中央アフリカ

基礎データ
英語名称:  Central African Republic
首  都: バンギ(Bangui)
面  積: 62.3万km2
人  口: 323万人(人口増加率2.4%)
言  語: サンゴ語(国語、公用語)、仏語(公用語)
民  族: バンダ族、バヤ族、サラ族他
宗  教: 大半が原始宗教
略史:1960年独立。1966年ボカサ参謀総長クーデター。1976年帝制宣言(ボカサ一世)。1979年クーデター、共和制復活。1981年コリンバ参謀総長クーデター。1993年複数政党制下での大統領・国民議会議員選挙実施。
政 体: 共和制
元 首: アンジュ・フェリックス・パタセ(Ange Felix Patasse、大統領)
首 相: ミッシェル・ベゼラ・ブリア(Michel Gbezera-Bria)(97年1月30日以降)
外 相: ジャン・メテ・ヤペンデ(Jean Mete-Yapende)(97年2月18日以降)
軍事力: 総兵力4,950人(陸2,500、空150)96年予算2,700万ドル
G N P: 11.9億ドル[一人当たり370ドル]
経済成長率: 2.2%(1995年)、 7.1%(1994年)、▲2.2%(1993年)
物価上昇率: 19.2%(1995年)、24.5%(1994年)、▲2.9%(1993年)
失 業 率: n. a.
通   貨: CFAフラン(1ドル=523.7フラン)
対日輸入: 4百万ドル/貨物自動車、乗用自動車等
対日輸出: ---百万ドル
我が国の政府開発援助: 49.80百万ドル(2位)
    無償資金協力: 48.26百万ドル
      技術協力: 1.54百万ドル
     政府貸付等: -----百万ドル
日本からの直接投資: n. a.
在 留 邦 人 数: 33名

 内政面では、パタセ大統領は、93年10月の就任以来最大の危機に直面している。4月及び5月の兵士による騒乱は、給与、待遇の改善などを求めた激しい武力行動であり、外国人が国外退避するなど危機的な状況に至った。政府側は、仏の軍事協力の下に事態を収拾し、与野党協調によるグパンデ首相を首班とする国民連合政府を樹立、体制の立て直しに取り組んだ。しかしながら、11月に反政府兵士がパタセ大統領の辞任を求め再び武力行動を起こし、現政権の退陣を迫った。これに対し、アフリカ4か国(ガボン、ブルキナファソ、マリ、チャ-ド)の元首の仲介による停戦が成立し(97年1月23日まで)、現在のところこれらアフリカ諸国代表による調停委員会での話し合いの場を通じ解決策が協議され、その成り行きが注目されている。
 経済面では、96年初頭は若干明るい兆候もあったが、4月及び5月の騒乱により、国内経済は壊滅的な打撃を受けた。しかし、その後国民的なコンセンサスを得たグパンデ首相による緊縮政策の遂行努力が功を奏し、11月当初に首都バンギを訪れた世銀・IMF合同ミッションとの間に構造調整計画に基づく新規援助を得るための原則合意が成立し、その後世銀・IMF本部理事会の決定を待つ段階までこぎ着けた。しかし、この決定も同11月に勃発した騒乱の推移にかかっている。
 外交面では、国内情勢が危機的な状況にあったこともあり、積極的な活動を展開するには至らず、これまでの欧米との協調路線を再確認したにとどまった。仏との間では、パタセ大統領が11月の世界食糧サミット後に訪仏しシラク大統領と会談するなど、緊密な関係の強化に努めた。
 日本との関係では、日本による子供への各種ワクチンの普及、地方の村落における井戸掘削、道路整備などの経済協力が、中央アフリカの社会・経済開発に多大な貢献をしていると国民一般を含めて高く評価されており、両国関係は良好である。