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□●□ ODAメールマガジン □●□ 2005年3月9日発行 第62号
 ODAメールマガジンは第50号からODA民間モニターに参加した方のお話も含めた3話をご紹介しています。今回は、平成16年ODA民間モニター・インドネシア班から「ODAがなぜ必要か」とポーランドから「ポーランドに対する日本の経済協力」と、ブラジルから「国際協力機構(JICA)・ブラジルパラ州・群馬県 自治体連携事業「東部アマゾン森林保全・環境教育プロジェクト」進行中!!-県民の募金で誕生した「アマゾン群馬の森」を活用-」お届けします。

 ODAメールマガジンは、ODA政策や様々な情報をタイムリーにお届けします。また、外務省ホームページODAコーナーでは、新着情報を次々と更新しておりますので、是非ご覧下さい。

 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した民間モニターの方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


 ◆ODAホームページ
  http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.html

 また、このODAメールマガジンの内容について改善していきたいと考えておりますのでご意見・ご要望がありましたら、こちらからどうぞ。

 ◆ご意見・ご要望 E-mail:ご意見メール


 ○● トピックス ●○

 ○ODAがなぜ必要か
  (原稿執筆:平成16年ODA民間モニター・インドネシア班
   白川 修さん)
 ○ポーランドに対する日本の経済協力
  (原稿執筆:在ポーランド日本大使館 経済協力担当
   佐藤 昭彦 書記官)
 ○国際協力機構(JICA)・ブラジルパラ州・群馬県 自治体連携事業
  「東部アマゾン森林保全・環境教育プロジェクト」進行中!!
  -県民の募金で誕生した「アマゾン群馬の森」を活用-
  (原稿執筆:在ブラジルJICA専門家
   池田 健太郎さん)
 ○[New!!]ODAホームページ新着情報




 ◇◆ ODAがなぜ必要か
 
(原稿執筆:平成16年度ODA民間モニター・インドネシア班
 白川 修さん) ◆◇ 


教育資材
教育資材
日本のODAは世界一、二を争う額であると言われている。
しかしODAは一般の日本国民にとっては実体や成果が見えにくい。

日本の二国間援助の最大地域はアジアである。
アジアは多くの開発途上国が存在する。
それらの国は必ずしも安定した国ばかりとは言えない。

私はかつてインドネシアと中国に旅行したことがある。
ホテルの近くでは近代建築がならび華やかであった。
しかし街の中に入ると「スラム」と言ってもよいような所があり私には少し怖く感じた。
インドネシアの首都ジャカルタはアジアの主要国のうちで『一般の』観光ツアーが存在しない都市の1つである。

校舎改修
校舎改修
かつてバリ島の帰り、深夜に立ち寄ったジャカルタ空港は古く暗い空港のように思えた。
しかし今回夕方到着したジャカルタ空港は新しく感じた。
その違いは夜間の照明が不十分なことに気がついた。
その一方でモナス(独立記念塔)は明々と電気がついていた。
富める人と貧しい人が混在している国、それがインドネシアである。

今回のモニターで私たちは9件の案件を視察した。
どの現場も現地の人々から温かく迎えてくれた。
『日本の援助に感謝しています』それが現地の人々の本音であろう。
ただ『また援助をお願いします』と毎回言われたのには多少がっかりしたような感があった。

助産婦
助産婦
ODAには批判も聞いたことがあり、その最たるものが円借款であるが私は今回参加して、そう批判には当たらないなと感じた。

円借款の事業は基本的に現地の人の要請に応じて現地の方法で実施している、また事後評価についてもきちんと公開されているとのことである。
今回円借款の案件を視察して(一部環境問題に疑問があると思えるところはあったが) どれも素晴らしい事業がされていると思えた。

また、JICAの事業(技術協力、青年海外協力隊、シニア海外ボランティア等)ではいろいろな所で日本人に会うことができた。
これらの人々がインドネシアに貢献することによって日本とインドネシアの友好関係につながると思った。

