軍縮・不拡散

生物兵器禁止条約(BWC)第7回運用検討会議
概要と評価

平成23年12月28日

  • (写真)運用検討会議
    運用検討会議
  • (写真)天野大使によるステートメント
    天野大使によるステートメント

1 概要

  1. (1)12月5日から22日まで,ジュネーブにおいて,第7回生物兵器禁止条約(BWC)運用検討会議が開催され,我が国を含む103締約国,5署名国,2未加盟国(オブザーバー)が参加し,22日,条約の各条毎のレビューと2016年の次回運用検討会議までの会期間活動の内容及び予算を含む最終文書を採択して閉幕しました。
  2. (2)今次運用検討会議は,科学技術の進展や条約の義務履行,2006年の第6回運用検討会議の決定・勧告の履行の進展をレビューし,2016年の第8回運用検討会議までの会期間活動の内容及び予算を決定することを目的として開催され,3週間に及ぶ協議の結果,以下につき合意されました。
    • 次期会期間活動として,毎年,それぞれ5日間の専門家会合・締約国会合を開催し,1)国際協力・支援,2)科学技術の進展のレビュー,3)国内実施強化,の3つを常設課題として,信頼醸成措置(CBM)提出促進(2012,2013年),第7条実施強化(2014,2015年)とともに締約国間で議論を行う。専門家会合は,締約国会合での検討のための事実関係についての報告書を作成し,各年の議長と,それを支援する2名の副議長を置く。
    • 締約国間の国際協力・支援を促進するためのデータベースを立ち上げる。
    • 会期間活動を支援するためにスポンサーシッププログラムを立ち上げる。
    • CBMの申告内容の改善。
    • 履行支援ユニット(ISU)の任期を延長する。
    • 会期間活動の経費は,全締約国が,国連の分担率に基づいて負担する。
  3. (3)我が国からは,天野万利軍縮会議日本政府代表部大使が首席代表として出席し,12月5日に,我が国のバイオ脅威を巡る基本姿勢,二重用途性(デュアルユース)問題への取組,より実効的な次期会期間活動の必要性,CBM強化等を通した条約実施強化の重要性を強調する演説を行った他,我が国は会議に先立って 1)生命科学者の教育と意識向上へのアプローチ,2)次期会期間活動,3)ISU強化,4)科学技術,5)条約遵守に関する作業文書を提出し,議論に貢献しました。
     また,バイオ技術・生物剤が悪用・誤用され得るというデュアルユース問題に関する科学者への教育・意識向上をテーマとしたサイドイベントを会議期間中の12月12日に,天野大使及びファゼル・スイス大使が共同議長を務める形で開催し,約70名の出席を得て活発な議論が行われました。

2 評価

  1. (1)今回の会議では,議長を務めたヴァン・デン・アイセル・オランダ軍縮代表部大使が「野心的現実主義(ambitious realism)」の精神を掲げ,各締約国による協力を呼びかけた結果,条約実施強化の必要性やISUの任期延長について締約国から広範な支持が表明され,クリントン米国務長官によるステートメントが行われるなど,機運の高まりが見られました。西側諸国を中心とした条約の実施強化のための前向きかつ具体的な提案を行う動きに対し,途中,一部の国から条約に明示的に規定されていない活動・権能や途上国の負担増を認めない立場からの主張もなされ,最終日まで議論がもつれこんだものの,議長の熱心な調整もあり,最終文書の合意に達することができました。
  2. (2)我が国は,豪州をはじめとした国々と共同で作業文書を提出し,具体的な提案を行った結果,ISUの任期延長,CBM改善,国際協力,科学技術の進展,国内実施の3つのテーマを恒常的に議論できる枠組みの設置,国際協力促進のためのデータベース立ち上げなどをについて,最終的な合意に反映させることができました。また,デュアルユース問題に関するサイドイベントを開催することで,この問題についての議論に貢献することができました。
  3. (3)我が国は引き続きJACKSNNZ(注)や西側諸国と連携して,条約の実施の強化や普遍化に積極的に取り組むことで,地球規模のバイオ脅威削減に貢献していく考えです。

(注)JACKSNNZ:日本,オーストラリア,カナダ,韓国,スイス,ノルウェー,ニュージーランドから成る,非EU西側諸国による非公式グループ。


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