広報・資料 ODAメールマガジン

ODAメールマガジン/2006年12月20日発行 第105号

 ODAメールマガジン第105号は、コンゴ民主共和国から「脆弱な平和の定着に向けて」「コンゴ民主共和国における警察訓練~国連PKOとの三角協力~」、そして「外務省NGO研究会(プロテクション)『人道支援におけるプロテクション』シンポジウム 開催のご案内」をお届けします。

コンゴ民主共和国地図

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ネパールに対するセクター・プログラム無償資金協力について
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対チュニジア円借款ロングリスト(2006年度)
パキスタンに対する円借款の供与について
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モルディブに対する無償資金協力(食糧援助)について
エジプト・アラブ共和国「第四次上エジプト灌漑施設改修計画」に対する無償資金協力について
イラクに対する円借款の供与について(事前通報)
フィリピンに対する円借款の供与について
ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行を支えた日本のODA(PDF)
平成17~19年度対アフガニスタン無償資金協力「カブール国際空港ターミナル建設計画」起工式の実施について
ベナン「ラギューン母子病院整備計画(詳細設計)」に対する無償資金協力について
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に対する支援について
NGO研究会(災害復興分野)「平和教育・紛争予防教育ワークショップ」について
ODAメールマガジンは、ODA政策や様々な情報をタイムリーにお届けします。
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 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


脆弱な平和の定着に向けて 原稿執筆:在コンゴ民主共和国日本国大使館 水野 光明 一等書記官

 コンゴ民主共和国(旧ザイール)は、1997年まで続いたモブツ独裁政権時代、その後の内戦、すべての内戦当事者が参加した暫定政権時代という困難な時期を経て、この2006年12月、独立以来初めての民主化移行を成し遂げました。

 首都キンシャサでは主要ドナーの経済協力担当官が毎週のように集い、民主化移行後の対コンゴ援助の優先分野を特定する作業を行っています。主要ドナーの目標は、コンゴ人に「民主主義への移行によって生活が改善した、やはり民主化してよかった」という実感を持ってもらえるようなインパクトのある支援を行うことです。長い間武力によって物事を決定してきたこの国に民主主義が定着し、社会的な安定が確保されるためには、こうした国民の実感が必要なのです。

 そのためにも、主要ドナーが今のコンゴの現状とニーズを把握し、ドナー間で重複が生じないように調整することで、全体としてインパクトのある援助を実現することが必要です。選挙プロセスの間、たびたびキンシャサ市内で銃撃戦が起こり、もしかしたらまた内戦が始まってしまうかもしれないという不安定な状況の中で、主要ドナーの間ではこうした粘り強い努力が積み重ねられたのです。

 内戦により、我が国の二国間援助は草の根無償を除いて一端中断されました。現在でも、当地にJICA事務所はなく、JICA専門家や青年海外協力隊の方々もいません。当地では、在コンゴ民主共和国日本国大使館の経済協力担当のほか、在南アフリカ共和国JICA事務所から度々出張者がきてコンゴに対する協力を進めています。こうした制約の中、いかにして必要とされている援助を行うか、日本の顔の見える援助を行うかが課題です。

 ここ数年、我が国は二国間食糧援助、UNICEFやUNDP等の国際機関を通じた人道援助、JICAによる警察研修等を行ってきました。徐々に我が国の援助の領域を拡大しつつありますが、民主的な新政権が発足すれば、主要ドナーと足並みを揃えて、本格的な支援を再開する必要があると思います。

 他方、民主化移行を果たしたといっても、東部地域では依然として反政府武装集団と国軍との間の武力衝突や、紛争による避難民が故郷に帰ることができないという人間に対する直接の脅威が存在します。こうした地域は治安上の問題から、日本の援助関係者が入っていける状況ではありません。また、たとえ援助をしても治安が悪化すればそれが台無しになってしまう可能性もあります。しかし人道援助のニーズはこうした地域ほど高い。紛争と貧困は密接に繋がり合っているのです。

 こうした地域で活動するNGO等から支援要請を受けるたびに、国民の税金で賄われている日本の援助を有意義に使用しなければならない制約と、だからといって何もしないで放置していいのかという良心との狭間で悩みます。こうした歯がゆさや無力感を抱えながらこの国に対する我が国の援助を考えています。



コンゴ民主共和国における警察訓練~国連PKOとの三角協力~ 原稿執筆:在コンゴ民主共和国日本国大使館 川口 鑑三 三等書記官

 アフリカ中部に位置する大国、コンゴ民主共和国では、長年の戦争やクーデターによりインフラは壊滅状態。国家の行政機能も麻痺しており、給料さえ満足に支払われていない警察官のモラルは低く、錆びた銃を片手にバスにただ乗りし、市民からお金を強奪することが問題となっています。

 紛争終了後間もない国(いわゆるポスト・コンフリクト国)では、いつ紛争が再発するか知れない不安定な情勢下にあります。このような国の脆弱な平和を「定着」させるためには、貧困削減に向けた経済協力や、経済発展に係わる施策を実施するためにも、なにより先に警察や軍を改革し、治安の改善を図ることが急務となります。

