ガーナ

基礎データ
英語名称:  Republic of Ghana
首  都: アクラ(Accra)
面  積: 23.9万km2
人  口: 1,694万人(人口増加率3.1%)
言  語: 英語
民  族: ガ族、エベ族、アカン族
宗  教: キリスト教、イスラム教、伝統的宗教
略史:1957年イギリスより独立。1979年民政移管によりリマン大統領就任。1981年ローリングス元空軍大尉による軍事クーデター発生。1993年民政移管によりローリングス大統領就任(第4共和制)。
政 体: 共和制
元 首: ジェリー・ジョン・ローリングス(Jerry John Rawlings、大統領)
大統領: ジェリー・ジョン・ローリングス(Jerry John Rawlings)
外 相: オベッド・ヤオ・アサモア(Obed Yao Asamoah)
軍事力: 総兵力7,000人(陸5,000、海1,000、空1,000)96年予算9,600万ドル
G N P: 73.1億ドル[一人当たり430ドル]
経済成長率: 4.5%(1995年)、 3.8%(1994年)、 5.0%(1993年)
物価上昇率: 59.5%(1995年)、24.9%(1994年)、24.9%(1993年)
失 業 率: 10.3%(1985年)
通   貨: セディ(1ドル=1,694.92セディ)
対日輸入: 102百万ドル・自動車、鉄鋼板等
対日輸出: 64百万ドル・カカオ豆、軟体動物等
我が国の政府開発援助: 122.07百万ドル(5位)
    無償資金協力: 21.45百万ドル
      技術協力: 15.56百万ドル
     政府貸付等: 85.06百万ドル
日本からの直接投資: 30.5万ドル(1989年)
在 留 邦 人 数: 184名

 ローリングス大統領にとって、12月の大統領選挙及び国会議員選挙は93年1月に民主政権として誕生後、これまでの実績を国民に問う初の正念場であった。ローリングス大統領は予想以上の大差で再選を果たし、また、与党国家民主会議(NDC)の候補者も議会の過半数を制し、現政権の安定感を国内外に見せつけた選挙となった。国内的には大規模な自然災害や部族抗争もなく、96年末にはコフィ・アナン国連事務次長が次期事務総長に就任するなど、96年は総じて明るい材料の多い平穏な一年であった。ローリングス大統領にとっては、これまでのNDC独占議会とは異なり、今後は野党議員も参加する真の民主議会を運営することとなり、野党側といかにして協調を図るかが注目されよう。
 経済面では、金・ココアなど主要伝統産品の輸出が比較的好調であり、また、ヤム、メイズ、キャサバなど主要作物の増産により、96年末のインフレ率は30%程度まで低下する見込みである。また、自国通貨の対米ドル為替レートも96年後半より安定化の方向を示し、最終的には16.8%の下落率となる見込みである。これら経済指標は95年に比べ相当程度改善され、概して明るい経済環境を呈している。現政権の継続により、国内民間セクターや外国からの投資がより活発化するものと予想される。
 外交面では、基本的にはアフリカ統一機構(OAU)及び西アフリカ諸国経済協同体(ECOWAS)の一員として民族自決路線を維持する一方、従来からの英米諸国との伝統的な関係を機軸に全方位外交を展開している。近年はマレイシアを初めとするアジア諸国との経済関係が強化されており、アジア諸国に対する外交が次第に比重を増し始めている。
 日本との関係では、日本企業の対ガーナ投資はそれほど顕著ではないが、政府間の経済協力を通じた関係は着実に強化されてきており、特に日本からの経済協力は、ガーナの社会インフラの整備を進める上で不可欠な要素となっている。政府間の関係強化に比例して、ガーナ国民の日本への関心も高まっており、外交面でも日本に対し極めて好意的である。