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□●□ ODAメールマガジン □●□ 2002年11月28日発行 第8号
 ODAメールマガジンは、ODA政策や様々な情報をタイムリーにお届けします。また、外務省ホームページODAコーナーでは、新着情報を続々と更新しておりますので、是非ご覧下さい。

ODAホームページ http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.html


 ○● トピックス ●○

 ○人の輪が支える草の根無償資金協力 ~中国陝西省丹鳳県からの報告~
 (在中国日本大使館専門調査員 阿古智子)
 ○国道5号線改善計画(有償資金協力案件)
 (在ベトナム日本大使館)
 ○[New!!]ODAホームページ新着情報



 ◇◆ 人の輪が支える草の根無償資金協力
~中国陝西省丹鳳県からの報告~    
在中国日本大使館専門調査員 阿古智子 ◆◇ 


 皆さんは日本政府の無償資金協力に「草の根無償資金協力」(以下「草の根」と省略)というスキームがあるのをご存知ですか?「草の根」は、各地の大使館、領事館が直接窓口となりNGO、地方公共団体、教育機関、医療機関等に供与する小規模無償資金協力で、草の根レベルの多様なニーズにきめ細かく、迅速に対応することを目的に設置されました。中国における「草の根」の実績は1990-2001年の累計で案件数498件、金額35億2300万円となっています。
 さて、筆者は今年10月、「草の根」で在中国日本大使館が「貧困脱却モデルプロジェクト」を実施している陝西省丹鳳県を訪れました。貧困は様々な要素が複雑に絡んで生じるものであり、長期的かつ包括的な支援が必要となります。この地域では1996年以来、小学校、診療所、橋、道路の建設、水道の敷設、堤防の整備、農地の開拓、職業技術訓練等、多方面にわたる事業を実施してきました。今回の訪問では、今年度「農村総合開発プロジェクト」(河岸整備、農地開拓、経済作物の栽培、道路・橋の建設)を実施予定の桃坪郷を重点的に視察することにしました。
 桃坪郷では、郷共産党委員会の李健民書記が案内してくれました。中国の制度では政府機関が行政にあたり、共産党機関がその監督組織として機能するものと定められています。つまり李書記は郷では一番高い地位にいる訳ですが、李書記は非常に簡便なつくりの部屋で生活しており、お風呂も歯磨きも寝室の隅に置いてある洗面器一つで済ませているといいます。桃坪郷は交通の便が悪くへんぴな場所に位置しているので、郷政府の職員の多くが単身赴任しています。李書記も10年以上、家族(奥さん、80歳のお母さん、14歳の娘さん)と離れて暮らしているとのことです。
 筆者はこれまで様々な農村開発プロジェクトに関わりましたが、成功の鍵は「人の輪」を上手につくることができるかどうかにかかっているのではないかと思っています。桃坪郷のプロジェクトは李書記のような実直で勤勉な担当者がいたからこそ、スムーズに準備作業を行うことができました。今回一緒に村々をまわっていて、李書記が非常にまじめに村人達の声に耳を傾けている様子が手に取るように分かりました。
 李書記の打ち出したスローガン「白天工作晩上学、茶余飯後真自学、下雨天気集中学、学生逸助家長学、領導幹部帯頭絹導学」(昼間に仕事を終え夜勉強しよう、お茶やご飯の後に自習しよう、雨の日は勉強するのにちょうどいい、子どもは父さん・母さんの勉強を手伝おう、指導者が率先して学習活動を進めよう)には、共に学び、助け合うという気風の下、村づくりを進めていきたいとの願いが込められています。実際、桃坪郷の政府・党機関の職員達は優秀かつ積極的で、住民達も主体的に公共事業の企画や実施に関わっています。プロジェクトの過程では様々な文書を現地の担当者とやりとりしなければなりません。丹鳳県で私達がプロジェクトを始めた頃は、こちらの意図や要求を理解してもらうのにかなりの時間がかかっていましたが、今では毎度の連絡も確実で、強い信頼関係を築くまでになりました。
 また、丹鳳県のプロジェクトでは仲介役を担っている中国社会科学院(中国最大の国立シンクタンク)が大きな役割を果たしています。というのは、このモデルプロジェクトは社会科学院の研究者達が綿密な調査を重ねて企画書を準備し、プロジェクトのモニタリングや評価にも関わってきたからです。社会科学院の担当者の1人である鐘代勝さんは2年間も丹鳳県に住み込み、現地スタッフの監督に当たりました。
 丹鳳県は日本政府の「草の根」モデル地域でありますが、同時に社会科学院の「貧困対策パートナー県」でもあります。これは、豊かな地域と貧しい地域を組み合わせるという中国政府の開発アプローチなのですが、豊かな都市部の人々に貧困地域の問題に関心を抱いてもらうという意味で、こうした手法は大きな効果を発揮しています。中国では貧富の差が年々拡大していますが、中国の多くの人々はそうした現実を真剣に受けとめようとしています。「草の根」では中国のローカルNGOも支援していますが、これも中国における市民社会の発展を支え、都市部の人達が様々な市民活動を通して農村地域の貧困問題に関わるきっかけを提供したいと考えてのことなのです。
 経済協力における「人の輪」を考えるなら、ODAの出資者である日本国民との対話は最も重要な要素の一つです。私達の方からも国民の皆さんにプロジェクトを通して得た感動をどんどんお伝えしたいですし、国民の皆さんとのコミュニケーションを通してより効果的なプロジェクトを実施したいと考えています。今月3月、当館は「中国と日本の未来を考えるための経済協力セミナー」を開催しましたが、非常に盛況で、中国人、日本人含め約120名の参加者が集まり、私達スタッフも関心の高さに驚きました。今月末にはこれまで当館が「草の根」を実施してきた農村地域から40名の女性を招き、社会開発や環境保護の手法を学ぶための1週間のワークショップをおこなう予定ですが、ワークショップ最終日の発表会には日本から「ODA民間モニター」のメンバーとしてやってくる小中学校の先生10名も加わり、交流活動を行うことになっています。
 先日、このワークショップをお手伝いいただくボランティアスタッフを募集したところ、あっという間に必要人数が集まりました。中国に暮らす日本人の数は急速に増加していますが、中国人、日本人が一緒になって市民活動に参加するような機会は、依然限られています。今後もこうした活動を通じ、草の根レベルでの交流を進めていきたいと考えています。


