり不十分と言わざるを得ません。その最大の理由は、中長期的で実効的な政府の農村開発計画が存在しないことと、政府機関の行政能力(ガバナンス)の弱さなどが指摘されています。

 日本は、農業生産のパイオニアとして移住された日本人・日系人とタイアップしながら、日系移住者がはじめて導入した野菜の経済的生産の小農への普及や、いまやパラグアイ経済を支える大豆・小麦生産に関した技術開発と普及などに大きく貢献してきました。

 パラグアイ政府が日本に対して、根本的な農村開発計画づくりへの支援と、小農に直接届く具体的な援助案件の実施を強く求めてきたのも、これまでの日本の援助や日系社会による農業開発に対する評価の現われだと自認しています。

 中長期の農村開発計画作りについては、2009年2月から「小農支援のための総合的農村開発調査」(JICA開発調査)を開始しています。政府の根幹を形づくる成果が求められており、大統領府がヘッドとなり、大蔵省、農牧省、環境庁、企画庁、農村開発土地院などが共同で実施ユニットを構成しています。

 このプロジェクトでは、「テリトリアル・アプローチ」と呼ばれる方法が適用されています。住民参加による持続的開発を実践するためのアプローチ手法であり、行政単位に捉われず、小農を取り巻くあらゆる開発アクターが話し合いにより問題解決をしたり、透明性を重視した地域開発を効率的に推進したりすることを目指す開発アプローチで、中南米地域では近年積極的に導入が進められています。

 昨年12月には、ルゴ大統領出席の下で、JICAが主催し、パラグアイ国大統領府、米州農業協力機関(IICA)、パラグアイ農村開発NGO協会の協力を得て、「テリトリアル・アプローチによる農村開発の国際セミナー」を開催しました。JICAの「小農支援のための総合的農村開発調査」の進捗状況も発表されました。

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国際セミナーで挨拶するJICA桜井所長。
ひな壇はカルドーソ農牧大臣、ルゴ大統

 プロジェクトは今年現場実証活動を行いながら2011年はじめに国家計画に直結する成果を取りまとめます。官民連携した農村部への投資促進と、小農が流通・販売ネットワークへより具体的にアクセスすることが期待されます。
 大使館・JICAが中心となった現地ODAタスクフォースでは、このように「小農自立化支援」プログラムの屋台骨となる計画作りを支援しながら、より具体的な小農の生計向上にインパクトを与えられる援助事業を総合的に企画実施していく方針です。
 2009年度に実施した関連事業は、「農業部門強化事業II」(円借款)、「南東部小規模農協強化プロジェクト」(技術協力)、「養殖産業強化プロジェクト」(技術協力)、「パラグアイ農業総合試験場プロジェクト」(技術協力)、「ゴマ優良種子生産強化プロジェクト」と多数あります。
 それぞれの個別のプロジェクトの成果は、上記の開発調査でしっかりレビューすることになります。その上で来年度以降、よりインパクトの大きな個別案件(技術協力・円借款・無償資金協力)の形成を行うことになります。
 紙面の関係で多くを紹介できませんが、青年海外協力隊やシニア海外ボランティアとの連携も大きな成果を生み出しつつあります。「南東部小規模農協強化プロジェクト」(技術協力)では、政府機関と農協グループが連携して、小農による農協運営・マーケットへのアクセス改善に取り組んでいます。

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小農直売市、馬場隊員(家畜飼育)
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直売市でテレビ局の取材を受ける、
奥田隊員(村落開発普及員)、
稲毛隊員(獣医)

 参加している7つの小規模な農協には、それぞれ1~2名の青年海外協力隊員が配置され農協支援チームを作っています。JICAプロジェクト専門家やカウンターパート、そして協力団体として参加している3つの日系の大農協の方々と協力しながら、農村の最前線でプロジェクトの成果の定着や普及に取り組んでいます。

 隊員たちの奮闘によって、昨年から、いくつかの小規模農協で毎月の定期市が定着しつつあります。小農による手作りの直売市です。「次はもっと売れる商品を準備するよ。」と、農民も主婦もますます意気盛んに次の企画を語るようになっています。

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直売市開始前の真剣な打合せ 馬場桃子隊員(家畜飼育)


編集・発行 外務省国際協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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