広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2008年4月24日発行 第135号

 ODAメールマガジン第135号は、マダガスカルからの「マダガスカル紹介」「草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員として働くということ」及び「知花くららさんからの報告」をお届けします。

マダガスカル地図

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第10回アフリカ・パートナーシップ・フォーラム(概要と評価)
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「TICAD・日本アフリカ交流年協力推進協議会」第3回会合の開催について
第2回G8保健専門家会合の開催について
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 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


マダガスカル紹介(原稿執筆:在マダガスカル日本国大使館 佐藤 英矢 二等書記官)

 マダガスカルは、2億8千万年以上前の大昔、現在のインド、アフリカ、オーストラリア、南極大陸、南米が一体となった古い大陸(いわゆる「ゴンドワナ大陸」)の中心に位置していたと言われています。新生代に入ってこの大陸が分裂して移動し、現在のような各大陸が形作られたわけですが、マダガスカルは孤立して外界との接触が無くなったことから、動植物が独自の進化を遂げました。そのため、マダガスカルの野生生物の70~80%はこの島にしか存在しない固有種であり、動植物学者たちの強い関心を集めています。最近では、ディズニー映画「マダガスカル」で馴染みのある方もおられるのではないでしょうか。

 国土面積は約58万平方キロであり、日本の約1.6倍もある世界で4番目に大きい島ですが、人口は約1800万人程度と少なく、しかも、約200万人の人々が首都アンタナナリボに集中しています。大使館がある首都アンタナナリボは、マダガスカルの中央部を南北に走る標高1300メートルの高地に位置しており、マダガスカルの政治、経済、文化の中心地として栄えてきました。

 前述のように、マダガスカルには固有種の動物が数多く存在しますが、なかでもキツネザルが特に有名です。日本の皆さんにはアイアイがお馴染みではないかと思いますが、アイアイは夜行性なので実は滅多にお目にかかれません。アイアイのほかにも、ワオキツネザル、ブラウンキツネザル、ゴールデンバンブーキツネザルなどの原猿(レミュール)がおりますし、マダガスカル・ホシガメ、ワニ、カメレオンなどの動物も見ることができますので、動物が好きな方にとってはまさにパラダイスといった感じではないでしょうか。

 しかし、マダガスカルでは依然として多くの人々が貧困に苦しんでいます。マダガスカル政府は、ラヴァルマナナ大統領が2002年に就任して以来、マダガスカル行動計画(MAP)を策定し、開発及び貧困削減に努力しておりますが、依然として外国からの援助を必要としています。我が国を含むドナー諸国は、このような大統領の改革努力を高く評価し、様々な援助を行っています。我が国は、2006年2月にマダガスカル政府との間で政策協議を実施し、(1)農水産業・農村開発、(2)民間セクター開発・貿易投資促進を重点分野とし、インフラ整備、人材育成を中心に援助を実施することを決定しました。現在、この方針の下で農業・水産開発、保健医療事情の改善、初等教育へのアクセス改善、安全な水へのアクセスと衛生状況の改善、環境保全などを目的とした種々の協力プロジェクトをマダガスカルで実施しております。

 また、マダガスカルは近年の度重なるサイクロン被害に非常に苦しんでいますが、我が国は今年3月に国際協力機構(JICA)を通じてマダガスカルに対する緊急援助物資の供与を行いました。さらに、マダガスカル政府が取り組んでいる気候変動対策を支援することを目的に、我が国はマダガスカル政府に対してノン・プロジェクト無償資金協力の供与を行い、今後とも日本とマダガスカルが気候変動問題の解決に向けて共に行動していくことで意見の一致を見ています。

 このように、我が国は今年のG8サミット開催国として気候変動問題及びアフリカ開発問題に真剣に取り組んでおります。今年5月末に横浜で開催されるアフリカ開発会議(TICAD IV)や7月のG8洞爺湖サミットにおいても、これらのテーマが議論される予定となっております。我が国とマダガスカルは、伝統的な開発分野における支援のみならず、地球規模での取り組みにおいても緊密な協力関係にあり、今後とも両国の友好関係がより一層進展することが期待されています。