 ◇◆ 国道5号線改善計画(有償資金協力案件) 
在ベトナム日本大使館 ◆◇ 


 ハイフォン市は140万人の人口を擁するベトナム北部最大の港湾都市です。首都ハノイから東方約100Kmの地点にあり、このハイフォン市と石炭産地として有名な隣のカンニン省及びハノイ市を結ぶ三角地帯はベトナム北部の経済的発展を担う最も重要な地域と言われています。
 このハイフォン市とハノイ市を結ぶ全長106Kmの道路が国道5号線です。日本政府はこの動脈ともいえる国道5号線のハノイから47Kmの区間、及び62Kmから106Kmの区間を対象として、同道路の整備・拡張に対し、1993年度から3期に亘る総額約210億円の円借款を供与しました。
 その当時、国道5号線は道幅が狭く、往来する人々や自転車などでごった返しており、ハノイ市からハイフォン市まで車でも3~4時間かかる有様でした。この道路は1999年末に完成し、現在、歩道橋などの補助工事が進められていますが、既に完成した道路では多くの車やオートバイが所狭しと走っており、ハノイ市からハイフォン市まで1時間少しで行けるようになりました。
 このお陰で道路脇には多くの工場が建設されるようになり、以前とは比較にならない程活気がみなぎっています。また、ハノイ市近郊にも外国企業を含め、多くの企業が投資を行うようになっており、これも国道5号線が完成し、ハイフォン市からの物資の輸送が容易になったためといわれています。また、ハノイ市とハイフォン市を結ぶバスの便も従来より大幅に増強され、両市を結ぶ人と人との結びつきも強くなっています。そして何よりも嬉しいことは、我々日本人にとって欠くことのできない鮮魚がハノイ市でも容易に入手できるようになったことです。
 一般に道路の整備・拡張プロジェクトというと、ただ車やオートバイが走っている何の変哲もない地味なプロジェクトと見られがちですが、歳月の経過とともに徐々にその真価を発揮する、ベトナム経済を底辺から支えるプロジェクト、といえるのではないでしょうか。


 ◇◆ [New!!] ODAホームページ新着情報 ◆◇ 

◆第2回ODA評価東京ワークショップの開催

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/kaikaku/hyoka/oda_ws2_i.html

◆外務省、JICA、JBIC、日本評価学会 共催 ODA評価セミナー
 「ODA評価:バングラデシュを事例として」の開催

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/kaikaku/hyoka/seminar_bang_k.html

◆対ベトナム国別援助計画の見直し

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/kondankai/senryaku/vietnam/index.html

◆ODAタウンミーティング(山口県宇部市)の開催について

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/news/news_4/yamaguchi_m.html
ページの掲載は終了致しました。

◆無償資金協力(平成14年度の交換公文締結日別)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/siryo_5_13.html

◆「ODA総合戦略会議」第5回会合の開催について

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/kondankai/senryaku/senryaku_5.html

◆有識者評価調査報告書-教育セクターへの協力(フィリピン)

(概要)http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/hyouka/report/philip3.html
(全文)http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/hyouka/kunibetu/gai/philippines/philip1.html

◆対アフガニスタン支援 緊急支援調査により改修した学校の開校式

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/chiiki/afghanistan/jyoshiko.html

◆対インド円借款 平成14年度以降の供与候補案件

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/sonota/longlist/india.html

◆地球温暖化対策関連ODA(概要)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/hyouka/report/indness6.html

◆対ベトナム国別評価(概要)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/hyouka/report/viet6.html

◆対ニカラグア国別評価(概要)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/hyouka/report/nikaragua2.html

◆ネパール・インフラ整備分野評価報告書

(概要)http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/hyouka/report/nepal4.html
(全文)http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/hyouka/kunibetu/gai/nepal/tok_1_2.html

◆2000年度(平成12年度) 在外公館評価 新規掲載分
(一部、被援助国による評価を含む)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/siryo/siryo_3/2000_zaigai.html
ページの掲載は終了致しました。




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