私は日本人として『ODAがなぜ必要か』を他者に伝えたい。
と、同時にWFP経由の食料支援の現場にいた少年たちが発した言葉『将来の夢は学校に行くこと』と言う言葉を教員として生徒に伝えたい。


 ◇◆ ポーランドに対する日本の経済協力  
(原稿執筆:在ポーランド日本大使館 経済協力担当
佐藤昭彦 書記官) ◆◇ 



ポーランドは中欧に位置し、西はドイツ、
南はチェコとスロバキア、東はウクライナとベラルーシ、
北はリトアニアとロシア(飛び地)とバルト海に囲まれています。

面積は日本よりやや小さく、人口は約3,900万人とヨーロッパの中では大国の部類に入ります。
気候は緯度の割に温暖で真冬でもマイナス10度前後です。
秋は季節の中で最も美しく、木々の葉が見事なまでに色づくことから「黄金の秋」と呼ばれています。

ポーランドにおいて日本の文化、武道などを嗜んでいるポーランド人は、推定50万人いると言われています。
中でも空手人口は20万人とその太宗を占めています。

最近、ポーランドでも日本のアニメの人気は相当なもので、書店での雑誌、コミック誌の販売やテレビでのポーランド語版のアニメの放映などポーランドの若者にとって身近なものになっています。

また、自動車、デジタル家電などの日本製品の販売増加や日本食レストランの急増も相俟って、近年ポーランドにおける日本の知名度や関心度は非常に高くなっていると言えます。
それでなくとも、元来ポーランドには親日家が多いとよく聞きますので、ポーランドにとって、日本は遠くて近い国なのかもしれません。

ポーランドへの日本の経済協力は、1989年度後半から開始されました。
1989年はベルリンの壁の崩壊に至った東欧革命の年です。
この年のアルシュ・サミットにおいて、西側諸国が中・東欧諸国のソ連共産主義国からの 脱却のため支援することを表明し、そして、同諸国に対し、緊急の経済・技術協力が開始されました。
日本もこれに協調し支援を行うことを決定しました。

日本は、先ず、ポーランドの政治の混乱から招いた食料不足への支援として、2,500万ドル相当の小麦粉を無償に供与する緊急食糧援助と有償資金協力として1.5億ドル相当の商品借款(科学研究用機材、病院機材等の輸入に利用)を行いました。
その後は、技術協力を中心に研修員受け入れ、専門家派遣、青年海外協力隊派遣、開発調査、プロジェクト方式技術協力等を多岐に渡り実施してきました。

体制変換から15年、ポーランドは市場経済化の道を着実に歩み、遂に2004年5月にEU加盟を果たしたことは周知の事実です。
しかし、ポーランドは現在、20%近い高失業率、地域格差、国営企業の民営化、インフラ整備の遅れ、医療保険・年金等社会福祉政策等の様々な課題を抱えており、EU加盟後も市場経済化への一層の体制整備が必要とされています。

このような状況の中、現在日本はポーランドに対し、次のような経済協力を行っています。

(1) 「生産管理」「経営管理」といった市場経済化支援としての研修員受け入れ
(2) 外国企業、特に日本企業が、ポーランドへ投資しやすいように受け入れ環境を整備する外国投資誘致支援(専門家1名派遣)
(3) 開発調査「ポーランド国国有鉄道民営化計画調査」のフォローアップ協力
(4) ポーランドの省エネルギー技術者の育成、技術開発促進、情報普及のための省エネルギー技術センタープロジェクト(2004年から4年間実施、専門家4名派遣)
(5) 周辺諸国からポーランドに研修生を招聘して行う第三国研修
(情報技術分野と日本的経営手法分野)
(6) 日本が技術支援した遠隔教育システムを第三国(ウクライナ)へ技術移転する三角協力(UNDP協調プロジェクト、2004年から3年間実施)
(7) 青年海外協力隊員派遣
(現在野球、柔道、剣道、体育、日本語指導に6名派遣)
(8) 文化無償資金協力(大学、図書館、劇場などに視聴覚機材等を供与)

