トルコ

基礎データ
英語名称:  Republic of Turkey
首  都: アンカラ(Ankara)
面  積: 78万km2
人  口: 6,077万人(人口増加率2.1%)
言  語: トルコ語
民  族: トルコ族(クルド系トルコ人も存在。実数不明)
宗  教: イスラム教(スンニー派)
略史:1299年オスマン・トルコ帝国成立。最盛期にはバルカン、アナトリア、メソポタミア、北アフリカ、アラビア半島にまで及ぶ大帝国に発展。1922年オスマン・トルコ帝国滅亡。1923年共和国宣言(初代大統領ケマル・アタテュルク)。
政 体: 共和制
元 首: スレイマン・デミレル大統領(Suleyman Demirel)
首 相: ネジメッティン・エルバカン首相(Necmettin Erbakan)(96年6月以降)
外 相: タンス・チルレル兼副首相(Tansu Ciller)(96年6月以降)
軍事力: 総兵力63.9万(陸52.5万、海5.1万、空6.3万)96年予算57億ドル
G N P: 1,490億ドル[一人当たり2,450ドル]
経済成長率: 7.5%(1995年)、▲4.7%(1994年)、 7.7%(1993年)
物価上昇率: 93.6%(1995年)、106.3%(1994年)、66.1%(1993年)
失 業 率: 6.6%(1995年)、 7.9%(1994年)、 8.0%(1993年)
通   貨: トルコ・リラ(1ドル=107,775トルコ・リラ)
対日輸入: 1,400百万ドル・機械・同部品、自動車、半導体等
対日輸出: 180百万ドル・食料品、繊維製品、鉄鋼等
我が国の政府開発援助: 33.67百万ドル(2位)
    無償資金協力: -----百万ドル
      技術協力: 23.00百万ドル
     政府貸付等: 10.67百万ドル
日本からの直接投資: 1億293万ドル
在 留 邦 人 数: 869名

 95年12月総選挙後の組閣は難航を重ね、96年3月上旬になってようやくユルマズ祖国党党首を首班とする祖国党、正道党連立内閣が成立した。しかし、ユルマズ首相が、副首相であるチルレル前首相を巡る汚職追及に走った結果、6月上旬に同連立政権は崩壊した。6月下旬、エルバカン福祉党党首を首班とする福祉党、正道党連立内閣が成立したが、依然として不安定な政治状態が続いている。南東部でテロ組織クルド労働者党(PKK)に対する掃討作戦は、治安面では効を奏しているものの、軍事面のみでは問題の抜本的な解決は困難と見られている。
 経済面では、95年から続く国内消費主導による高いGNP成長などから輸入が増加し、貿易赤字が拡大した。また、インフレが昂進する中、高金利により利払費が膨脹し、大幅な公務員給与の引上げなどもあり、財政赤字が大幅に拡大する結果を招いている。10月にトルコを訪問したIMF代表団は、非現実的な97年収支均衡予算に懸念を表明し、97年2月に再度トルコ政府と協議することになった。
 対外関係については、エルバカン首相は、米国が孤立政策をとるイランやリビアなどを訪問したほか、北イラクのクルド両勢力停戦会議をアンカラで主催するなど、その外交姿勢において若干の独自性を見せつつも、基本的には欧米諸国との協調関係を維持し、EU正式加盟を目指すという従来の基本政策を維持している。
 日本との関係では、5月に池田外務大臣が、7月には松尾参議院副議長がトルコを訪問した。経済関係では、日トルコ合同経済委員会が、2月(アンカラ)と10月(東京)に開催された。経済協力では、5月の池田外務大臣来訪の際にイスタンブル給水計画(第2期)に関連する円借款及びトルコ柔道連盟に対する文化無償協力について交換公文が交わされたほか、8月に円借款プロジェクトのゴールデーンホーン橋補修拡幅工事が完了し、開通した。