広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2008年12月10日発行 第149号

 ODAメールマガジン第149号は、中国からの「求められる地震国日本の経験」「みんなで達成!日本遠征!」「平成20年度ODA民間モニター・エルサルバドル班のご報告」をお届けします。

中華人民共和国地図

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ODA出前講座 開催報告(第47回:財団法人熊本市国際交流振興事業団)
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G8水と衛生に関する専門家会合の開催について
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 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


求められる地震国日本の経験(原稿執筆:在中華人民共和国日本国大使館 山本 恭司 参事官)
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緊急援助隊救助チームによる救援活動の様子

 5月12日午後。大使館で行われる月曜の定例会議。突然、体に感じる揺れ。ざわめく館員。滅多に地震のない北京。これが遙か1500キロ以上離れた四川省で起こった地震の余波だったのです。更に、夜になり「死者5千人以上か」のニュースが流れ、夜中にかけて中国側と調整。翌日には現地へ。そして、その後、当初の予想を遙かに上回る未曾有の大災害を目の当たりにすることになりました。

 北京の日本大使館では、テント、毛布、医療器材といった緊急物資を中国に送るための調整が昼夜を徹して行われていました。激しい余震が続く被災地で不安に震える人たちに、最も近い隣人である日本から最も必要なものを届けること。それが先ず私たちが当然しなければならないことでした。

 同時に、日本政府は、単にモノやカネだけではなく、日本人が自ら現地に入って、本当の意味での「支援の手」を差し伸べるべきだと、考えました。中国はこれまでこうした災害に当たって、海外から救援隊を受け入れた経験がありませんでした。そのため調整はやや手間取りましたが、それから二日後、私は漸く成都空港で日本からの緊急援助隊を出迎えることができました。

 空港に着くと同時に、救援隊は、崖崩れや落石の跡が生々しい陸路を10時間以上かけて震災現場に到着。その間、口にできたのはビスケットと水だけでした。そこから何度か被災地を転戦。寝食を惜しんで懸命に活動を続ける隊員たちに、被災地の人たちは、自分たちに配給されたカップ麺を差し入れてくれました。小さな女の子が隊員にチョコレートを持ってきてくれたりもしました。隊員たちの懸命で規律正しく、被害者への礼節こもった振る舞いは、報道を通じて中国国内に大きな感動を与えました。約1週間の活動を終えて、緊急援助隊員が帰国した後も、入れ替わりで医療チームが現地に入りました。

 震災発生から約1か月の間の日本政府によるこうした支援は、中国人による日本人のイメージを劇的に変化させるほどの効果がありました。しかし、地震の被害は決して1か月程度で癒えることはありません。その先にもっと長く苦しい復興の道が待ち受けています。そのことは、数多くの震災経験を持つ日本が最もよく知っています。勿論、復興には莫大な資金が必要です。しかし、それ以上に、技術、経験、ノウハウが必要であり、それらを持っているのが日本なのです。日本政府は、こうした観点から、健康・福祉、まちづくり、防災、産業・雇用、社会・文化という5つの分野で、ソフト面を中心とする支援のメニューを中国側に示しました。

 今回の極めて不幸な災害を通じ、災害支援や経済協力において、「モノ」「カネ」だけではなく、「ヒト」「ノウハウ」の重要性をあらためて思い知らされました。こうした日本に学ぼうと、被災地の副市長さんや村長さんを中心とする約50名の代表団が日本を訪れ、長岡や神戸を視察しました。その成果が中国で高く評価され、更に来年にかけて約160人の方々が日本に学びに来る予定です。

 四川省もこれから益々寒さが厳しくなってきます。いまだに数百万世帯(!)の人たちが仮設住宅で暮らしています。そして、時間が経過するにつれて人々の脳裡から地震の記憶は薄らいでいきますが、日本の政府や民間団体は、今も現地に入って地道に復興への手助けに汗と知恵を出し続けているのです。



みんなで達成!日本遠征!(原稿執筆:青年海外協力隊員 岩永 清邦 さん)
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日中野球少年が大集合

 私は河南省新郷市体育運動学校で、2007年4月から青年海外協力隊として、中学生と高校生を対象に野球を指導しています、岩永清邦と申します。2008年7月20日~27日までの8日間、私が指導する棒球隊(野球チーム)コーチ1名、選手13名(中学生と高校生)が河南省新郷市と姉妹都市の大阪府柏原市へ遠征を行いました。