各々の詳細は紙面の関係上省略させて頂きますが、援助は大別して市場経済化支援と第三国研修、三角協力などのいわゆるドナー化支援に分けられます。

ポーランドには、日本の技術協力を移転されたポーランド日本情報工科大学とワルシャワ経済大学ポーランド日本経営センターがあります。
双方の機関では、現在、第三国研修などにより中・東欧諸国に対して日本から得た技術・知識を積極的に広める活動を行っており、今では同諸国における情報技術分野と日本的経営手法分野の拠点となりつつあります。

ポーランド日本情報工科大学
ポーランド日本情報工科大学
1994年10月、食料援助見返り資金(緊急食料援助の小麦粉の売却益をポーランドが積み立てたもの)を利用し設立。設立当時僅か90名の学生は現在、1600名。1996年から2001年までプロジェクト方式技術協力実施。第三国研修「東欧情報工学セミナー」(2000年~2004年計5回開催)、2005年より、「中・東欧情報工学セミナー」として継続。2004年10月、日本の外務大臣表彰受賞。
ワルシャワ経済大学
ポーランド日本経営センター
ワルシャワ経済大学ポーランド日本経営センター
1997年に食料援助見返り資金を利用し設立。特に品質管理を中心とする「日本的経営手法」の知識の普及活動を実施。慶応大学他との協力による各種セミナーの開催。第三国研修「日本的経営・生産性向上手法」(2001年~2004年計5回開催) 


ポーランドへの経済協力は最終段階に入っていますが、日本とポーランドの連携・協調援助の観点からもこれらの機関を中・東欧地域の拠点として継続的に活用することが、今後の二国間の友好関係の増進に大いに役立つのではないかと思われます。

EU加盟を果たしたポーランドは、自らも援助国として国際社会に積極的に貢献するため、現在、援助機関の設立準備を行っています。
かつての連帯ワレサ議長がポーランドを「第二の日本に」と提唱したように、今度はポーランドが援助国として第二の日本を目指して貰いたいものです。

(ご参考までに、ポーランドに対する経済協力の詳細については、
 在ポーランド大使館のホームページ
 http://www.pl.emb-japan.go.jp/index_j.htm(他のサイトヘ) に掲載しています。)


 ◇◆ 国際協力機構(JICA)・ブラジルパラ州・群馬県 自治体連携事業
   「東部アマゾン森林保全・環境教育プロジェクト」進行中!!
   -県民の募金で誕生した「アマゾン群馬の森」を活用-
 
(原稿執筆:JICA専門家 池田健太郎さん) ◆◇ 



●アマゾン群馬の森ってなに?

この森にはどんな動物がいるんだろうか
この森にはどんな動物がいるんだろうか
 1992年にリオデジャネイロで開催された、「地球サミット(環境と開発に関する国連会議)」で、アマゾンの熱帯雨林の役割が地球環境にとって重要であることが認識されるようになりました。
 これを契機に群馬県からの移住者とその家族で組織している「在北伯群馬県人会」から地球環境と熱帯雨林保護を目的として「アマゾン群馬の森」設置の陳情が群馬県にありました。

 群馬県では小寺弘知事を会長とした「アマゾンに群馬の森をつくる会」を中心に募金活動を実施しました。児童・学生も50円、100円と募金に協力し、550団体、延べ数千人から3千万円の資金が集まり、取得したのが「アマゾン群馬の森」(540ヘクタール)です。

●アマゾン群馬の森ってどんなところ?

