ODABOOK_vol1
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社:新潟県阿賀野市立:1994(平成6)年5ChinaVietnamMalaysiaIndonesiaManila(注1) フィリピン国立稲作研究所「フィルライス」国民の80%以上がコメを主食とするフィリピン。日本は1990年頃からODA事業によるフィルライス研究施設の整備や技術提供を通じて、同国の農業生産性や農家の農業所得向上を支援しています。(注2) 停電フィリピンのインフラシステムは未だ発展途上の段階であり、特に地方都市は頻発する電力トラブルに悩まされています。本事業の実施においても、停電による作業の中断にたびたび見舞われました。「ECHIGO」の展示会では、手軽に栄養管理ができる食事として医療関係者からの注目を集めた。現地で直に築いたネットワークは、今後の事業展開において大きな基礎になると考えています。今回の事業を通じて、海外での仕事の進め方を学べたことは大きな収穫でした。タイの大学とのインターンシップなどアジアとの接点も増えつつあり、社員の国際業務の肌感覚を磨けたことは、会社全体の意気向上にもつながっています。 (取材時期:2020年12月)患者向けに作成・配布された低たんぱく米飯の調理に関するガイドブックやレシピブック。EPISODEフィリピンでは生活水準の向上を背景に慢性腎臓病の患者が増えています。ただ、家計や交通の事情で人工透析を受けられない患者も多く、病状の悪化を防ぐための食事療法として低たんぱく米飯の活用が期待されています。現地米から製造された慢性腎臓病患者用低たんぱく米飯「ECHIGO」。https://www.biotechjapan.co.jp/フィリピン共和国(Republic of the Philippines)首都:マニラ人口: 1億903万5,343人(2020年 フィリピン国勢調査)面積:298,170㎢(日本の約8割)気候: 熱帯雨林気候(年間平均気温:約26℃)会社名:株式会社バイオテックジャパン本設代表者:代表取締役社長 江川 穰従業員:49名(2017年3月現在)事業内容:植物性乳酸菌の専門メーカー。植物性乳酸菌を活用した発酵技術の開発国際業務の感覚を磨いた社員が増える製造工程において日本との水質の違いや停電(注2)などに悩まされながらも、半年間の試行錯誤を経て、現地米を用いた低たんぱく米飯の開発に成功しました。普及・実証事業完了後の2020年9月には現地工場を竣工し、本格的な生産環境が整いました。事業で実感した需要にこたえるべく、近年中の黒字化を目指しています。また、製品の普及のため、製造に加えて医師や栄養士の方々へ向けてガイドブックを活用しての啓発活動を続けています。PHILIPPINES

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