社:富山県富山市立:1998(平成10)年3月本設代表者:代表取締役 野﨑 裕功従業員:40名(2021年8月現在)事業内容:産業廃棄物中間再生処理、リサイクル製品・製造販売、一般廃棄物・産業廃棄物収集運搬、環境コンサルティング、排水処理施設清掃252021年8月現在、コロナ禍により現地へ行けていませんが、今はそれを好機と捉えています。次のステップとして考えていた「遠隔操作」の準備を行う良い機会になったからです。これはネットワークを介し、日本から設備の運用・監視を行うものです。現在、日本国内に建設中の産廃処理プラントに遠隔操作の機能を搭載しているところですが、そこでノウハウを蓄積し、ペルーをはじめ、広く海外に展開していきたいと考えています。 LimaBoliviaChileArgentinaBrasil(注1) 産業廃棄物からの資源生成アース・コーポレーションは、汚泥処理で得た肥料を使ってヒマワリを栽培。そこから養蜂を始め、さらには園芸や飲食へと活動の場を広げるなど、独自の「リサイクル・ループ」を形成し、人と地球(アース)が調和した循環型社会の構築を目指しています。(注2) 国家衛生計画ペルー政府は、貧困対策の一環として、給水・衛生事業を重視しており、水供給および衛生対策推進のための国家衛生計画に取り組んでいます。同計画2017-2021では、上下水道の施設改善と拡張を行い、2021年までに100%の住民に安全な水や下水道施設へのアクセスを提供することを目標としています。それでも心折れることなく、環境保全の必要性や当社製品の導入効果などの説明を重ね、説得と交渉と調整を繰り返し行いました。そうした苦労の連続の中、ようやく受け入れ先の承諾を得て普及・実証事業をスタートできましたが、それまでに1年半もの歳月を費やすことになりました。その後も多くの人たちの助言や支援を受けながら事業を進めていきましたが、終盤を迎えたところで再び思いも寄らぬ事態となってしまいました。新型コロナの蔓延で、ペルーへ渡航できなくなってしまったのです。今度こそ中止かと覚悟しましたが、代わりに現地のJICAの方にサポートいただき、何とか普及・実証事業を完了させることができました。(取材時期:2021年8月)EPISODE空中都市の水洗トイレ標高2,430mの断崖に築かれたインカ帝国の空中都市「マチュピチュ」。生活に必要な水は周辺の山から雨水や湧き水を集め、水路を使って居住地内の16の水場と畑に供給していました。また、皇帝の住居には「水洗トイレ」も設置されていました。独立した個室には下水用の水路につながっている穴があり、向かい側には王座が置かれています。実機研修と講義を組み合わせたセミナーでは、稼働状況を確認しながら機材の有効性などを説明した。https://www.erc-co.jp/earthペルー共和国(Republic of Peru)首都: リマ人口: 約3,297万人(2020年 世界銀行)面積: 約129万㎢(日本の約3.4倍)気候: 砂漠気候(首都近辺)(年間平均気温:約18.9℃)会社名:株式会社アース・コーポレーション遠隔操作に向けた準備を進める一方、再生燃料の製造・販売によって環境負荷の低減を目指す普及・実証事業自体はスムーズに進みました。リマ市の既存下水処理場内に設置した試験用プラントでのデモンストレーションも概ね好評で、「こういう解決法があったのか」「こんなに臭いがなくなるとは思わなかった」「これは使えるね」といった高い評価をいただきました。やはり、製品の良さを理解してもらうには口頭や資料だけでは十分ではありません。特に海外では、実際に見て、納得してもらうことが重要であると改めて実感した次第です。PERU
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