この木にはどんな種がついているんだろう?
この木にはどんな種がついているんだろう?
 アマゾン群馬の森はブラジル北部パラ州サンタバーバラ郡に位置します。
 州都ベレン市から約50キロメートル、車で約1時間とアクセスは良好です。
 そもそも、この森は古くからポルトガル系の移住者によって管理されてきました。
 今日に至るまで、ほぼ完全な形で保全されています。
 アマゾン群馬の森は約400ヘクタールの原生林と約140ヘクタールの再生林で構成されています。

 原生林は、地域特産の有用材として知られるイペー、スクピラ、ジャラナなどの巨木が自生しています。
 その他にも多種多様な動植物が生息している可能性があります。
 再生林を利用して、アマゾン地域に有効な植林試験を実施しています。

 アマゾン群馬の森には県人会員を始めとして地域住民の交流拠点として群馬県からの補助を受けて建設した在北伯群馬県人会館兼ビジターセンターがあります。また学術調査研究、講演会などの催事に利用できるように、ホール、講堂、宿泊室(定員10名)、食堂施設などビジターセンター機能を備えています。

●「東部アマゾン森林保全・環境教育プロジェクト」をもっと知りたい!

ビジターセンターとプロジェクト実施を知らせる看板
ビジターセンターとプロジェクト実施を知らせる看板
 独立行政法人国際協力機構(JICA)、ブラジル連邦共和国パラ州、群馬県が共同で推進しているプロジェクトです。
 日伯両群馬県民の熱意と善意の募金から生まれた「アマゾン群馬の森」を拠点に、環境教育活動の促進、植林・アグロフォレストリー(森林農業)の技術普及、アマゾンの森林に関する情報発信・広報活動の強化を達成目標に2004年1月より3年計画で展開されています。

 このプロジェクトが実施されることによって、プロジェクトの活動や開発普及される技術が、受益外の地域や住民、関連機関や団体・NPOなど東北部アマゾン地域に波及し、森林・自然環境保全が推進されることが期待されています。

 また、プロジェクトの活動を通じて次の3つの成果を求めています。
 (1) パラ州における自然環境教育活動が促進される
 (2) パラ州における植林及びアグロフォレストリーの技術普及が促進される
 (3) パラ州のアマゾンの森林に関する情報発信・広報活動が強化される。

 この様な活動を行うため、JICAより長期専門家2名(環境教育分野及びアグロフォレストリー分野)及び平成17年2月末現在で5名の短期専門家が派遣されており、他にも環境プログラム形成、森林保全・植林活動、熱帯果樹生産、栽培技術、農林水産物加工、エコツーリズム、その他必要な分野の専門家が派遣される予定です。

みんな熱心に種の植え方を聞いています。
みんな熱心に種の植え方を聞いています。
 プロジェクト開始から約1年が過ぎ、プロジェクトに派遣されている専門家は地元サンタバーバラ郡の地域住民・カウンタパートと共に、様々な活動を行っています。
 これまでにサンタバーバラ郡・アマゾン群馬の森共同主催環境教育セミナー、日本のこどもをブラジルに呼んでの日伯交流植樹祭、地元の先生を対象にした講習会、アグロフォレストリー実験圃場を利用した農業技術講習会など、様々な分野での活動を展開しています。

 また、現在アマゾン群馬の森にどんな植物が分布しどんな動物が生息しているのかを調査しています。これらの結果を基にした教材作成や、これらの動植物を自然の状態で観察できる遊歩道なども整備中です。

●これからのアマゾン群馬の森は・・・

 日本とブラジルの友好の証として生まれた、この「アマゾン群馬の森」。
地球上でもっとも遠くにある国同士が手を結んでできたこの「アマゾン群馬の森」。
 私達は、これからもこの「アマゾン群馬の森」が、日本へ、ブラジルへ、そして世界へ環境の大切さを伝えるメッセージの発信源であって欲しいと願っています。


 ◇◆ [New!!] ODAホームページ新着情報 ◆◇ 

◆平成16年度 無償資金協力(入札結果等の公表)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2005/0562_01.html

◆日本NGO支援無償資金協力(平成16年度の交換公文締結日別)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/ngo_m17_02.html

◆ジェンダーと開発(GAD)イニシアティブ)(概要・本文)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2005/0562_02.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2005/0562_03.html





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