ポルトガル

基礎データ
英語名称:  Portuguese Republic
首  都: リスボン(Lisbon)
面  積: 9.1万km2
人  口: 983万人(人口増加率0.3%)
言  語: ポルトガル語
民  族: ポルトガル人
宗  教: カトリック
略史:1139年建国、1252年キリスト教徒による国土回復が完了。1580~1640年スペイン国王による支配。1928-1974年のサラザール独裁政権がクーデターにより崩壊、76年からの第3共和制の下、民主化。
政  体: 共和制
元 首: ジョルジュ・フェルナンド・ブランコ・デ・サンパイオ(Jorge Fernanndo Brancode Sampaio、大統領)
首 相: アントニオ・グテーレス(Antonio Guterres)
外 相: ジャイメ・ガマ(Jaime Gama)
軍事力: 総兵力5.4万人(陸3.0万、海ε1.3、空0.7万)96年予算17億ドル
G N P: 946.1億ドル[一人当たり2,470ドル]
経済成長率: 2.3%(1995年)、0.7%(1994年)、▲1.2%(1993年)
物価上昇率: 5.0%(1995年)、5.1%(1994年)、 6.9%(1993年)
失 業 率: 5.5%(1993年)、4.1%(1992年)、 4.1%(1991年)
通   貨: エスクード(1ドル=156.38エスクード)
対日輸入: 733百万ドル・乗用車、ディーゼルエンジン等
対日輸出: 176百万ドル・銅鉱、花崗岩、革靴等
我が国の政府開発援助: ---百万ドル
    無償資金協力: ---百万ドル
      技術協力: ---百万ドル
     政府貸付等: ---百万ドル
日本からの直接投資: 460万ドル
在 留 邦 人 数: 468名

 95年10月に発足したグテ-レス社会党政権は、インフレ抑制、財政赤字の削減等を図りつつ、教育、社会保障、治安問題等に重点を置き、国民に密着した政治の推進に努めており、国民の間の支持率は引き続き高い。野党各党は党としての纏まりを欠き、批判政党として十分な役割を果たせない状況にあることもあり、総じて政局は安定している。1月には大統領選挙が行われ、同じく社会党を支持基盤とするサンパイオ前リスボン市長が新大統領に選出された。経済面では、EUからの構造調整政策資金の流入もあり、96年も引き続き回復基調を維持し、95年とほぼ同率の伸び(2.5%)が見込まれ、インフレ率は前年(約5%)を下回る3.1~3.2%が確実視され、財政赤字も前年の5%台から4%台へ縮小する見込みである。失業率は7%強の水準が続いている。政府は、99年のEU経済・通貨統合の第一陣に参加する固い決意を有し、緊縮的経済運営を行っている。98年のリスボン博覧会については、開催によるリスボン再開発と景気浮揚の効果をあげる意味からも積極的に取り組んでいる。
 対外関係では、グテ-レス政権は、EUを通じて、自国の近代化、発展を図るとともに、EU内において前政権以上に自国の独自の存在意義を高めることに努めており、欧州の安全保障問題にも、IFORへの参加、SFORへの参加表明、OSCE首脳会議のリスボン開催など積極的に関与していくとの姿勢である。また、ポルトガル語圏諸国との関係強化(7月に関係7か国首脳がリスボンに集まり共同体が発足)や東チモール問題の解決にも努めるとともに、10月には安保理非常任理事国選挙に当選を果たし、国際社会で一層の貢献を行う姿勢を示している
 日本との関係では、政治面では、3月の大統領就任式に村上参議院自民党幹事長が特派大使として出席した。経済面では、製造業部門への新規投資が見られ、95年の2社の進出に続き、96年にも1社が進出した他、関西経済団体連合会ミッションが11月に来訪し、投資環境などにつき経済界の要人と意見交換を行った。