 新郷市の子供達は、柏原市のボーイズリーグの子供達と試合を4試合行いました。結果は惨敗で、最初は1年ぶりの試合で緊張したのか、表情も硬かったのですが、日本の子供達と試合をするたびにだんだんと緊張がほぐれ、楽しく野球をするようになりました。子供達自身やはり何か感じることがたくさんあったようで、試合後は日記をつけたり、自分で選手の分析をしたりしている子もいました。

 一番嬉しかったのは、日中の子供達同士の交流です。言葉の問題を心配していましたが、私が心配している以上に子供達同士で知っている単語を使って、必死に、でも楽しく交流していました。たった数日間の交流でしたが、別れのときにはお互い涙を流している子もいました。子供達同士では何の先入観もなく、言葉もあまり気にせず交流していたのがとても印象的で、お互いにとっての大きな収穫だったと思います。

 今回の日本遠征で、新郷市の子供達はたくさんの日本人と交流をし、たくさんの人の温かい人情に触れた遠征だったと思います。中国に戻ってからの彼らの様子を見ますと、野球に対するやる気も上がり、相手を思いやったプレーや、行動が以前よりも増えたと思います。この思春期にあたる年代で、今回の遠征は彼らの感性にものすごく響いた体験だったのではないかと思います。

 今後願うことは、このような市民同士での交流の持続です。子供達にはこの経験を通し、相互理解、また個人で何か「気づき」があったと思いますので、これらのことを活かし、これからの野球に対する考え方、取り組み、将来的に何らかの形で野球、または日中関係のことに関わってもらえたらと思っています。



平成20年度ODA民間モニターからのご報告
(原稿執筆:平成20年度ODA民間モニター・エルサルバドル班 久保田 弓子 さん (教員))
 
「ミリンゴ村初等学校整備拡充計画」(草の根・人間の安全保障無償資金協力)実施前の教室
 
実施後、新築の教室を視察するODA民間モニター
 
実施後、小学校の壁に感謝の意を記した記念プレート

 事前に聞いていた通り、エルサルバドルは内戦後の復興期にあり、都市から少し離れるとインフラ整備も不十分で人々の生活も日本の戦後の頃の水準だと感じた。経済力が無く自国の力ではあれもこれも手がつかず、ゴミ処分施設が無い、教室が足りない、水道がない、経済発展の要素も乏しい。それだけに各国の援助を受けながらまさに発展の途上にある。日本も外国からの援助により高速道路や新幹線を建設し戦後の発展をとげてきた経緯があり、よく似ている。

 実際の視察では資金援助による港や病院の建設などの大規模な援助の他に、もっとずっと地元の人達の緊急のニーズに応える身近な活動や、この国の将来の発展に結びつく教育などの持続的なプロジェクトも着々と進められており、現地に根付く大きな成果をあげていることに驚いた。

 これらの現場ではJICA職員や協力隊員、専門家の方達が現地職員と共に試行錯誤しながらともに汗を流しており、視察に訪れた先々で現地の人々に「ありがとう」と大感謝を受けるたび、顔の見える援助の効果を実感した。それと同時にこれ程感謝される援助の様子を日本国内の人にもっと知って欲しいと強く感じた。

 
引き渡し式で民族衣装を着て踊りを披露してくれた女子生徒達
 
引き渡し式に参加したODA民間モニター(中段左端・久保田さん)

 この視察を通して私は日本人としての誇りを感じることができた。日本人の高い技術と丁寧な取り組みが高く評価されていたからである。日本の高い技術力と、大国に比べ政治的な圧力がない安心感から、日本だから信頼して頼める援助要請も多いという。ODAは確実に日本の評価を押し上げている。

 エルサルバドルのような日本との経済的結びつきが弱い国への援助は、直接の国益には結びつかないのかもしれない。しかし、資源や食料の多くを海外へ依存している日本という国の安定は世界中のさまざまな国や地域の安定と平和の上に成り立っているのである。このことを考えれば、180か国以上におよぶ日本のODAは私たちにとって税金を投入するだけの価値のある外交政策であると思う。



編集・発行 外務省国際協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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