ヴァチカン

基礎データ
英語名称:  State of the Cityof Vatican
面  積: 0.44km2
人  口: 1,277人
言  語: 公用語はラテン語。また、一般に外交用語は仏語、業務用語は伊語。
宗  教: キリスト教(カトリック)
略史:349年、キリストの使徒ペトロの墓の上に聖ピエトロ聖堂建設。8世紀より寄進等により法王領が始まる。1870年イタリア軍法王領に侵入、1929年イタリアとローマ法王庁との間でラテラーノ条約締結、イタリアはヴァチカン市国を独立主権国家と認める。
元 首: ヨアンネス・パウルス2世(John Paul、第264代法王)
国務長官: アンジェロ・ソダーノ(Angelo Sodano)
外務担当長官: ジャン・ルイ・トーラン(Jean-Louis Tauran)
軍事力: なし
G N P: n. a.
経済成長率: n. a.
物価上昇率: n. a.
失 業 率: n. a.
通   貨: イタリア・リラ(1ドル=1,530イタリア・リラ)
対日輸入: n. a.
対日輸出: n. a.
我が国の政府開発援助: ---百万ドル
    無償資金協力: ---百万ドル
      技術協力: ---百万ドル
     政府貸付等: ---百万ドル
日本からの直接投資: n. a.
在 留 邦 人 数: 0名

 95年末頃より悪化した法王の健康状態は9月にさらに悪化し、法王は10月6日に虫垂炎の手術を行なった。しかし、その後は驚異的な回復力を示し、一時はヴァチカンに大きな影を落とした法王の健康問題もひとまず解決した。97年には6~7回の法王の外遊が予定されている。
 ヴァチカンは、平和、人権、社会正義を行動の基本理念としており、96年には、平和(世界の各種紛争に対する平和アピール)、人権(キューバへのアプローチ、中国の人権問題についての懸念表明など)、社会正義(貧困救済に関するアピールなど)の分野を始めとする対外活動を行った。今後特に注目されるのがキューバ及び中国との関係であり、キューバとの関係は、11月の法王とカストロ議長との会談により関係改善が図られている。中国との関係では、返還後の香港におけるカトリック教会の活動に対する中国側の出方を注視しつつ対応していくこととなろう。
 2000年における大聖年2千年祭は、ヴァチカンにとって一大行事であり、これをローマ、エルサレム、ヴェツレヘムで同時開催する方向で検討中である。今後は、これを視野に入れて活発な中東外交を展開すると思われる。
 日本との間には特に懸案事項もなく、関係は極めて良好である。