広報・資料 ODAメールマガジン


会員規約


□●□ ODAメールマガジン □●□ 2004年10月20日発行 第53号
 今回のODAメールマガジンは、まず、国際協力50周年記念シンポジウム「日本の援助は現地からどのように見られているのか」のご案内をお届けします。女優でUNDP親善大使の紺野美沙子さんも基調演説を行いますので、皆様是非ご参加下さい。参加ご希望の方はホームページの参加申込用紙にご記入の上、ファクス(03-5157-1861)またはメール oda50@japan-oda.go.jp にて事務局までお申し込み下さい。続いて、平成16年ODA民間モニター・インド班から「多様性に富んだ国、インドへのODA」、チリから「チリに対する日本の経済協力について」と、ハンガリーから「環境改善に向けて」をお届けします。

 ODAメールマガジンは、ODA政策や様々な情報をタイムリーにお届けします。また、外務省ホームページODAコーナーでは、新着情報を次々と更新しておりますので、是非ご覧下さい。

 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した民間モニターの方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


 ◆ODAホームページ
  http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.html

 また、このODAメールマガジンの内容について改善していきたいと考えておりますのでご意見・ご要望がありましたら、こちらからどうぞ。

 ◆ご意見・ご要望 Eメール:ご意見メール


 ○● トピックス ●○

 ○国際協力50周年記念シンポジウム
  「日本の援助は現地からどのように見られているのか」のご案内
  (外務省経済協力局政策課)
 ○多様性に富んだ国、インドへのODA
  (原稿執筆:平成16年度ODA民間モニター・インド班 松本 茂治さん)
 ○チリに対する日本の経済協力について
  (原稿執筆:在チリ日本大使館 経済協力担当 島尾 武文さん)
 ○環境改善に向けて
  (原稿執筆:在ハンガリー日本大使館 経済協力担当 三宅 康弘さん)
 ○[New!!]ODAホームページ新着情報




 ◇◆ ODAタウンミーティング・スペシャル
    国際協力50周年記念シンポジウム
    「日本の援助は現地からどのように見られているのか」  
(共催:外務省/JICA/国連大学) ◆◇ 


日時 2004年11月15日(月曜日) 午後2時~5時半
開催場所 国連大学 ウ・タント国際会議場


シンポジウムの目的


 日本のODA開始から50周年を迎える本年に開催するこのシンポジウムでは、 日本のODAについて援助の現場側からの視点に焦点をおき議論することを目的と し、日本のODAに対する被援助国側の期待や日本のODAが抱える問題点及び長所 について討論し、将来のODAの方向性を検討する際の一助とすることを目指 す。

プログラム(予定)

モデレーター:横田洋三国連大学学長特別顧問
  

 1.冒頭挨拶・イントロダクション
  -外務省 兒玉 和夫 経済協力局審議官
  -国連大学代表(未定)

 2.基調演説
  -紺野美沙子国連開発計画(UNDP)親善大使

 3.各地域を代表する在京大使による発言
  -カナブラバ駐日ブラジル大使
  -シアゾン駐日フィリピン大使
  -アムヌガマ駐日スリランカ大使
  -ムタンゴ駐日タンザニア大使

  <休憩>

 4.コメント
  -アジア医師連絡協議会(AMDA) 菅波理事長
  -日本経済新聞社 原田編集委員
  -独立行政法人国際協力機構(JICA) 神田上級審議役

 5.ディスカッション
  パネリストと聴衆

(*)同時通訳(日本語・英語)付き  
       

 参加ご希望の方は参加申込用紙にご記入の上、事務局までお申し込み下さい。
 ・ファクス:03-5157-1861
 ・Eメール:oda50@japan-oda.go.jp
 参加申込用紙は下記のURLより入手できます。(2004年11月10日必着)
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/annai/50/ townmeeting.html


