広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2009年12月9日発行 第173号

 ODAメールマガジン第173号は、カンボジアからの「カンボジアの首都・プノンペン」と、「ODAの現場から:発展するシハヌークビル港」をお届けします。

カンボジア地図

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カンボジアの首都・プノンペン 原稿執筆:在カンボジア日本大使館 大總 学 二等書記官

 カンボジアと言えば、まずはアンコール・ワットが挙げられます。カンボジアを訪問する日本人は年間約16万人で、そのうち7割強の約12万人がアンコール・ワットのあるシアムリアップを訪問しています。この10月には日メコン外相会議も開催されました。一方、政治・経済の中心は、首都プノンペンです。近年、活発に行われている開発により、街は活気を呈しています。今回は、交通事情を中心としたプノンペンの現状を紹介します。

 首都プノンペンはカンボジアのほぼ中央に位置しています。市の東部でメコン川とトンレサップ川が交わり、その大いなる恵みを享受して発展を続けたカンボジア随一の大都市です。

 今、プノンペン市内の至るところで開発の熱気を感じることができます。高層ビルの建設はその象徴で、カンボジアの銀行が市の中心部に30階建のビルを建設し、今年の11月5日に営業を開始しました。また、現在、韓国系企業が42階建の商業ビルを建設中です。昨年の世界経済危機により建設が一時停滞していたようですが、最近はまた建設速度も上がり、最近は目に見えて日々、高くなっています。住宅開発も盛んで、プノンペン市によれば、約3万世帯規模の集合住宅の建設が市内各所で進められています。

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カンボジア初の高層ビル
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建設中の42階建商業ビル

 近年の経済発展に伴い車やバイクの登録台数も年々増加し、2008年の登録台数は約20万台となり、その累計は100万台を超えました。一方でプノンペン市内に公共交通機関は存在しないため、市民の足はバイクタクシー若しくはトゥクトゥク(バイクの後ろに座席付車両を取り付けた乗り物)が主流ですが、最近、中国系や韓国系の企業がメータータクシーの営業を開始しました。メータータクシーはバイクタクシーやトゥクトゥクと違い料金交渉の必要が無く、料金も手頃(初乗2キロメートル約1米ドル)なため、外国人の居住者にも便利です。総数は50台足らずですが、増車する計画もあることから、もう数年も経つと、市民の主要な交通手段になるのではないでしょうか。

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カンボジアにおける年間登録車両数の推移(出典:カンボジア公共事業運輸省)
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朝の交通ラッシュ
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カンボジアのメータータクシー

 交通の増加に伴い、市内の交通インフラ開発も盛んに行われています。冒頭述べたように市内の東側にある川を横断するための橋が、市内北部と南部に1本ずつ整備されています。近年の交通量増加に伴い、南側にある既存の橋に並行する形で、新しく橋が建設され、昨年5月に開通しました。また、橋のたもとにはこの国初の立体交差橋が建設されています。市内北部にも日本が整備した通称「日本橋」がありますが、ここも交通渋滞に対応すべく、並行した新たな橋の建設が求められています。

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カンボジア初の立体交差建設現場

 交通事情は年々悪化し、渋滞・交通事故がプノンペン市の社会問題となっています。バイク・車の急増に公共機関の交通管理や規制といった能力、市民の交通安全意識が追いつかないためです。この状況を改善するべく、JICAはプノンペン市において交通安全対策や、市職員の交通管理能力を強化し、道路交通状況を改善するための技術協力を実施しています。また、根本的な解決策として、プノンペン市内における新たな総合交通施策支援の必要性についても、日本において検討を行っているところです。

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ヘルメットの装着も普及してきました。

 この国では交通インフラのみならず、この国の発展を切望する人々の熱気を全て受け入れるかの如く新たな開発が進んでいます。その様子は、あらゆるものを飲み込みながら成長していく竜のようであり、まさに飛翔する過程の真っただ中と言えるのではないでしょうか。街の風景の変化は、十年一昔でなく、一年一昔という表現が当てはまる気がします。



ODAの現場から:発展するシハヌークビル港 原稿執筆:JICA専門家(港湾政策)笹 健二

 カンボジアのODA現場から港湾についてご報告します。
 カンボジアは、国土面積約18万平方キロメートル、東側はベトナム、西側はタイ、北側はラオスと国境を接し、首都プノンペンを流れるメコン川は、南側で外洋(タイ湾)に達します。

 一般的に、港湾は、道路や鉄道とともに輸送部門で国民の生活と経済活動を支える重要な社会経済基盤を構成しています。道路や鉄道は、時には国境を越えて物資や人を運びますが、船舶も同様、生活用品・生産物、原材料、人を一度に大量に世界中へ、しかもエコフレンドリーに運ぶことができます。その船舶の出発場所・到着場所が港湾になります。カンボジアにおいても、港湾は貧しさから脱却するための社会経済基盤として必要不可欠なものとなっています。

 カンボジアには、首都プノンペンのメコン川と南側に広がる外洋にそれぞれ主要な港湾があります。ひとつはメコン川のプノンペン港です。水深が浅いので、船底の浅い輸送船を用いることで、生活物資や建設資材を主に輸入しています。もうひとつはシハヌークビル港です。国道と鉄道で首都プノンペンと結ばれていることや外洋に面していることといった優れた立地性を持ち、増加する輸出貨物を適正にさばいて、カンボジアの生産活動を縁の下から支えています。

 そのようなシハヌークビル港に日本のODAにより、近代的なコンテナターミナルが完成しました。岸壁には、レール上を走行するコンテナ貨物専用のガントリークレーンを2基、荷さばき地にはコンテナ貨物を5段まで積むことができるテナークレーンを7基備えています。

 もちろん、ガントリークレーンなど、今までなかった大型機械を操作する必要があり、管理運営面でJICA専門家が派遣され、技術の向上を図っています。

 また、シハヌークビル港に隣接して、シハヌークビル港SEZ(経済特区)の建設が日本のODAにより今年(2009年)スタートしました。港に接する利便性を十分に生かして様々な企業の進出が期待されています。そして、他の場所で開発の進むその他のSEZの振興をけん引することでしょう。

 さらに、今年(2009年)シハヌークビル港には多目的バース建設のための円借款供与が決定しました。深い水深を持つ多目的バースが整備され、様々な貨物を取り扱うことができるようになることが期待されます。

 カンボジアはGMSと呼ばれる大メコン川流域経済圏構想の地理的にほぼ中心部にあります。それぞれの国は道路・橋梁・鉄道で結ばれつつあり、今後グローバルな経済圏が確立されることでしょう。そうなれば、カンボジアはGMSで協調と競争の波にさらされることが予想されます。一方、港湾分野においては、すでに、タイ、ベトナムとの競争が始まっています。今後はシハヌークビル港・プノンペン港を施設面で充実させるとともに、正確にかつ迅速に荷役ができるようにソフト面でも競争力をつけ、自律した物流基盤を確保し続ける必要があります。カンボジアの港湾分野で、日本のODA・技術移転がますます重要な局面を迎えます。

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シハヌークビル港のコンテナバースです。
ガントリークレーン等でコンテナ船へ
コンテナ貨物を積んでいるところです。
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岸壁にコンテナ船が着きました。
ガントリークレーンなど準備万端です。


編集・発行 外務省国際協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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