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□●□ ODAメールマガジン □●□ 2004年6月9日発行 第44号
 梅雨がやってきました。気持ちが沈みがちになる季節ですが、傘やレインコートで気分を変えて楽しく乗り越えたいですね。さて、今回のメルマガは、ベネズエラから「翼をもらった!~日本文化週間に参加して~」と、パキスタンから「もっと外に、刺繍をするということ」の2話をお届けします。

 ODAメールマガジンは、ODA政策や様々な情報をタイムリーにお届けします。また、外務省ホームページODAコーナーでは、新着情報を続々と更新しておりますので、是非ご覧下さい。

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 ○● トピックス ●○

 ○翼をもらった!~日本文化週間に参加して~
  (原稿執筆: 在ベネズエラ青年海外協力隊
         14年度3次隊 青少年活動
         京谷 悠子さん)
 ○もっと外に、刺繍をするということ
  (原稿執筆: 在パキスタン青年海外協力隊
         15年度短期 家政 地方開発カウンシル配属
         千葉 真寿美さん)
 ○[New!!]ODAホームページ新着情報




 ◇◆ 翼をもらった!~日本文化週間に参加して~  
(原稿執筆:在ベネズエラ青年海外協力隊 
 14年度3次隊 青少年活動 京谷 悠子さん) ◆◇ 


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 はじめまして。ベネズエラ青年海外協力隊、14年度3次隊、青少年活動で、教育開発NGO、「Fe y Alegria」で活動しております、京谷悠子と申します。私はベネズエラの西部に位置する、メリダという街で活動をしております。メリダはアンデス山脈の中にあり、標高1600メートル、気候は年中春、美しいみどりの山々に囲まれた街で、人もホスピタリティー精神にあふれ、とても住みやすい街です。
 協力隊活動も早くも1年が経ち、折り返し地点を過ぎました。この1年、メリダ市内の貧困地区のコミュニティー(バリオ)で住民や子供たちとともに過ごしてきて、笑いあり涙ありの日々を送りながら、自分が生きていることの意味を少なからず感じることのできる日々を送らせてもらっています。
 普段は、小学生児童の補習教室の指導、青少年グループのファシリテーター、コミュニティーの社会グループの機能推進などに努めています。
 さて、今回メリダでロス・アンデス大学と在ベネズエラ日本大使館の主催による“第5回日本文化週間”が開催されました。メリダは、大学都市ということもあり、日本への関心もとても高く、この文化週間も5回目を迎え、日本とのつながりも年々深まっているというような印象を受けました。その中、5月19日(水曜日)に行われた開会式で、私の活動しているコミュニティーの青少年達とともに日本とベネズエラの歌を合唱するというすばらしい機会をいただきました。
 1年前、コミュニティーに到着し、その子供たちと出会った初めての日、彼らは、どこか遠くから違う顔をしたひとが来たぞと、興味津々に私に近づき、「どこから来たの?」「日本ってどこ?」など、いろいろな質問をしてきました。そして、「何か日本の歌を歌ってよ」というリクエストに答え、一緒にメリダ市内の美しい夜景を見ながら、私が子供の頃から大好きな曲「翼をください」を歌い、彼らも私にこの国の第2の国歌といわれる、“Mi Venezuela"を歌ってくれたのでした。その夜から、物理的には同じ市内にありながら、文化的、社会的、経済的にとても離れたところに存在している彼らに、なにか自信を持って人前に出られるチャンスはないかと、この日本文化週間への参加をひそかに夢見ていました。
 そして、1年後、その夢が本当に実現したのです!初めは、日本語の発音や意味を教えながら、音楽という文化的なものにあまり縁のない子供たちと歌うのは簡単ではありませんでしたが、それでも、子供たちのわくわくとしている姿を見ながら3ヶ月間練習を続けてきました。
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 この3か月の中で得ることができたのは、「子供たちを信じること」。ときに、だらだらとお行儀の良くない彼ら。いらいらして怒ることもしばしば。しかし、ずっと一緒に過ごすことで、いつからか私の中に「本番彼らはやってくれる」という確信がありました。
 そして本番の日。初めて人前に出る彼らの緊張した様子。みんなで手をつなぎ輪になり、「今日はあなたちが主役だからね!」とみんなで日本とベネズエラの国旗のついたTシャツを着て舞台に向かったのでした。
 伊藤昌輝日本大使をはじめ、メリダ州の知事や大学関係者など多くの観客が注目する中、練習してきた日本語での挨拶は完璧!練習では、一度も、リズムにのって体を動かしながら歌ったことなんてなかった子供たちが、本番はやっぱりやってくれました。体をみんなで横に振り、満面の笑顔で元気に、自信いっぱいに歌ってくれたのでした。そして観客からは、やむことのない拍手の嵐・・・
 この国にきて一年。日々感じるのは、あまりにも社会的な不平等がありすぎること。それは理解しようにもなかなか理解できません。協力隊活動を通して、自分ひとりの力ではどうにもできない、自分自身の無力さも痛いほど感じます。しかし、そんな中、この子供たちとの活動を通して、人はみな理解し合えるのだということ、色々な人の力を借りながら一つになることで初めて何かできるのだということ、そして、人の心が動くところから初めて何かが動き、変わり始めるのだということ・・・そのようなことを肌で感じることができたように思います。
 この活動を通して、周りの人は私に、「コミュニティーの子供たちにとって自信になり、一生忘れることのできない思い出になったはずだよ。おめでとう」と声をかけてくれました。しかし、自信と、一生忘れることのできない思い出をもらったのは私自身です。協力隊にきて良かったと、協力隊の意味、強いては自分自身の存在する意味を感じ、新たに前進する勇気をもらいました。翼をありがとう。
 伊藤昌輝日本大使、河本秀夫文化担当書記官を始め、多くの協力してくださった方々に心から感謝いたします。


