ウズベキスタン

基礎データ
英語名称:  Republic of Uzubekistan
首  都: タシケント(Tashkent)
面  積: 44.7万km2
人  口: 2,235万人(人口増加率2.3%)
言  語: ウズベク語
民  族: ウズベク人(71.4%)、その他少数民族。
宗  教: イスラム教(スンニ派)が優勢
略史:1924年、中央アジアの民族間国境画定により,「ウズベク・ソヴィエト社会主義共和国が樹立され、ソ連邦に加盟。1990年6月に共和国主権宣言。1991年8月に共和国独立宣言、国名変更。
政  体: 共和制
元 首: イスラム・カリモフ(Islam Karimov、大統領)
首 相: ウトクル・スルタノフ(Utkur Sultanov)
外 相: アブドゥラジズ・カミロフ(Abdulaziz Kamilor)
軍事力: 総兵力ε29,000-30,000人(陸ε25,000、空4,000)96年予算3億ドル
G N P: 211.4億ドル[一人当たり950ドル]
経済成長率: ▲1.8%(1995年)、 ▲4.2%(1994年)、▲2.3%(1993年)
物価上昇率: 305.0%(1995年)、1,568.0%(1994年)、534.0%(1993年)
失 業 率:  0.4%(1995年)、  0.4%(1994年)、 0.4%(1993年)
通   貨: スム(1ドル=62.7スム(97年2月26日)
対日輸入: 89百万ドル・機械、タイヤ等
対日輸出: 99百万ドル・綿花等
我が国の政府開発援助: 16.05百万ドル(2位)
    無償資金協力: 10.45百万ドル
      技術協力: 5.60百万ドル
     政府貸付等: -----百万ドル
日本からの直接投資: n. a.
在 留 邦 人 数: 45名

 ウズベキスタンは、独立6年目を迎えた現在、民主化・漸進的経済改革の路線は総論から各論の段階に入りつつあり、これに伴う諸問題の解決が課題となっている。カリモフ大統領は引き続き安定化路線を推進しているが、政府の報道への関与や実質的野党の不在等の状況が続いており、民主化の進み方は遅いと言わざるを得ない。96年は国民的英雄として新たに位置づけられたティムールの生誕660周年にあたり、9月1日の独立5周年とともに盛大な催しが相次いだ。
 国内経済はこれまで堅調に推移してきたが、96年に入りいくつかのマイナス要因が出現した。主要輸出産品である綿花の国際価格の半落、主要輸入品目たる穀物価格の上昇、一般消費財の輸入増等により貿易収支が悪化し、外貨準備高が減少した。これに伴い、政府は外貨交換の一時停止を含む外貨規制に乗り出したが、企業及び合弁企業からはその活動を制限するものとして反発を招き、同時に闇市場での外貨への需要が急増、これが自国通貨を更に弱め、インフレを助長する結果となった。政府としては、今後の経済政策として外国からのテクノロジーと資金導入を図りつつ国内産業を育成する路線を明確に打ち出したところであり、今後の動向が注目される。
 外交面では、ロシアを中心とする旧ソ連再統合の動きに反発する一方、隣接するアフガニスタンの紛争解決に関しては国連の場において武器禁輸のイニシアティヴを発揮した。また、要人の往来や国際会議の開催等にも積極的であり、中央アジアの中心国であることをアピールしようとの姿勢が看取される。
 日本は、円借款融資、無償援助等の供与を引き続き行い、また輸銀融資によるプロジェクトも実現し、ウズベキスタンにとり最大の援助国の一つとなっているが、民間の進出は今後の課題である。なお、日本経済、文化等に対する関心が高く、日本をウズベキスタンの発展モデルにしようとの姿勢がうかがわれる。