草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員として働くということ(原稿執筆:在マダガスカル日本国大使館 
草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員 加藤美代子)

 私が在マダガスカル日本国大使館において草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員として働き始めてから、ちょうど一年が経ちました。

 草の根・人間の安全保障無償資金協力とは、開発に関するプロジェクトの構想を持ちながらも資金不足によりそれが実行できないNGOや地方公共団体などに対し、1,000万円を限度として資金の提供を行うことで住民の自発的な開発活動を手助けする、日本政府の無償資金協力です。その実施が円滑になるように視察やサポート、フォローアップなどをしていくことが、私たち外部委嘱員の業務です。

 草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員の魅力は?と聞かれたら、まず、多くの人と知り合えることだと答えるでしょう。この一年の間に、マダガスカル国内各地に出張し、たくさんのマダガスカル人や外国人に出会ってきました。この仕事には、分野にとらわれず、開発に関わるさまざまな人々と広く深く知り合える魅力があります。現場で活躍するマダガスカル人、高い志を持ってマダガスカルに来た国際NGOの外国人スタッフ・・・一緒にいるだけで大きな刺激を受けています。

 また、プロジェクトによって購入された機材の引渡式や建設された建物の竣工式といったセレモニーにおいて、住民の方々のたくさんの笑顔に会えることも、この仕事の大きな魅力の一つです。セレモニーの準備をしてくれるのは被供与団体の方々ですが、そこは儀式を重んじるマダガスカル人のこと、すてきなセレモニーを行ってくれます。小学校の竣工式では、児童による歌の披露がされることもしばしばあります。セレモニーでは、そこまでこぎつけるのに苦労したプロジェクトであればこそ、大きな感動を得ることができます。

 逆に、外部委嘱員をしていてつらいことは?ともし聞かれたら、要請されてきたプロジェクト全てを実施できないことだと答えるに違いありません。マダガスカル日本国大使館には、地元NGO、国際NGO、地方自治体などから年間約200件の要請が提出されてきます。一番多いのは「小学校の校舎を建設したい」などの教育プロジェクトですが、それ以外にも「病院のない村に診療所を作りたい」という医療・保健プロジェクトも多く提出されてきます。どの要請も非常に緊急を要するものばかりですが、実施できるプロジェクト数には限りがあります。マダガスカルにおける平成19年度の実施プロジェクトは計13件です。200件要請があったうちの13件ですから、かなりの狭き門です。

 プロジェクトの責任者はあくまでも要請を提出してきた団体の方々ですので、私たちはよりよい案件になるよう、提案という形でアドバイスを行っていくことしかできません。ですが、外部委嘱員の仕事を通して、一人でも多くの方が貧困から抜け出し、人間の尊厳を持った生活ができるお手伝いができるよう、これからも努力を続けたいと思っています。

供与された保育器を囲んで(左端が筆者)
供与された保育器を囲んで(左端が筆者)


ODA紹介テレビ番組「地球サポーター」の新しいイメージキャラクターとなった知花くららさんからの報告

現在、ウガンダ編が放送されています。
 詳しい番組内容や放送時間は、番組ホームページからご覧いただけます。
 http://www.tv-tokyo.co.jp/chikyu-s/

