広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2008年3月21日発行 第133号

 ODAメールマガジン第133号は、キルギスからの「キルギス紹介」「サービスの受益者から社会変革の主体へ」と、平成19年度ODA民間モニター・カメルーン班からのご報告をお届けします。

キルギス地図

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 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


キルギス紹介 原稿執筆:在キルギス共和国日本国大使館 柴田 勉 三等書記官

 キルギス共和国は中央アジアに位置し、周りを中国、カザフスタン、ウズベキスタン及びタジキスタンに囲まれた国で、総人口は約500万人、総面積は約20万平方キロメートルと日本の約半分の広さの国です。また、国土の93%が標高1500メートル以上の山岳国で、農業、牧畜、軽工業、鉱業や水力発電が主要産業となっています。

 キルギス共和国は、1991年8月の独立以降、他の中央アジア諸国に先駆けて市場経済化・民主化に積極的に取り組んできました。そのため、欧米諸国・国際機関からは「中央アジアの優等生」と呼ばれ、1998年には旧ソ連諸国で初めてWTOにも加盟しました。しかし、独立後16年が経過した現在でも、国内の政治・経済・社会事情は持続的発展の軌道に乗ったとは言えないのが実情です。

 国内政治面では、2005年3月に「チューリップ革命」と呼ばれる政変が起き、初代アカエフ大統領に替わって現在のバキーエフ政権が誕生しましたが、その後も、憲法改革や社会経済政策を巡ってデモや集会が頻発しました。経済・社会開発面では、独立直後の混乱期と比較すれば多くの指標が改善していますが、現在でも人口の約40%が貧困層に属し、2006年の一人当たりGDPは約475米ドルと低く、また、国のGDPの約70%に相当する20億米ドルの対外債務を抱えています。

 最近は、ロシア、カザフスタン、中国などの近隣諸国での好景気の影響も受け、GDPは毎年5~8%程度で成長しています。キルギス政府は2007年5月、第2次貧困削減戦略にあたる「国家開発戦略(CDS)」を策定し、また、政治面でも、2007年12月の議会総選挙で大統領支持政党が大勝して一応安定するなど、今後、大統領、政府、議会が一丸となって経済社会開発に取り組む姿勢を見せています。

 日本の対キルギス経済協力については、海への出口を持たないキルギスの経済発展に不可欠な運輸インフラの整備や、就労人口の約60%が従事する農業支援、また、市場経済化に資する人材育成支援を中心としつつ、また、人間の安全保障の観点から、医療や教育などの社会分野でも支援しています。さらに、中央アジア諸国の域内協力促進の触媒となるために、「中央アジア+日本」対話を通して中央アジア諸国との多国間地域協力を行っています。



サービスの受益者から社会変革の主体へ 原稿執筆:JICA専門家 平本 実さん(障害者の社会進出促進プロジェクト)

 キルギス共和国は1991年まではソビエト連邦の一部だったのが、ペレストロイカで体制が崩壊。それまでの社会主義から資本主義へと経済体制の移行をすすめている国です。大きな連邦の一部としてモスクワから専門家や補助金が送られてきた間は、医療、教育、福祉といった社会サービスも充実していましたが、それらがなくなった今、自身の力で全てをやりくりしていかざるを得ません。

 1991年以降、政治的にも自由化が進み市民の活動が活発に行われるようになってきました。その流れの中で、多くの障害者が当事者団体を結成、支援やサービスを提供するNGOも増えてきています。私が派遣されている労働社会開発省は、日本でいえば厚生労働省のような役割を果たしているところで、そのような団体やNGOと協力して障害者支援をすすめていこうとしています。JICAではその活動を情報、技術面から支援しています。

 障害者支援というと、専門家が障害者に対してサービスを提供するいわゆる医療リハビリテーションがこれまでの主流でした。しかし、このプロジェクトでは障害当事者自身が協力、連携して社会に出て行ってアピールをしたり、法律や制度を作る際に意見が反映されるような仕組みをつくったりすることに主眼を置き、そのノウハウも日本やアジアの障害当事者の人たちから伝えられるという点でユニークなものです。

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青年海外協力隊(作業療法)隊員
と障害児
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日本から寄付された
中古の車イス

 今年2月には日本の障害者リーダーの人にキルギスに来てもらい、現地の障害者の人たちとセミナーを行いました。「家の中に閉じこもっていてはだめ。街中に出ていって障害者がいることを一般社会にまず理解してもらわなければ。その次に地域社会が障害者を受け入れるように建物や制度、人々を変えていくのよ」、「肢体不自由、視覚障害、知的障害などそれぞれが自分たちの問題、自分たちの利益のためだけに小さい声をあげるのではなく、さまざまな障害者が一致団結して大きな声をあげないと!」。日本の当事者の声に励まされ、セミナーの終わりにはキルギスの参加者から「今までしてもらうことばかりだったけれど、今度は自分たちが出て行って他の障害者に伝えていこう!」という元気な声が上がりました。サービスの受益者から社会変革の主体へ、新しい社会づくりが始まろうとしています。

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障害当事者団体を訪問して話を聞く
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日本から障害当事者専門家を
招いてのセミナー


平成19年度ODA民間モニターからのご報告 原稿執筆:平成19年度民間モニター・カメルーン班 祖母仁田 政明さん 教員(小学校)

 「水は宇宙の根源であり、万物は水からつくられ究極には再び水に戻る」と古代ギリシャの哲学者ターレスは言い残している。今回のODA視察案件で給水施設現場を視察しながらふとこの名言を思い出した。人間がそこに住んで生きていく上で、安心して飲める水の確保は、まさに生命線であり最も緊急性の高い案件である。しかしながら日本は財政上の理由でODA予算の削減も聖域ではなく今後も毎年大変に厳しい数字が予測される。このことをどう解釈し、どう理解していけばいいのか、帰国後の私の脳裏を離れない。

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地方での給水プロジェクトを視察する祖母仁田さん

 そもそも食糧自給率も低く資源のない日本が、国民の生命財産を維持していくにはどうしても資源保有国との平和友好関係が必要不可欠である。ましてや驚異的な経済発展を遂げてきたものづくり日本に対する国際社会からの援助要請は、増えることはあっても減ることは考えられない。この国際的な相互依存関係をどう解釈し、どう国民が納得し折り合いをつけていけばいいのか大変に難しい岐路に立たされている。その観点からODA民間モニターとして視察した今回の案件は、その解答を導くため多くの重要な示唆を与えてくれた。差し引いて考えても今日の我が国の国際援助協力の理想的な一つの姿と映った。

 確かに債権国に対する債務国からの援助要請は、必要かつ緊急性の高いものばかりで安易に無視することはできない。現地では外務省との緊密な連絡調整のもと、日本大使館職員を始めJICAや青年海外協力隊員が詳細な支援計画に基づき、懸命に援助の手を拡充している現実をじっくり視察することができた。正直に言って目に見える日本の援助の姿として実に頼もしく思えた。人と物をセットにした援助の手法が特に効果をあげており、自助努力を促しつつ、最終的に自立した国になっていくため、我が国のODAの果たす役割は非常に重要である。逆にこの国の人々にODAがどう映っているのか一層興味が出てきた。

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日本の援助で建設された小学校にて

 カメルーンでは「小学校建設といえば日本」と言われる。まさに日本の高度な技術力と精密な設計施工そして何よりも現地に雇用機会をもたらす日本のODAは、この国に確かな信頼の痕跡を残している。



編集・発行 外務省国際協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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