デンマーク

基礎データ
英語名称:  Kingdomof Denmark
首  都: コペンハーゲン(Copenhagen)
面  積: 4.3万km2(除フェロー諸島及びグリーンランド)
人  口: 517万人(人口増加率0.1%)
言  語: デンマーク語
民  族: 北方ゲルマン人
宗  教: 福音ルーテル教
略史:1814年キール条約によりノールウェーを失う。1945年第二次世界大戦終了によりナチス・ドイツの占領より解放。1949年NATO加盟。1973年EC加盟。
政  体: 立憲君主制
元 首: マルグレーテ2世女王(Queen MargretheII)
首 相: ポール・ニューロップ・ラスムセン(Poul Nyrup Rasmussen)
外 相: ニールス・ヘルベイ・ピーターセン(Niels Helveg Petersen)
軍事力: 総兵力3.3万人(陸1.9万、海0.6万、空0.8万)96年予算31億ドル
G N P: 1,453.8億ドル[一人当たり28,110ドル]
経済成長率: 2.8%(1995年)、4.4%(1994年)、1.5%(1993年)
物価上昇率: 1.7%(1995年)、1.7%(1994年)、0.7%(1993年)
失 業 率: 7.0%(1995年)、8.0%(1994年)
通   貨: デンマーク・クローネ(1ドル=5.95デンマーク・クローネ)
対日輸入: 1,005*百万ドル・乗用車、トラック等
対日輸出: 1,755*百万ドル・豚肉、医薬品、チーズ等
我が国の政府開発援助: ---百万ドル
    無償資金協力: ---百万ドル
      技術協力: ---百万ドル
     政府貸付等: ---百万ドル
日本からの直接投資: 32.8万ドル(1993万)
在 留 邦 人 数: 886名

 94年4月発足した第2次ラスムセン内閣(社民党、急進自由党、中道民主党連立)は、雇用拡大、輸出伸長等の波にのり比較的安定した政権運営をはかり、98年9月までの任期を全うすると見られていたが、12月20日に連立政党の一つである中道民主党が突然政権を離脱したため、任期満了以前の総選挙の可能性が出てきた。また、97年はマーストリヒト条約改正関連の国民投票が予測されており、国民投票を回避したい政府与党と政権奪取を狙う野党との間でEU政策を巡る確執が予想される。
 国内経済は、堅実で均整のとれた成長軌道を進んでいる。経済成長の原動力は、内需拡大によるところが大きく、個人消費及び企業投資が拡大した結果、建設及びサービスセクターを中心とした民間セクターの雇用が顕著に増大した。欧州全体の景気回復によって、サービス及び農産品を中心に輸出が伸長している。経済政策は、引き続き、EMUの経済収斂条件を睨んだ緊縮財政が取られている。
 96年の対外政策面での最重要課題は、マーストリヒト条約見直しのための政府間会合(IGC)における交渉で、4分野(EMU、外交・安全保障、司法・内務、EU市民権)におけるデンマークの留保をいかに調和させていくかであった。EMUに関しては、政府、経済関係者の多くは加盟を支持していると言われるが、政治的、国民感情的には容易でないとみられている。外交・安保協力分野では、西欧同盟(WEU)のメンバー国となるかを含め、IGC終了後に立場を決定することとしている。なお、デンマークは、EU及びNATOの東方拡大、特にバルト諸国のNATO加盟について、積極的な取組を見せている。
 96年はデンマークにおいて「欧州文化首都 コペンハーゲン96」が開催され、日本からも展示、文化・芸能講演、演劇及びシンポジウムなどの行事に参加し、特に、5月に行われた「江戸花火」は盛況な催しものとなった。また、海部元総理(5月下旬)、羽田元総理(7月中旬)及び竹下元総理(11月下旬)等の要人の来訪があった。