 ◇◆ 多様性に富んだ国、インドへのODA   
(原稿執筆:平成16年度ODA民間モニター・インド班 松本 茂治さん) ◆◇ 


 多様性に富んだ国、インドを表現する言葉は多く、一言で理解する事は難しい。
 ODAの視察はまずインドを知る事から始めた私ですが、予想していた通り、基礎データからはまったく理解しがたい国でした。この為、ODAの必要性の有無と重点指向がしにくい国であると痛感しました。
 インドには夕刻到着しましたが、町明かりは少なく、ホテル内でも時々電力不足により照明が不安定となりました。道路は舗装されてはいますが、決して良い状態とはいえず、電力・運輸関係のインフラ整備の必要性を感じました。視察の間、訪れる町・場所によってインドに対するイメージが変わりましたが、共通する点は1つ、貧困層の多い国という事でした。
 ODA案件を視察した感想は2点ありました。その1つは、多様性に富んだ国、インドにとって有償資金協力(円借款)は、本来その国が行うべき大事業の一部に対し、イニシアティブと大きなインパクトを与え、多くの人達に間接的貢献(国にとっては直接的貢献)を行い、無償資金協力はインドにおいては主として貧困層の人達に直接的貢献を果たしているという、日本人も参加して行われる金銭的貢献とともに、人的交流を行いながらの技術協力の3本柱から成り立っており、バランスの取れた事業展開をしていると感じました。ただ残念なことは、インドでは青年海外協力隊員等の受け入れをしていない事でした。
 もう1つは、ODAに関する今までの認識は「箱物ばかり作って、やりっぱなし」というものでしたが、明らかに間違っていた事です。ODAの全ては途上国・州政府等の要請に基づき事業が決定され、終了した時に引き継ぎが行われます。引き継いだ後の対応のミスを、ODA施策のミスとマスメディアが報じている事が多いと感じました。また紐付きODAもなく、入札方式により参入する企業等が決定されていました。
 O=大勢の D=ダンニャワードに(ヒンディー語で感謝の意味) A=汗・涙日本のODAに多くの人達の感謝の声を耳にしました。その声は、それに携わる多くの日本人とカウンターパート等の人達の大変な努力と汗によって成り立っている事を認識しました。そして、その成果は達成した喜び・救われた感謝等の涙となると確信しました。
 有意義な1週間のインドでの視察でした。


 ◇◆ チリに対する日本の経済協力について  
(原稿執筆者:在チリ大使館 経済協力担当 島尾 武文さん) ◆◇ 


 チリは日本から見て地球の裏側にあり、日系人も少ないため、多くの日本人にとっては身近な国ではないかもしれません。近年はチリ産のサケやワインによってチリという名前に触れる機会は以前より多くなったかもしれませんが、新聞やテレビでチリが紹介されることは依然として少ないのではないでしょうか。
 チリは南米大陸の南西岸にある南北約4300キロメートルの細長い国です。砂漠地帯である北部は、各種鉱物資源に恵まれています。特に銅は埋蔵量や生産量が世界一となっています。中央部は地中海性気候の良質な果物の産地です。チリ産ワインは主に中央部で生産されています。南部は雨が多く、牧畜、林業が盛んです。サケの養殖は南部のリアス式海岸を利用して行われています。首都サンチャゴは、国土のほぼ中央に位置し、人口の約4割(600万人)が集中する、産業活動の中心地です。
 チリの人口は約1500万人でスペイン系が75%を占めています。ラテンアメリカ諸国の中では欧州系住民の比率が最も高い国の1つです。砂漠(北部)、アンデス山脈(東部)、太平洋(西部)に囲まれた国土のためか、開放的・楽天的なラテン風の気質は少なく、国民性は非常に堅実です。
 チリは、1970年代から豊かな資源と勤勉な国民性を生かして経済成長を遂げ、国民1人あたりのGDPが4千ドルを超えています。しかし、貧富の差や都市と地方の格差が依然として大きく、身体障害者や先住民族などの社会的弱者への対応も十分ではありません。また、経済成長に伴い、公害や環境破壊といった問題も発生しています。これらの問題は、1973年から1990年まで続いた軍事政権の影響が大きいと思われ、1990年の民政移管後は、政府も解決に向けた努力を行っています。
 日本からの経済協力は、過去には有償資金協力や水産無償資金協力も行われていましたが、既に一定の経済発展が達成されていることから、現在では社会的弱者支援、地域産業振興、公害対策といった日本の技術や経験が活かせる分野の技術協力が中心となっています。
 過去に実施した技術協力の中には、現在のチリにとって不可欠な存在となっているものもあります。そのひとつは、現在、ノルウェーに次ぐ世界第2位の輸出国となっているサケです。サケは元々南半球には生息していなかった魚です。1979年から実施した日本の技術協力が基礎となり、その後のチリ側の努力も加わって、現在の姿になったものです。今ではチリ南部の地域経済の中で非常に重要な役割を果たしています。
 チリでは、1990年代から中南米諸国に対して南南協力を実施しています。日本から移転された技術も活用されており、日本の技術がチリを通して中南米諸国に普及しています。1999年には「日本・チリ・パートナーシップ・プログラム(JCPP)」が締結され、チリの実施する南南協力を支援しています。また、1999年からは草の根無償資金協力を開始しました。主に初等教育や基礎的医療などの分野のプロジェクトへ支援を行っています。
 チリは南米における政治・経済の中心国のひとつであり、また、銅などを産出する資源国です。日本にとってチリとの関係は今後益々重要になってくると考えられます。チリでは、自動車や電化製品を始めとする日本製品は普通に使われており、日本食レストランもたくさんあります。しかし、日本人にとってチリが身近な国ではないように、一般のチリ人にとっても、日本という国や日本人は身近な存在ではありません。両国の関係強化のためには、両国国民の相互理解が不可欠です。1997年からは青年海外協力隊、1999年からはシニア海外ボランティアがそれぞれ派遣されており、現在約30人が様々な分野で活動しています。言葉だけでなく、習慣や考え方の違う人々の中に入り、毎日悪戦苦闘している彼らの姿は、日本からはあまり見えないと思いますが、日本にとって非常に重要な役割を果たしていると考えます。
 今年は11月下旬にチリにおいてAPEC首脳会合が開催されます。新聞やテレビで大きく報道されると思いますので、各国首脳の周りに映るチリの人々や風景にも興味を持って見ていただければ幸いです。