知花くららさんに、最初の取材国アフリカ・ウガンダで印象に残ったことを伺いました。

 『アフリカは初めての体験でしたが、ウガンダは緑の豊かな国で、人々の表情も明るくおだやかでした。でも彼らの生活の中に入ってみると、いろいろな問題があることがわかりました。
 ウガンダは今でこそアフリカの中でエイズ感染率は低い方ですが、一時はエイズが蔓延し多くの方が亡くなったといいます。首都のカンパラに隣接するワキソ県ナンサナ村では、NGO「あしながウガンダ」がエイズ孤児で学校に通えない子どもたちのために開いている「TERAKOYA」という教室を見学し、そこへ通うフランシスくんの自宅を訪ねました。
 フランシスくんのお父さんがエイズで亡くなり、お母さんは6人の子どもを抱え、長屋で暮らしていましたが、生活は苦しく、学校へ通っているのはフランシスくんだけです。長屋の多くの子どもたちも学校へは通っていません。ウガンダでは、公立の学校でも制服と教科書は自己負担で、そのお金がないために学校へ通えない子供が少なくないのだといいます。
 私は「教育の機会はあまねく等しく」というのが当たり前のように思っていたのですが、ここでは「たとえ一人でも教育を受けられるように」ということが大切なのです。兄弟の一人だけでも教育を受けて、将来を切り開いていってくれることが、彼らの未来への希望なのです。
 この現実には、少なからず衝撃を受けました。でも、「TERAKOYA」の卒業生の中には勉強を続けている子どもが多く、中には日本へ留学をしている人もいると聞いて、とてもうれしく思いました。

エイズ遺児のための識字教育ホール建設計画

画像  ウガンダでは、エイズで親を亡くしたエイズ遺児が200万人もいると言われています。日本のNGO「あしなが育英会」は、エイズ遺児のため心のケアを行なったり、無料での教育活動を行ってきました。さらに多くのエイズ遺児を受け入れるため、日本の援助で新しい学校建設も始まっています。
(あしながウガンダは日本あしなが育英会の支援により2001年に設立された現地NGOです。)

地方給水計画

画像  ウガンダでは飲み水を、池や川、雨水などに頼っている人々が国民の半数近くにも上ります。日本の援助によって、ウガンダ各地に585か所の井戸が建設されました。井戸が出来て、一変したというチェグルソ村を訪れました。

 そこで、以前水を汲んでいた雨水のたまった池に案内してもらいましたが、濁って虫も浮いていて「本当にこの水を飲んでいたの?!」とびっくり。都市部の貧しさとは違って、この村はバナナやマンゴーなどの木もたくさんある自給生活なので、きれいな水が手に入るようになって病気の心配も減り、暮らし向きは良くなってきていると感じました。でもまだウガンダには井戸のない村が半数近くあるといいます。早くすべての地域できれいな水が手に入るようになるといいですね。

青年海外協力隊派遣

画像  ウガンダにあるムパンガ森林保護区。ここには200種類を超える植物と、貴重な生き物達が生息しています。この森を守るため青年海外協力隊の小林直子さんが派遣されています。首都のカンパラから車で1時間たらずの所なのに、素朴な生活ぶりだったのに驚きました。周辺の村には電気も水もなく、さまざまな情報に接する機会もほとんどない人々が暮らしています。
 保護区の隣の村では、木を切ってドラムを作ることを生活の糧としている人々がいます。
 「彼らは昔から生活に必要だから、悪いとわかっていても木を使う」のだといいます。小林さんは、彼らと仲良くなることから「森の大切さ」を少しでも伝えたいと活動をしていました。ドラムメーカーの青年たちが小林さんにドラムのたたき方を教え、小林さんが彼らにドラム作り以外の収入手段を持ってほしいと皮とビーズの小物づくりを教えている光景は、ちょっと切なくもあり、でも温かいものを感じました。こうした小さなことでも、人を通じて、人々と共に活動をしていく中で“未来を夢見るチャンス”が広がっているのは、とても素敵なことだと感じました。

 今回の取材を通じて、日本のODAの一端を見ることができましたが、彼らの生活を理解して、彼らに何が必要なのか、何を楽しいと感じるのか、を知っていくことは、大変だけどとても大切なことだと感じました。
 アフリカの中でも経済成長が期待されるウガンダは今、グローバリゼーションの中でもがいているところだといいます。発展していく中でも、元々あるウガンダの良さを活かして、人々がハッピーに暮らせる国になればすてきだと思います。』

知花くらら



編集・発行 外務省国際協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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