ギリシャ

基礎データ
英語名称:  Hellenic Republic
首  都: アテネ(Athens)
面  積: 13万km2
人  口: 1,041万人(人口増加率0.5%)
言  語: ギリシャ語
民  族: ギリシャ人
宗  教: ギリシャ正教
略史:1828年、オスマン・トルコより独立。1844年より立憲君主制。第二次大戦後1946年から74年まで軍事政権。74年より共和制。
政  体: 共和制
元 首: コンスタンティノス・ステファノプロス(Constantinos Stefanoplos、大統領)
首 相: コンスタンティノス・シミティス(Dr Constantinos Simitis)(96年9月より)
外 相: セオドロス・パンガロス(Theodoros Pangalos)(96年1月より)
軍事力: 総兵力16.8万人(陸12.2万、海2.0万、空2.7万)96年予算35億ドル
G N P: 801.9億ドル[一人当たり7,710ドル]
経済成長率: 2.0%(1995年)、 1.5%(1994年)、▲1.0%(1993年)
物価上昇率: 9.3%(1995年)、10.9%(1994年)、 14.1%(1993年)
失 業 率: 10.0%(1995年)、 9.6%(1994年)、  9.7%(1993年)
通   貨: ドラクマ(1ドル=247ドラクマ)
対日輸入: 726*百万ドル・船舶、機械、自動車等
対日輸出: 97*百万ドル・タバコ、鉄板、果物缶詰
我が国の政府開発援助: ---百万ドル
    無償資金協力: ---百万ドル
      技術協力: ---百万ドル
     政府貸付等: ---百万ドル
日本からの直接投資: 368.8万ドル(1993年)
在 留 邦 人 数: 724名

 1月、長期病気療養中のパパンドレウ首相が辞任し、与党全ギリシャ社会主義運動(PASOK)議員連盟総会において党内改革派、実務派の政治家として知られるシミティス前商業相が新首相に選出された。シミティス首相は6月の党大会において党首に就任、9月の総選挙でPASOKを勝利に導き名実ともに実権を掌握した。シミティス新首相はEU統合への対等な参加を目標に政治・経済改革に取り組んでいる。
 経済面では、2001年までの欧州通貨連合(EMU)参加を目標に、徴税、緊縮政策が強化されている。各経済指標は改善しつつあるが、目標達成には依然相当の努力が期待されている。年末には政府の緊縮予算をめぐってゼネラル・ストライキが行われたほか、農民が長期間にわたって国道を分断するなど政府に対する反発が表面化した。
 対外関係では、1月、エーゲ海の岩礁イミア島の領有権を巡ってギリシャ、トルコ両海軍が対峙し一触即発の状態に至った。米国政府の仲介で事なきを得たが、その後も8月にギリシャ系サイプラス人と北部サイプラスに駐留中のトルコ軍兵士とが衝突し、ギリシャ系住民に死傷者が発生するなど、対トルコ関係は近年で最も緊張した年となった。ギリシャの対トルコ強硬姿勢はEUの枠組みの中においても各種のEU融資の阻止などの形となって現れた。シミティス政権はバルカンへの窓口としてのギリシャの売り込みに力を入れている。
 日本との関係では、小川外務政務次官(3月、政務協議)、高円宮同妃両殿下(6月)、相沢英之日本ギリシャ友好議員連盟会長(6月、政府特使としてパパンドレウ前首相葬儀参列)のギリシャ訪問、パンガロス外相の外務省賓客としての訪日など要人の往来が盛んな年となった。また、1999年の日本ギリシャ修好100周年に向けての立ち上がり行事として、平山郁夫版画展が11月にアテネで開催された。