 ◇◆ 環境改善に向けて  
(原稿執筆者:在ハンガリー日本大使館 三宅 康弘さん) ◆◇ 


 ハンガリーは1989年の体制変換以降、市場経済化を進め2004年5月にはEU新規加盟10か国の一つとして念願であったEU加盟を果たしました。その間EU加盟の条件として求められている法律や基準をEUレベルに適合させることに取り組み、EU加盟前に全ての作業を終了させています。今後は整備された法律等の遵守が重要となっており、法の定めるところにより国内各事業所は最低一人の環境技術者を配置することが求められています。このため、ハンガリー国内の産業界で環境技術者のニーズが高まり、環境科学技術水準の高い日本に対してドナウィバーロシュ工科大学から、環境保全分野における質の高い環境工学教員の充実を図ることを目的に協力要請がなされました。
 ハンガリー政府の要請を受けて2002年1月の開始された「ドナウィバーロシュ工科大学における環境技術者人材育成」プロジェクトでは、環境問題に携わる人材育成の強化及び、同大学の環境工学コースの質の向上を図ることを目的として、3年計画で実施されています。日本からは3名の長期専門家(現在は1名)に加え、毎年数名の短期専門家が派遣されるとともに、各種分析機器の供与、将来同大学で人材育成指導を担う者の日本国内での研修等を実施しています。
 同プロジェクトの役割はすでにご紹介しましたが、本来の任務に加え行われた仕事について紹介します。ハンガリーの環境問題の一つとして、ハンガリー北西部にあるジュール市当局から近郊にある廃棄物処理場から、有害な物質が基準値以上排出されているデータが出されました。このため、環境NGOから環境に対する影響評価実施を求める声が上がり、行政当局は日本政府に対して新たな協力を要請してきました。ただ、日本から環境に関するJICA専門家が上記プロジェクト実施のため当国に派遣されていたこともあり、この要請については同専門家で対応してもらいました。
 そこでは、JICA専門家の呼びかけで環境問題について話し合うためのワークショップの開催が計画され、2002年11月に市民、NGO、行政機関といった利害関係者全てが一堂に会するワークショップが開催されることになりました。ワークショップでは日本も含め環境の専門家による環境保護に関する技術の紹介や、環境汚染の汚染源となりうる施設担当者からの施設の状況や施設周辺への影響に関するデータについての説明、地方自治体としての環境保護に対する取り組み等がスライド等を用いて説明され、活発に意見交換が行われました。このワークショップはその後毎年開催され、第三回目が今年8月に実施されました。ドナウィバーロシュ工科大学でのプロジェクトも残りわずかであり、今後も日本の専門家が中心となってワークショップを開催することは出来ませんが、環境当局は引き続き開催したい意向を持っていますので、引き続き開催されることを期待しています。
 環境NGOは当初行政当局に対して批判的でしたが、ワークショップでの意見交換やJICA専門家の協力の下で実施した環境影響調査を重ねることで、態度は徐々に軟化されました。参加者はそれぞれ異なった価値観を持っており100%分かり合えることは難しいことではありますが、この様な話し合いの機会を持つことでお互いが歩み寄ることは可能ではないでしょうか。実際、日本から派遣された環境専門家を中心にハンガリーの地方都市で起きていた環境問題について双方が歩み寄ることが出来たことは大変すばらしいことであると思います。今回は日本の面積の4分の1程度の国の一つの地方都市で行われたことではありますが、この積み重ねがいずれ地球規模での環境問題の解決につながるものと信じています。本件は貴重な成功例ではなく、様々な場所で達成できるものであり、過去数十年の間に日本で起きた数々の環境汚染とそれを克服してきた経験を必要としている人々のために日本はこれからも色々な協力が出来るのではないでしょうか。


 ◇◆ [New!!] ODAホームページ新着情報 ◆◇ 

◆ODAタウンミーティング・スペシャル「国際協力50周年記念シンポジウム」

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/annai/50/ townmeeting.html

◆新ODA中期政策の策定について(策定方針・論点整理結果)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/chuuki/new_houshin.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/chuuki/new_ronten.html

◆国際協力50周年記念事業・関連事業カレンダー(更新)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/annai/50/ calendar.html

◆外交117号:国際協力50周年特集号「ODAは日本外交の土台」

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/annai/50/ kiji_2.html

◆無償資金協力(入札結果等の公表)(平成16年度・平成15年度)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0453_1.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0453_2.html

◆平成16年度ODA民間モニター報告書の提出(第I期派遣)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0453_3.html

◆国際協力50周年記念事業・関連事業カレンダー(更新)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/annai/50/ calendar.html

◆文化無償協力の評価(概要)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0453_4.html

◆ガーナ教育分野協力評価(概要・全文)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/hyouka/report/ghana3.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0453_5.html





バックナンバートップへ戻る
Copyright(C): JAPAN Official Development Assistance
このページのトップへ戻る
目次へ戻る