マダガスカル

基礎データ
英語名称:  Republic of Madagascar
首  都: アンタナナリボ(Antananarivo)
面  積: 58.7万km2
人  口: 1,310万人(人口増加率3.0%)
言  語: マダガスカル語、仏語
民  族: メリナ族(200万人)、ベチミサラカ族(120万人)他16部族
宗  教: キリスト教(58%)、アニミズム(37%)、イスラム教(5%)
略史:1960年6月フランスより独立。1972年5月第2共和制成立。1975年5月社会主義政策採用。1992年憲法改正、民主主義路線の第3共和制発足。
政 体: 共和制
元 首: ディディエ・ラチラカ(Didier Ratsiraka、大統領)(97年2月現在)
首 相: パスカル・ラコトマブ(Pascal Rakotomavo)
副 相: エリゾ・ラザフィマハレオ(Herizo Razafimahaleo、外務担当)
軍事力: 総兵力21,000人(陸20,000、海ε500、空500)96年予算5,200万ドル
G N P: 30.6億ドル[一人当たり230ドル]
経済成長率: 2.0%(1995年)、n. a.%(1994年)、2.1%(1993年)
物価上昇率: 49.0%(1995年)、39.1%(1994年)、9.2%(1993年)
失 業 率: n. a.
通   貨: マダガスカル・フラン(1ドル=3,999マダガスカル・フラン)
対日輸入: 34百万ドル・貨物・乗用車・ミニバス等
対日輸出: 31百万ドル・エビ・クロム鉱・バニラ等
我が国の政府開発援助: 27.13百万ドル(2位)
    無償資金協力:  23.61百万ドル
      技術協力:   6.40百万ドル
     政府貸付等: ▲ 2.89百万ドル
日本からの直接投資: 1,398.7万ドル(1991年)
在 留 邦 人 数: 112名

 内政面では、96年度予算を可決することができずに1月を迎え、政府予算案と大蔵省予算案の2案が提出されるという異例の事態となったが、2月22日ようやく政府案が可決された。95年10月に任命されたラコトバヒニ首相は、国民議会では少数勢力であったザフィ大統領派に属していた。これに対し国民議会多数派から首相を選出しようという動きが強まり、5月17日、ラコトバヒニ内閣に対する不信任案が圧倒的多数で可決され、同首相は辞任した。ザフィ大統領はラチラウナナ憲法最高裁判所長官を後継首相に任命した。国民議会は、7月26日、ザフィ大統領は国民議会が採択した法案の公布を遅らせるなど憲法に定められた責務を果たしていないとして、同大統領を弾劾する動議案を可決した。この動議は、9月4日、憲法最高裁判所により有効と判定されて最終的に確定し、新大統領が選出されるまでの間はラチラウナナ首相が大統領代理を務めることとなった。11月3日、大統領選挙第1回投票が行われ、15人の候補者の中から、ラチラカ元大統領とザフィ前大統領がそれぞれ36.61%、23.39%の票を獲得、12月29日の決戦投票に臨んだ(97年1月の公式結果発表によれば、ラチラカ候補が50.7%の票を獲得し僅差でザフィ候補を破り当選した)。
 経済面では、インフレはほぼ抑制されたものの、経済成長は引き続き極めて低い水準にとどまった。しかし、11月にIMF理事会において、数年来の懸案であった経済政策基本文書が承認され、12月には第1回目の構造調整融資(2,150万ドル)が供与された。今後は、国際的な投資家及び先進諸国のマダガスカルに対する信頼が徐々に回復し、国内の経済発展が可能となることが期待されている。
 日本との関係は、各種経済技術協力を中心に極めて良好であり、日本の協力に大きな期待を寄せている。また、96年には、凧・独楽展、紙切り芸術の実演、日本経済発展に関する講演会などの文化行事も行われた。