 治安部門の支援は必ずしも日本が得意な分野ではありませんでした。軍事訓練や武器をODAで提供することはODA大綱にも反します。ただし、一方で、警察の役割や交通規則、市民との接し方や日本の交番制度を紹介して、警察官の質やモラルの向上を図ることは、軍事的な支援とは関係がないので、日本のODAによる支援が可能です。

 コンゴ民主共和国では、日本が国連PKOと協力して実施した警察訓練が注目を浴びました。JICAが、国連PKOに派遣されている文民警察官と協力して、マニュアル教材を作成したり、研修所を提供して、約7000人の警察官訓練に協力しました。この成果は、国連の事務総長報告でも言及され、終了式典には緒方JICA理事長が出席しました。

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 コンゴにはJICA事務所が無く、治安上の理由から専門家や青年海外協力隊の派遣が見送られています。警察研修は、日本のリソース不足を補うために、コンゴで活動している国際機関のリソースを活用して、シナジー効果を発揮する三角協力を実現したという面もあります。

 警察研修を終えた警察官の目からは自信と使命感が窺われ、ある番組の中では、研修を受けた警察官が、バスの中で(もちろん料金を払った上で)市民に対し、また、帰宅後は家族に対し、習ったばかりの警察の役割と民主主義の大切さを自慢げに語る場面が印象的でした。

 今回の警察支援は、コンゴの命運をかける初の民主的な選挙が実施されるデリケートな時期に実施しました。日本にしてみれば、情勢不安定で「支援しにくい時期」に、「支援しにくい分野」で、コンゴの平和の定着に貢献したわけです。コンゴ民主共和国の社会問題は山積みですが、民主的な選挙によって選出された弱冠35才の大統領は経済発展と治安問題の関連性を強調しており、今後とも警察官の役割がますます重要となることに疑いはありません。

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外務省NGO研究会(プロテクション)「人道支援におけるプロテクション」シンポジウム 開催のご案内
◇◆ 「人道支援におけるプロテクション」シンポジウム 開催 ◆◇

ポスター  外務省は、日本のNGOの専門的な能力の強化のため、平成18年度のNGO研究会のテーマの一つを、「プロテクション」とし、近年日本のNGOの参画が拡大している、海外における人道支援活動において、受益者の権利保護(プロテクション)がどのように扱われているのか、今後の課題は何かに関する公開シンポジウムを開催致します。UNHCR、日本のNGOによる実践の報告や研究会による南スーダンの調査報告等も行います。参加は無料です。皆様の参加をお待ちしています。
日時: 2007年1月13日(土曜日)13時00分開場/13時30分~16時30分
場所: 国連大学ビル ウ・タントホール
東京都渋谷区神宮前5-53-70 UNハウス内
http://www.unu.edu/hq/japanese/access/index.html
JR渋谷駅から徒歩8分
地下鉄表参道駅から徒歩5分
主催: 外務省
共催: UNHCR(国連難民高等弁務官)駐日事務所
実施: NGO研究会「人道支援におけるプロテクション」 参加NGO
事務局: 特定非営利活動法人 難民支援協会
(担当:石川・有元)
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-7-2第二鹿倉ビル4階
TEL:03-5379-6001 FAX:03-5379-6002
料金: 無料
定員: 300名
お申込み: 1)お名前
2)ご連絡先(電話番号およびメールアドレス)
3)ご所属先(任意)
を明記の上、下記Emailまでお申込み下さい。
protectionsympo07@yahoo.co.jp
締め切り: 1月10日(水曜日)
お問合せ: 特定非営利活動法人難民支援協会(担当:石川)
電話:03-5379-6001 ファクス:03-5379-6002
E-mail:protectionsympo07@yahoo.co.jp
URL:http://www.refugee.or.jp(他のサイトヘ)
プログラム(予定):同時通訳つき

【第一部】人道支援に関するプロテクション・シンポジウム
13時30分~13時40分    開会アナウンス及び趣旨説明
13時40分~13時45分    開会挨拶 (外務省民間援助連携室)
13時45分~14時15分    基調講演『人道支援におけるプロテクション』(仮)
フォルカー・テュルク氏(UNHCR マレーシア事務所長)(予定)
14時15分~14時30分    報告『南スーダンにおけるプロテクションの挑戦』
14時30分~14時40分    休憩
【第二部】パネルディスカッション
14時40分~16時00分    パネルディスカッション
□パネリスト:
 フォルカー・テュルク氏
 (UNHCR マレーシア事務所長)(予定)
 ドリス・ノッチェル氏
 (ワールド・ビジョン プロテクション担当官)
 川村真理氏(杏林大学専任講師)
 石川えり氏(難民支援協会)
□モデレーター:
 池田満豊氏(ワールド・ビジョン・ジャパン)
16時00分~16時20分    質疑応答
16時20分~16時30分    閉会挨拶


編集・発行 外務省国際協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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