ODABOOK_vol1
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社:高知県高知市立:1972(昭和47)年6月本設代表者:代表取締役 矢野 真妃従業員:80名(2021年5月現在)事業内容:自然災害における防災計測機器の設計・製造・17https://www.osasi.co.jpスリランカ民主社会主義共和国(Democratic Socialist Republic of Sri Lanka)首都: スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ人口: 約2,218万人(2022年 スリランカ中央銀行)面積: 6万5,610㎢(北海道の約0.8倍)気候: 熱帯モンスーン気候(首都近辺) <地すべり遠隔監視システムの概念図>会社名:株式会社India通信機器計測機器Sri Jayewardenepura Kotteデータ伝送無線機パケット通信機など警報装置●地表伸縮計、雨量計 ●傾斜計、ひずみ計●地下水位計など管理事務所(注) 地すべり遠隔監視システム危険斜面に設置した各種斜面防災計測機器(地表伸縮計、雨量計、傾斜計、ひずみ計、地下水位計など)の観測データをクラウドに集約することで、遠隔の管理事務所からパソコンやモバイルで斜面の危険状態を把握できる監視システム。危険時には管理者のモバイルに通報すると共に現地で回転灯などの警報装置も駆動可能で、地域住民の早期避難の判断を助けます。そして、システム導入だけで終わらないよう、災害対策担当の職員向けのマニュアル研修や、地域住民への説明会なども実施し、地域防災に活かしてもらえるような普及活動に取り組みました。その結果、成果発表の場では国家建築研究所をはじめとする多数の関係者の参加を賜り、事業の成功を実感することができたのです。加えて、事業実施期間中に国家建築研究所が使用する新たな斜面防災機器を受注することができ、雨量計だけでなく、斜面のモニタリングの必要性も認めていただけたことを実感できました。当社の技術がスリランカの斜面防災対策に少しでも貢献できることは大変励みになります。今後のさらなる事業展開に繋がるよう、現地での経験を活かし、製品やシステムのさらなる改良を継続していく所存です。 事業関係者を招待し、スリランカ国家建築研究所と共同で開催した成果発表会での集合写真。(取材時期:2021年8月)「地すべり遠隔監視システム」住民説明会の様子。EPISODE「似すぎでヤバイ!」スリランカの公用語のひとつであるシンハラ語は、日本語と文法・発音が似ており、スリランカ人が日本に半年ほど滞在すると日本語が流暢になって帰ってくるとも言われています。また、ナマ(名前)、カマンネ(構いません)、バヤイ(やばい・危ない)など、日本人にも聞き覚えのある単語も多く存在しています。(年間平均気温:約27℃)クラウドサービス現 地オサシ・テクノス販売・システム構築・保守など現地で経験するさまざまなことが 事業展開の鍵となるしかし、すべてが順調だったわけではありません。観測機器を設置するスリランカ南西部の危険斜面では、熱帯雨林特有の繁殖力の強い植生が見受けられ、場所によっては、設置機器を植生が完全に包み込む密閉状態となり、結露により故障するケースも起こりました。この問題は、草刈りの機会を増やしてもらうと共に、当社の工場でも結露対策を強化するなどして解決を目指しています。また、危険時に警報を出すサイレンのケーブルが故意に切られてしまった時には、導入システムが地域住民の安全を守るものであることを説明する看板を設置して、地域住民の理解を図りました。SRI LANKA

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