 ◇◆ 「もっと外に」「刺繍をするということ」  
(原稿執筆:在パキスタン青年海外協力隊員 
15年短期 家政 地方開発カウンシル配属
千葉 真寿美さん) ◆◇ 


 私はパキスタンの首都イスラマバードから車で約1時間半の距離にある、北西辺境州ハリプール県の小さな農村で活動しています。そこでの活動は農村女性にこの地方の伝統刺繍を利用した小物作りを教えることです。17歳から40歳代の女性約20人が刺繍や縫製をして現金収入を得ています。

「もっと外に」
 この地域の女性は、父親や夫の許しなしに家の外に出ることができません。たとえ許しがあったとしても、女性一人で外出することはなく、必ず誰かを伴って出かけます。一人で出かけることが危険であるほか、ふしだらな女性だと近所の人に噂されるからです。家に閉じこもっていて関わりがあるのは近所の人と親戚、たまにある結婚式におしゃれをして出かけて学生時代の友人に会うだけ。
 着る物は全部母親に買ってきてもらい、バザールなんて年に2回ぐらいしか行けない・・・。信じられない話ですが、この村に住む女性の結婚前の話です。結婚後もこれに近い話です。でも、彼女達は嘆くことをあまりしません。それが当たり前であることと、結婚して幸せになることを夢見ることの方が強いようです。
 刺繍は、覚えてしまえば家でできる仕事であり、外出できない女性にとって好都合と言えます。しかし、あえて私は女性達に外に出ることを勧めます。女性の権利をことさら主張するつもりはありません。外に出られないから不幸せ、外に出られるから幸せということでもありません。理由があれば男性も女性の外出を許すからです。本当に働く意欲のある人は、夫なり父親にちゃんと話をして仕事に来ます。そういった会話をもっと家族の中でしてもらいたいと思うのです。また、家の外を歩くことが運動不足を少しでも解消し、友達に会って、刺繍をしながらでもおしゃべりすることは楽しいし、ストレス解消にもなると思うのです。なにより、家ではなく違う場所で仕事をすることで意識も変わってくると思います。

「刺繍をするということ」
 刺繍は、この地域の女性のたしなみの一つとも言えます。この地域のおばあさん達の時代にはあったことなのですが、結婚する時には刺繍を施した枕カバーやハンカチ、チャーダル(体を覆う布)などを娘のために母親や本人が用意したといいます。その習慣も近頃では買ったもので済ませることがほとんどで、それと同時に伝統刺繍も衰退してしまいました。
 私の活動目的は、現金収入を得る手段としての刺繍を農村女性に教えることですが、もう一つは伝統刺繍を続けていく意義を伝えることです。刺繍を通じて未婚女性には美しいものを努力して作り上げる喜びや、新しいデザインを覚える楽しさを知ってもらい、そして既婚女性には自分が働いて得た賃金によって家族の生活を助ける喜びや自信を感じ取ってほしいと思っています。
 賃金を得ることが目的となると、数字で評価してしまいがちですが、伝統刺繍を活かした小物作りを通じて得られる物質的なものでない「何か」を彼女たちの表情から見つけたい・・・。それが私にとっての活動する意味であり、成果になると思っています。


 ◇◆ [New!!] ODAホームページ新着情報 ◆◇ 

◆無償資金協力(平成16年度の交換分締結日別)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/siryo_5_21.html

◆有償資金協力(平成16年度の交換分締結日別)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/siryo_5_23.html

◆ドミニカ共和国における集中豪雨災害に対する緊急無償資金協力について

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0444_1.html

◆ハイチにおける集中豪雨災害に対する緊急無償資金協力について

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0444_2.html

◆対チュニジア円借款ロングリスト(2004年度)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/sonota/longlist/tunisia.html

◆平成16年度日本NGO支援無償資金協力実施要領

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0444_3.html

◆ボリビア 基礎生活分野協力評価(概要)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0444_4.html

◆セネガル環境分野協力評価(プログラムレベル評価)(概要)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/hyouka/report/senegal2.html

◆無償資金協力実施適正会議(第11回会合)議事録

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0444_5.html

◆政府開発援助(ODA)白書 2003年版

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0444_6.html

◆ミャンマー連邦西部地方におけるサイクロン被害に対する緊急援助について

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0444_7.html

◆ドミニカ共和国における集中豪雨災害に対する緊急援助について

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0444_8.html

◆平成16(2004)年度 評価年次計画

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0444_9.html

◆月刊広報誌「国際協力プラザ」2004年4-5月合併号

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/2004/0444_10.html





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