軍縮・不拡散

2010年生物兵器禁止条約(BWC)締約国会合(概要と評価)

平成22年12月

1.概要

  1. (1) 2010年12月6日~10日,生物兵器禁止条約(BWC)締約国会合がジュネーブにおいて開催され、我が国を含む締約国92か国が参加しました。また、署名国3か国(ブルンジ、エジプト、ミャンマー)、未署名国1か国(イスラエル)の他、国連(国連軍縮局(UNODA),国連軍縮研究所(UNIDIR),国連地域間犯罪司法研究所(UNICRI)を含む)、欧州連合(EU)、赤十字国際委員会(ICRC)、国際刑事警察機構(INTERPOL)、化学兵器禁止機関(OPCW)、世界保健機構(WHO)、国際獣疫事務局(OIE)がオブザーバーとして参加しました。
  2. (2) 本会合では、オヤルチェ在ジュネーブ・チリ常駐代表を議長として、「生物・毒素兵器の使用疑惑に際した、締約国による要請に基づく、疾病サーベイランス・検知・診断及び公衆保健システムの国内能力向上を含む支援の提供と関係機関との調整」をテーマに議論を行い、報告書をコンセンサスにて採択しました
  3. (3) また、2011年第7回運用検討会議に向け、ファン・デン・アイセル(van den Ijssel)オランダ軍縮代表部大使を議長に任命するとともに、準備会合を4月13日~15日、運用検討会議を12月5日~22日の期間で開催することを決定しました。

2.評価

  1. (1) 我が国からは、須田軍縮代表部大使他が出席しました。冒頭に団長よりステートメントを実施したほか、JACKSNNZを代表して、生物兵器の使用の疑いに備えた予防と防護の重要性に関する共同作業文書を提出し、締約国間での議論に貢献しました。(:JACKSNNZ:日本、オーストラリア、カナダ、韓国、スイス、ノルウェー、ニュージーランドからなる非公式グループ)
  2. (2) 今回の会合では、生物兵器の使用疑惑に際し、国内での対応能力を向上することに加え、国際的な協力体制の構築や促進が重要であるとの認識を共有しました。また、生物兵器の使用疑惑が生じた際の対応は、自然発生による感染症への対応と重なる部分も多いため、人、動物、植物を含む公衆保健の分野での取組と相互に補強する必要性も認識されました。国内や国際的な協力体制を作ることの重要性や、安全保障と公衆保健の分野が協調することの必要性が認識されたことは、国内対応能力を向上する取組につながり、BWCの実効性を高める上で意義が高いと評価できます。なお、我が国が提出した作業文書の内容は、報告書に広く反映されました。
  3. (3) 生命科学が急速な発展をみせ、生物テロの危険性が高まる中、2011年の運用検討会議は条約の今後の発展において重要な節目となりますが、今回の会合では、主要国との積極的な意見交換を通じて、同会議の成功に向けた連携を確認することができました。
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