社:茨城県ひたちなか市立:1957(昭和32)年13ChinaMalaysiaSingaporeJakarta(2021年1月現在)PhilippinesAustralia(注1) 縞タコマダコ科のタコ。足に縞模様があることから縞タコと呼ばれています。日本では沖縄県で獲れ、食用にされています。縞タコはよく貝殻などにしがみついているため、沖縄の方言で「シガヤー(しがみつくもの)」と呼ばれています。(注2) 海洋国家構想都市と地方の格差が拡大するインドネシアでは、水産業の振興が格差是正の鍵になると考えています。2014年10月に就任したジョコ・ウィドド大統領は「海洋国家構想」を政策の柱に掲げ、海洋文化の構築や海洋資源の活用、港湾・海運等のインフラの強化などに取り組んでいます。事業範囲が広くなった分、個々の調整、各種の手続きなどの苦労も増えましたが、JICAやコンサルティング会社の丁寧なサポートと、自国の水産業の振興を目指す現地企業の熱い思いにより、製造実証の度に品質が向上し、ふっくらと柔らかく見た目が良いタコの確保にこぎつけることができました。幸い、試食会や展示会でも、現地で生産・加工した縞タコを料理して、唐揚げや串焼を提供したところ、多くの参加者から「美味しい」「ぜひ販売したい」といった感想をいただくことができました。なお、本事業をきっかけとして、インドネシア海洋水産省の職員が茨城県のひたちなか市役所を表敬訪問されました。それを機に同市はJICA筑波へ草の根技術協力事業の提案を検討し、インドネシアの水産業支援について具体的な準備を進めています。当社も、引き続き同国の水産資源の価値向上を目指し、事業を拡大して地域産業の振興にも還元していきたいと考えています。 現地工場での縞タコ加工の様子。(取材時期:2020年12月)EPISODEタコは、頭(本当は胴体)の中に「9つの脳」を持っています。 1つの脳が体の各器官を動かすためのもので、残りの8つの脳は8本の足をそれぞれに独立して制御するためのものです。知性も高く、住処の入口を石でふさぐ、ヤシの殻でシェルターを作るなど、計画的に行動することが確認されています。インドネシア共和国(Republic of Indonesia)首都: ジャカルタ人口: 約2.70億人(2020年 インドネシア政府統計)面積: 約192万㎢(日本の約5倍)気候: 熱帯性気候(年間平均気温:約29℃)会社名:株式会社あ印本設従業員:150名事業内容:蒸しダコ等の海産物加工品製造、販売http://www.ajirushi.com/5月(法人化)代表者:代表取締役 鯉沼 勝久水産業の振興を地域貢献につなげる海外事業で大切なのは、やはり人材の育成です。そのため当社は、インドネシアから技能実習生を日本に受け入れ、加工技術や衛生管理技術だけでなく、日本語も習得できるよう人材育成を行いました。研修後に帰国した彼らは、リーダーとなって現地従業者の指導にあたるとともに、私たちの通訳としても活躍してくれました。現場での意思伝達に困ることはなく、とても助かりました。INDONESIA
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