アルジェリア

基礎データ
英語名称:  Democratic People's Republic of Algeria
首  都: アルジェ(Algiers)
面  積: 238万km2
人  口: 2,732万人(人口増加率2.5%)
言  語: アラビア語(公用語)
民  族: アラブ人(80%)、ベルベル人(19%)、その他(1%)
宗  教: イスラム教
略史:1962年仏より独立。1965年軍事クーデターによりブーメディエンヌ政権成立。1994年1月移行期間の大統領としてゼルーアル大統領就任。1995年12月複数政党下初の大統領選挙でゼルーアル大統領当選。
政  体: 共和制
元  首: リアミール・ゼルーアル(Liamine Zeroual、大統領、国防大臣)
首  相: アーメド・ウーヤヒア(Ahmed Ouyahia、95年1月5日以降)
外  相: アーメド・アタフ(Ahmed Attaf、95年1月5日以降)
軍事力: 総兵力123,700人(陸107,000、海ε6,700、空10,000)96年予算13億ドル
G N P: 461.2億ドル[一人当たり1,690ドル]
経済成長率: 4.3%(1995年)、▲0.9%(1994年)、▲2.2%(1993年)
物価上昇率: 29.8%(1995年)、 29.0%(1994年)、 20.5%(1993年)
失 業 率: 23.8%(1992年)、 21.1%(1991年)、 19.7%(1990年)
通   貨: ディナール(1ドル=56.19アルジェリア・ディナール)
対日輸入: 277百万ドル・一般機械、輸送機械、鉄鋼等
対日輸出: 84百万ドル・軽油等
我が国の政府開発援助: 2.21百万ドル(8位)
    無償資金協力: ----百万ドル
      技術協力: 1.21百万ドル
     政府貸付等: 1.00百万ドル
日本からの直接投資: n. a.
在 留 邦 人 数: 53名

 95年11月に選挙で選出されたゼルーアル大統領は、内政の正常化に向け政治対話を継続し、9月、一部政党のボイコットはあったものの、主要政党・市民団体の参加を得て国民協調会議を開催し、将来の国のあり方についての枠組みを設定した。また、11月、憲法改正のための国民投票を行い、多数の賛成を得て新憲法が採択された。97年中には、総選挙と地方選挙が実施される予定であり、政治正常化プロセスは最終段階を迎える。このように政治面では、一部野党の抵抗はあるものの、着実な進展が見られる。他方、治安面では、イスラム原理主義過激派によるテロ活動が依然頻発し、外国人犠牲者もなお出ており、治安の回復にはなお年月を要すると見られる。
 経済面では、引き続き経済構造改革及び市場経済化に取り組んでいる。財政収支、インフレ率などマクロ面は順調であり、また、国際石油価格が高水準で推移し、穀物の生産高が伸びたこともあり、96年の経済成長は4%以上と予想される。大統領選挙後より、西側企業は一早く大型の炭化水素開発案件への再参加を決定し、また、経済あるいは国際協力関係の官民の使節も活発に来訪し始めた。炭化水素部門はマグレブ・欧州ガス・パイプラインの開通等により、生産・輸出とも伸びる見通しである。他方、早急な民営化は困難であり、また、高い失業率(特に若年者)、住宅不足、給与未払い等の経済・社会問題は依然未解決のままである。
 対外関係では、ゼルアール大統領はアフリカ統一機構(OAU)首脳会議に出席したほか、マリ、バハレーン、中国、ヴィエトナム、カタールを訪問した。また、スペインやフランス等からの外相の来訪や、退去していた一部西側外国公館の再開があった。
 日本との関係では、7月、第二次債務繰り延べ二国間交渉につき合意し、交換公文が締結された。アルジェリアの治安悪化に伴う邦人の渡航自粛は継続されている。