スロヴァキア

基礎データ
英語名称:  The Slovak Republic
首  都: ブラチスラヴァ(Bratislava)
面  積: 49万km2
人  口: 535万人
言  語: スロヴァキア語
民  族: スロヴァキア人(86%)、ハンガリー人(11%)
宗  教: キリスト教
略史:1918年、オーストリア・ハンガリー帝国よりチェコスロヴァキアとして独立。1948年共産体制化、1989年民主化革命、1993年チェッコと平和裏に分離・独立。
政  体: 共和制
元 首: ミハル・コヴァーチ(Michal Kovac、大統領)
首 相: ヴラジミール・メチアル(Vladimir Meciar)
外 相: パヴォル・ハムジーク(Pavol Hamzik)
軍事力: 総兵力42,600人(陸25,000、空12,220万)96年予算4.5億ドル
G N P: 119.1億ドル[一人当たり2,940ドル]
経済成長率: 7.4%(1995年)、 4.9%(1994年)、▲ 3.7%(1993年)
物価上昇率: 9.9%(1995年)、13.4%(1994年)、 23.0%(1993年)
失 業 率: 13.1%(1995年)、13.7%(1994年)
通   貨: コルナ(1ドル=31.9コルナ)
対日輸入: 16*百万ドル・事務用機械・化学品・電気機械等
対日輸出: 24*百万ドル・化学品・鉄鋼・アルミ等
我が国の政府開発援助: 1.24百万ドル
    無償資金協力: ---百万ドル
      技術協力: 1.24百万ドル
     政府貸付等: ---百万ドル
日本からの直接投資: 436万ドル
在 留 邦 人 数: 30名

  96年も、メチアル首相及びスロヴァキア民主擁護運動への権力集中・強化が進められ、欧米諸国及び国際機関より、民主化の遅れに対する懸念がしばしば表明された。政府とコヴァーチ大統領との対立は依然続いており、関係改善の兆しは見られなかった。可決された法案の中には刑法改正法案を始め、民主化に逆行すると西側諸国より批判されるものも含まれている。しかしながらスロヴァキア民主擁護運動は依然第1の政治勢力としての支持率を維持している。
 経済面では、96年のマクロ経済は引き続き堅調で、GDP伸び率は7%程度、インフレ率は6%程度と、堅実な財政・通貨政策が効果を挙げた。大規摸国営企業の私有化は主として経営陣への直接売却で進められ、購入者・価格決定の恣意性が野党から批判された。なお、銀行など戦略的基幹産業の私有化は97年3月まで法律で禁止されている。
 対外政策における最大の成果は、ハンガリーとの基本条約が調印後1年余りの曲折を経ながらも批准されたことである。対露関係及び中欧地域協力の推進については積極的姿勢を維持し、ロシアとは頻繁な要人の往来がみられ、地域協力については中欧自由貿易協定議長国として活発な活動を見せた。しかしながら、外交政策上の目標である西側機構への加盟問題については、西側諸国より民主化の遅れが指摘されており、同国のEU、NATOへの早期加盟の可能性は低くなったとの観測が強まった。
 日本との関係では、10月にシェスターク外務次官が訪日した。また、経済関係では、合弁企業1社が生産規模を拡大、1社が新規工場を開設した。金融面では1社が中銀の財務アドヴァイザーを務めているほか、プロジェクト・ローンなどで数社が資金協力している。