広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2007年11月21日発行 第125号

 ODAメールマガジン第125号は、マダガスカルからの「マダガスカルの主食「コメ」~輸入から輸出への転換を目指して~」 「協力隊活動の現場から:伝統遊技「クバーラ」を学校体育のスポーツへ~マダガスカル生まれの新スポーツが、ゆくゆくはオリンピック競技になるかも!?~」をお届けします。

マダガスカル地図

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マダガスカルの主食「コメ」~輸入から輸出への転換を目指して~原稿執筆:在マダガスカル日本国大使館 森 美穂 二等書記官

 「50年くらい前の日本とよく似てるなぁ。」

 パッチワークのように乱雑に区切られた田んぼの所々に牛がいて、農民がスコップみたいな農具でのんびりと耕している様子は、確かに日本の原風景と通じるものがあるのかも知れません。アフリカというよりアジア、そんな印象を持つ人が少なくないようです。

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 世界で4番目に大きな島であるマダガスカルは、モザンビーク海峡によってアフリカ大陸から400キロメートル隔てられた、インド洋に浮かぶ島国です。「バオバブとキツネザルの島」というイメージを持っている人には意外かも知れませんが、国土が日本の1.6倍にも及ぶため、熱帯雨林に覆われているのは島の一部のみで、乾燥地域もあれば温暖地域もあり、気候は変化に富んでいます。首都のある中央高地一帯は温暖な気候で、稲作が盛んに行われています。

 コメが主食であるマダガスカルでは、1人当たり年間コメ消費量が日本の倍であるといわれています。日本が1億2,000万の人口に対し168万ヘクタールの田んぼで作られるコメでほぼ自給できているのに比べ、マダガスカルは1,800万の人口を133万ヘクタールの田んぼで作られるコメで自給できず、消費量のうち10%程度を毎年輸入しています。

 戦後20年足らずでコメ自給に達した日本に対し、マダガスカルのコメ生産性は、フランスから独立を果たしてから50年弱の間、わずかに改善されたものの、現在、自給には達していません。「毎年2%の人口増加」に対して、「単位面積当たり収穫量」が伸び悩んでいることが主な原因です。

 日本は戦後の高度経済成長に後押しされ、大規模なかんがい・農地・農道整備を破竹の勢いで行い、農民は農業協同組合を組織し、営農指導・技術普及等を効率的に行ってきました。これに比べて、マダガスカルには資金も全国的な農業組織もないため、生産性を顕著に上げるには至らないというのが現状のようです。

 世界的な食糧難が迫っている状況の中、マダガスカルがアフリカ大陸への食糧供給国になることは、日本のみならず全世界に資することです。日本は、「コメの自給から輸出へ」というマダガスカルの目標を後押しするため、これらの問題の解決に協力しており、かんがい整備、コメ技術普及、及び農民組織強化をODA事業として実施する考えです。

 今、マダガスカルには鉱物資源開発の潜在的可能性があるとして注目されつつあり、現在進行中のニッケル開発が軌道にのれば国の輸出額の3倍増も期待されています(「週間東洋経済」(住商試算))。これによる莫大な国庫収入を国の発展のために有効に活用し、田畑に豊かな実りがもたらされる日が来ることを願いたいと思います。

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協力隊活動の現場から:伝統遊技「クバーラ」を学校体育のスポーツへ~マダガスカル生まれの新スポーツが、ゆくゆくはオリンピック競技になるかも!?~原稿執筆:青年海外協力隊 青少年活動 平成19年度9次隊短期 田渕 陽平 さん

 クバーラとは、マダガスカルにおいて昔から子供達の間で遊ばれていた伝統遊戯の一つ。道具がいらず、地面にラインを引けばすぐに始められる遊びです。しかし仲間との協力なしでは勝つ事ができないチームスポーツでもあります。

 この競戯の可能性に目を付けたのは私の前任者です。単純でいて奥が深いこの遊びを使って地域活性化しようと、スポーツとして競技できるようにルールを整備して、クバーラ大会を開催するに至りました。クバーラ大会の継続が私にも要請され、前任者の残したルールやメモを頼りに手探りで準備を進めていました。

 その頃、私の主な活動である体育の巡回指導の中で壁に直面していました。先生達自身にスポーツの経験がなく、その上、教えるにも道具が無いという環境の中で、体育指導をすることは難しいという先入観が強くあったのです。そのため、体育の授業は私に頼りきって、私が居合わせなければ体育の授業を行えない状態でした。

 この状況を打開するものがクバーラ大会にありました。クバーラ大会の中で、これまで体育の指導に消極的だった先生達が、熱心に指示を出しているのです。先生はクバーラの新ルールさえ理解すれば、スポーツ経験がなくても指導者になれます。大会を機に、体育の巡回指導にクバーラを取り入れました。すると、今まで体育の指導は難しいと思い込んでいた先生達が、自信を持って主体的に授業を進めるようになりました。

 大会を通じてクバーラの発展性を確信した私は、国民教育科学研究省(以下、教育省)に、クバーラを体育のカリキュラムに導入することを提案しました。小学校での体育指導の現状を危惧していた教育省は、クバーラの手軽さとスポーツ性に興味を示し、教育課程に加えることを決定し、更に、授業で学んだ成果を発揮する場として全国スポーツ大会の種目にも認定されました。

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 現在、私は教育省と協働し、マダガスカル全土で教育関係者を中心にクバーラの普及を行っています。講習会の中で先生達には実際に競技してもらっています。皆、「子供に戻ったみたいだよ」と目を輝かせてやっています。昔馴染んだ遊びがスポーツになったことに一番興奮しているのは、実は大人なのかもしれません。マダガスカルの文化と日本の知恵を融合させた新スポーツ、クバーラ。これが、今のマダガスカルの体育の現状の起爆剤になることを期待しています。



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